1,800円以上の注文で送料無料

孤宿の人(上) の商品レビュー

4

102件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

おすすめ。

ひたひたと心に染みる感情がある。この作品を読み終えたときの気持ちを何と表現すれば良いのか?悪霊と忌まれた罪人「加賀殿」、阿呆とよばれた少女「ほう」の交流。涙を強制されるような嫌らしさはなく、静かに深い。

yama

2024/01/04

2024年お初の読了。今年のめあては100冊だ。 讃岐の丸海藩、丸亀のことだろうな。江戸から流されて来る勘定奉行をめぐって市井の者の暮らしにまで暗い影がさす。頻発する事件、毒、鬼、謎だらけだ。はやく下巻が読みたいが、他にも待ってる本があってどうしよう。

Posted byブクログ

2023/04/25

時代小説おすすめで検索すると出てきた中に。 宮部みゆきさんは、誰しもが認めるストーリーテラー。 ベストセラーを長く輩出し続ける作家さん。 宮部さんの数多くの作品を読むだけで、かなりの冊数になりそうだ。 そんなこともあり、上手い作家ということは承知だったが、読まないでおいた作家さ...

時代小説おすすめで検索すると出てきた中に。 宮部みゆきさんは、誰しもが認めるストーリーテラー。 ベストセラーを長く輩出し続ける作家さん。 宮部さんの数多くの作品を読むだけで、かなりの冊数になりそうだ。 そんなこともあり、上手い作家ということは承知だったが、読まないでおいた作家さん。 今回上下巻の長編。 ハードカバー2冊はかなりの量感!! 上巻読了! 唸るしかない! ある不幸せで過酷な人生を持つ少女が登場し、その周りで色々な事件が起こる。 しかもその事件は無かったことにされてしまう運命。 少女にとって初めての優しい人を殺され、居場所がなくなり、思い遣っていた人も離されてしまう。 そこには家斉の祟りを怖がる気性から、腹を切ることはせずに押し込めとなった高官の世話をすることになった、丸海藩という小さな藩に振ってわいたような災い。 いくつもの、伏線が織りなす物語はぼんやり読んでいたら、真実を見逃してしまうんじゃないか?という思いさえ読者に与える。 後半へ続くが期待は高まる。

Posted byブクログ

2021/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

讃岐の国丸海藩の枯滝の屋敷に、幕府の罪人、加賀殿が流されてきた。 上巻では丸海藩に住む人々が、それによって不安をあおられ、そして振り回されて右往左往する姿が描かれている。 匙の井上家の啓一郎先生に舷洲先生、引手見習の宇佐、町役所同心の渡辺、そしてほう。。。 再読だから(15年以上ぶりだが)加賀さまが鬼でないことは知ってるんだけれど、実際自分が丸海にいたら、どれだけ不安だったことだろう。 にしても、男の子は勇敢すぎても困りものである。彼らの一家の行く末も、気にせずにはいられない。 そしてもちろん宇佐も。

Posted byブクログ

2021/01/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

はるばる江戸から讃岐の金毘羅さまを拝みに旅しなくてはならなかったほうがお連れの女中に置き去りにされ、やっと匙の井上家に引き取られてはじめて人としての暮らしになるかと思われたら、優しい琴江さんが毒殺されてしまう。次にほうは引手の宇佐にかわいがられたかと思うと丸海藩が預かった加賀殿が住んでいる涸滝の屋敷にいくことになる。周りの人物描写が細かく丁寧。運命に翻弄される幼児の目を通して展開していく。下巻にいこう。

Posted byブクログ

2020/05/16

再読。 舞台は、第十一代将軍徳川家斉の頃の讃岐丸海藩。 江戸幕府、勘定奉行加賀殿が、部下妻子を殺め流人となって丸海藩お預けとなった。 小藩である丸海藩では、罪人とはいえ、幕府の要人だったお方を預かることとなり、藩を挙げて粗相のないようピリピリとした日々が始まった…。 家斉の時...

再読。 舞台は、第十一代将軍徳川家斉の頃の讃岐丸海藩。 江戸幕府、勘定奉行加賀殿が、部下妻子を殺め流人となって丸海藩お預けとなった。 小藩である丸海藩では、罪人とはいえ、幕府の要人だったお方を預かることとなり、藩を挙げて粗相のないようピリピリとした日々が始まった…。 家斉の時代、実際に香川の丸亀藩(丸亀製麺で有名な)にお預けとなった、勘定奉行鳥居殿の話をモデルにしていると思われる。 以前読んだ時には、主人公の一人である「ほう」という11歳の少女の身の上と、その健気さに心を打たれた事が一番印象に残っていた。 今回の上巻の読後は、丸海藩の要職者が幕府を忖度し、末端の者達がその犠牲になるという流れが、まるで森友問題みたいだなぁ…とか、もう一人の主人公の女引き手(江戸でいう下引き)「宇佐」が、親分が変わった途端に番小屋から追い出される様が、女子の職業差別だなぁ…などと現代の問題と重なるように感じた。下巻も再読しよう。2020.5.15

Posted byブクログ

2018/02/15

著者の最高傑作と言うことでBSの「深読み読書会」であらすじは知ってしまったが、著者は架空の藩をひとつ作ってしまった、丸亀藩とあの金さんの宿敵鳥居耀蔵がモデルのようである。わざわざ最高傑作と言わなくともこの著者の作品は全て最高傑作と言っていいだろう。丹念な描写は時には話の進行を遅ら...

著者の最高傑作と言うことでBSの「深読み読書会」であらすじは知ってしまったが、著者は架空の藩をひとつ作ってしまった、丸亀藩とあの金さんの宿敵鳥居耀蔵がモデルのようである。わざわざ最高傑作と言わなくともこの著者の作品は全て最高傑作と言っていいだろう。丹念な描写は時には話の進行を遅らせイライラさせられる面はあるが、これが嘘の物語なのにリアリティをもたらせる。物語は前半を終えいよいよ急展開になりそうだし、宇佐は可哀想なことになりそうだが、ほうと加賀との心の交流が楽しみだ。下巻につづく。

Posted byブクログ

2015/12/30

宮部みゆきさんの時代小説にハマりだして、図書館を物色中にみつけた孤宿の人。 びっくりするぐらいハマってしまい、上下巻ともにのめり込むように読破しました。 こんなに読書する時間が待ち遠しいと感じたのは久しぶりです。 阿呆のほう、という名を持つ女中の女の子と、幽閉の身ちなった幕...

宮部みゆきさんの時代小説にハマりだして、図書館を物色中にみつけた孤宿の人。 びっくりするぐらいハマってしまい、上下巻ともにのめり込むように読破しました。 こんなに読書する時間が待ち遠しいと感じたのは久しぶりです。 阿呆のほう、という名を持つ女中の女の子と、幽閉の身ちなった幕府の重臣であり罪人の加賀様。この二人のやりとりの場面が一番わくわくした。 個人的には航州先生も好き☆優しいお顔が目に浮かびます。。。 2015年の最後に、こんな素敵な本に巡り会えたことに感謝!

Posted byブクログ

2015/02/16

宮部みゆきさんの本は好きで現代ものはほとんど読んでいますが、時代物とファンタジーは未読でした。 高校時代の友人に勧められ、はじめて読んでみた時代物ですが、やっぱり時代物は言い回しや設定やらすんなりと入ってこない・・・と思って読み始めましたが、わりとすぐに引き込まれました。 哀...

宮部みゆきさんの本は好きで現代ものはほとんど読んでいますが、時代物とファンタジーは未読でした。 高校時代の友人に勧められ、はじめて読んでみた時代物ですが、やっぱり時代物は言い回しや設定やらすんなりと入ってこない・・・と思って読み始めましたが、わりとすぐに引き込まれました。 哀れな身の上の ほう とう名前の幼い少女は、たらいまわしにされた後に四国、丸海で見捨てられる。 親切な医師の井上家で奉公できる事になったのもつかの間、琴江お嬢さんの死から事態は不穏な方向に動き始める。 ほうの周りには、医師の舷洲先生、啓一郎先生、引手の宇佐、町役人の渡部一馬、魅力あふれる登場人物がいっぱいです。 上巻では、丸海の景色、人、風情などが細やかに描かれています。

Posted byブクログ

2015/01/02

昨年から読んでいた本をやっと読了。 いったい誰が主役なのか(笑) ほうと宇佐のダブル主役?(笑) 鬼と噂され遠い四国の地まで流されて殺された加賀様の優しさの報われなさが悲しすぎる。

Posted byブクログ