ウォータースライドをのぼれ の商品レビュー
首を長くして待ってい…
首を長くして待っていたニール君新作第4弾。冒頭、グレアム父さんが出てくるとこだけ読んで、よし買おうと思ってしまったほど、懐かしく相変わらず面白い。今までがニール君の成長と綴る結構シリアスな事件だったけど、今回は一転これはコメディ。角川文庫「歓喜の島」に出てくる探偵も出て来て、ドタ...
首を長くして待っていたニール君新作第4弾。冒頭、グレアム父さんが出てくるとこだけ読んで、よし買おうと思ってしまったほど、懐かしく相変わらず面白い。今までがニール君の成長と綴る結構シリアスな事件だったけど、今回は一転これはコメディ。角川文庫「歓喜の島」に出てくる探偵も出て来て、ドタバタ劇。ちょっと悲しくも、ニール節はいいなぁと。
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「果てしないばかの行列に、またひとり、ばかが加わった。」 これは終盤でのナレーション文章。 ストリートキッズシリーズの実質的最終章 前回最大のミッションをこなしたあと、ニールは恋人カレンと“すっごい田舎”で身を隠すように暮らしていた。 そこへ義父?グレアムがあらわれて……と、毎...
「果てしないばかの行列に、またひとり、ばかが加わった。」 これは終盤でのナレーション文章。 ストリートキッズシリーズの実質的最終章 前回最大のミッションをこなしたあと、ニールは恋人カレンと“すっごい田舎”で身を隠すように暮らしていた。 そこへ義父?グレアムがあらわれて……と、毎度おなじみの始まりから、ニールの冒険が始まる。 始まりの物語『ストリート・キッズ』、次作の『仏陀の鏡への道』では、自分の前にある道に、時には抗い、時には泣く泣く、少年ニールは進む……この迷いが好きだった。 前作『高く孤独な道を行け』では、ハリウッド映画を見るような展開の中、ある意味プロとして仕事をこなしていくニールの成長があった。 それに比べるとこの最終話は、少しスケールが小さくなったよう、うん、どこか吉本新喜劇のようで、みんな「笑いの一芸」を披露しながら登場してくるようで……。 ほんと、主人公とその仲間はもとより、次々に登場する敵役たちの個性がいとおしいほど。 『ホビーZの気怠く優雅な人生』『フランキーマシンの冬』のように“腹の底から面白い”ウィンズロウ&東江節が爆発したお話でした。 ただ……ストリート・キッズではなくなっちゃった。
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シリーズ4作目。少し毛色の違う作品になったかな。 前回の事件でできた新たな恋人カレンと幸せな生活を送っていたニール・ケアリー。そんな穏やかな生活にまたしても師匠であり第二の父であるジョー・グレアムがやってくる。「じつに簡単な仕事でな」と言う。その任務とはその人に英語を教えてやる...
シリーズ4作目。少し毛色の違う作品になったかな。 前回の事件でできた新たな恋人カレンと幸せな生活を送っていたニール・ケアリー。そんな穏やかな生活にまたしても師匠であり第二の父であるジョー・グレアムがやってくる。「じつに簡単な仕事でな」と言う。その任務とはその人に英語を教えてやること。ただそれだけ!?という任務だが次第に状況が明らかになってくる。 ジャック・ランディスはファミリー・ケーブル・ネットワークの創設者であり社長。人気番組のホスト役を務める大物である。アメリカ社会ではよくある話だがランディスも愛人を囲い、タイピストとして雇っていた。愛人の名はポリー・パジェット。そのポリーが突然ランディスにレイプされたと騒ぎ始め、これに乗じてランディスの人気を落としたい勢力がポリーを確保、記者会見や法廷へ出てもレイプされた可哀想な女性というイメージを大衆に与えるためにニールに英語教師をさせるという筋書きなのである。 その台風の目にいるポリー、愛人として雇われていただけなので、タイプもろくに打てない、英語もまともに喋れない...そんな状況。これ、翻訳が大変素晴らしかった。まともに話せない英語というものを日本語に訳すの相当難しかったと推察されるし、実際読んでみたら「あー、わかるわかる!」と思うくらいいい感じに崩れた日本語に訳していた。 そして色んな思惑を持った勢力がポリーを中心として複雑に絡まってくる構図が面白かった。口から出まかせの嘘が通ってしまったりコメディ感が溢れる感じで「まじかよ」と突っ込みながら楽しく読めた。加えて話は予想しない展開を迎えるので笑いながらもぐいぐい引き込まれていきました。
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ドン・ウィンズロウの描くテンポと東江さんの邦訳の妙を 心行くまで堪能できる1冊としか! ポリーの変な言い回しを損なう事無く訳してる所が 素晴らしいです(笑) 『仏陀の鏡~』の時の「決まり××」みたいなアレです。 読んでいると楽しい幸せなひと時を味わえます。 間違いない。 ストー...
ドン・ウィンズロウの描くテンポと東江さんの邦訳の妙を 心行くまで堪能できる1冊としか! ポリーの変な言い回しを損なう事無く訳してる所が 素晴らしいです(笑) 『仏陀の鏡~』の時の「決まり××」みたいなアレです。 読んでいると楽しい幸せなひと時を味わえます。 間違いない。 ストーリーはこれまでと比べたらかなりラフな物でしたが、 解説を読んだら「へえ!そうかあ~」と思いました。 確かに政治色が今回は全く無いなと思ったけれど、 深読みしたらそうなるのね。ほうほう。 個人的にはもっと!エド・レヴァインさんを!!
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ニールケアリーシリーズの四作目。 強烈なキャラの女性が登場。っていうか、前作で出会った恋人も魅力的だし、敵役!?とも思われた女性も一本筋が通っていてカッコいい。対して男性陣、残念なことにニールはじめ(最後にはやっぱりらしさ、炸裂!)みんな、イマイチ分からない~~立ち位置が紛らわし...
ニールケアリーシリーズの四作目。 強烈なキャラの女性が登場。っていうか、前作で出会った恋人も魅力的だし、敵役!?とも思われた女性も一本筋が通っていてカッコいい。対して男性陣、残念なことにニールはじめ(最後にはやっぱりらしさ、炸裂!)みんな、イマイチ分からない~~立ち位置が紛らわしい、読み込みにくかったけど。 この本は女性の立場からは楽しかったですが、あら?ニールお得意の潜入操作がなかったなぁ~
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学生の頃に読んで、大好きだった「ストリートキッズ」から続くニール・ケアリーシリーズ。 この本は初めて行った奄美大島での一人旅のお伴として持って行きました。 正直、「ストリートキッズ」ほどの読後感はないけれど、ニール・ケアリーファンとしては、ニール・ケアリーのセリフや活躍が読めるこ...
学生の頃に読んで、大好きだった「ストリートキッズ」から続くニール・ケアリーシリーズ。 この本は初めて行った奄美大島での一人旅のお伴として持って行きました。 正直、「ストリートキッズ」ほどの読後感はないけれど、ニール・ケアリーファンとしては、ニール・ケアリーのセリフや活躍が読めること自体が楽しんでしまえる。 久しぶりのニール・ケアリーに会えて満足な一冊。
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外国の小説らしいユーモアと皮肉がきいていて、面白かった。 シリーズものらしいんでこれ以前のも読んでみたい。
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「やあ、父さん。」でおなじみの4作目。残念なのは、3作目も今回も、1作目のニールが伝授された探偵スキルは全然使われないこと。2作目は政治的な薀蓄が多かったので、それでやむを得なく出てこないのかと思っていたが、その後もニールの高いスキルは発揮されない。4作目の背景のスキャンダルとその解決のためのドタバタはいかにもな展開でそれなりに楽しいが、主人公の魅力は特に感じられない。元凶のオンナのアホなしゃべりの訳は面白かった。段々と上手くなるニュアンスもがんばっていたと思われる。
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前作は暗くて暗くてしょうがなかったけど、 今回は軽快に話が進んでよかった~。 ニールとグレアムの擬似親子関係や 登場人物の会話の言い回しが相変わらず素敵。 「簡単な仕事だ、坊主」 老舗銀行の顧客の利益を守る工作員グレアムが ニールに持ってきた話は、 レイプ被害者ポリーを裁判で証言できるようになるまで きれいな英語を教えるという任務。 マイ・フェア・レディのパロディも入っててうれしかった。 (←私はマイ・フェア・レディ好き)
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