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明治の教訓 日本の気骨 の商品レビュー

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2013/03/29
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 日本の近代化を語る上で、明治維新は欠かすことができない。明治維新がなかったら、今の日本はどうなっていたか。列強の植民地になっていたかもしれない。また逆に、明治維新以後、なぜあの短期間で世界に並ぶまでの国家へと変貌をとげることができたのだろうか。当時の空気は残された資料でしか考察することができないが、明治時代は急速な社会の変化の中で、日本人の意識が大きく転換したことは間違いない。現代のグローバル化の波の中で、明治維新のことを学ぶことは大きい。  本書では、明治維新を支えた偉人を紹介している。西郷隆盛、勝海舟、大久保利通、伊藤博文、板垣退助、井上馨、睦奥宗光、小村寿太郎、明治天皇などといった有名な人物を取り上げているが、渡辺氏、岡崎氏の視点の違いがおもしろい。2人が偉人たちの政治的判断や行動、人柄についてそれぞれの見解を考察している。  個人的には、睦奥宗光と明治天皇についての印象が変わった。人柄的にクセの強い陸奥だが、伊藤博文がうまく登用し、外相として腕を振るう。陸奥の目標は不平等条約の改正と議会民主政治で、日清戦争はたまたまだったが、うまく処理し、そして三国干渉が来た時には対抗せず、スッと引く。この政治的判断はまさに天才的である。明治天皇は「君臨すれど統治せず」を実践し、明治天皇の存在感なくして明治維新はあり得なかっただろう。だからこそ市民にとって教育勅語は影響力があったのだろう。  そうした中、岡崎氏は、司馬史観から脱皮し、伝統史観へ回帰すべきだと主張している。つまり、「明治はよかったけれど、昭和はだめだった」としたことが戦後の修正史観の大きなまちがいだと。歴史というものは構成客観的であるという基準以外にはありえない。事実だけをなるべく客観的に間違えないように見るという以外に歴史というのはあり得ないという意見には共感できる。  

Posted byブクログ