1,800円以上の注文で送料無料

自由という服従 の商品レビュー

3.4

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

「自由」と「服従」は…

「自由」と「服従」は正反対のものではない.自由だからこその服従もある.自分と他人の関係が,一般的な見方とは違った意味で「自由」と「服従」に影響を与えているという斬新な視点.おもしろいです.

文庫OFF

2019/12/27

第1章の最初の問いかけ 「自由=幸せ」って本当? 自由を「制約からの解放」と捉えるのは甘い! 自由と服従とは表裏一体なのだ。 自由だからこそ、人は権力にとらわれていく。

Posted byブクログ

2017/12/16

自由と服従との交錯した関係について論じている本です。 ただし本書は、現在でもときおり見られるフーコーの亜流のような、観念の操作によって近代的な主体性の陥穽を考察する本ではありません。社会状況の単純なモデルを想定し、簡単なゲーム理論の手法を用いて、自由であることが服従へとつながっ...

自由と服従との交錯した関係について論じている本です。 ただし本書は、現在でもときおり見られるフーコーの亜流のような、観念の操作によって近代的な主体性の陥穽を考察する本ではありません。社会状況の単純なモデルを想定し、簡単なゲーム理論の手法を用いて、自由であることが服従へとつながっていく理路が存在しうることを指摘しています。 とりあげられている題材には、サッカー日本代表の選抜をめぐるトルシエ監督と中田英寿、中村俊輔の駆け引きのほか、小笠原祐子の『OLの〈レジスタンス〉』(中公新書)や江原由美子らによる男女の会話についての権力分析、岸政彦による建築労働者の参与観察記録などがあり、読者の関心を引く工夫もなされていて、読みやすい本になっています。

Posted byブクログ

2015/11/03

 自由であるからこそ、自らの合理的判断によって「服従」(他者の提示した選択肢に従って)してしまうことを説いた本。  監督と選手の関係、職場における「OL」、自由恋愛市場における男女、建築労働現場の4つを例として挙げ、モデル化して説明している。  考えたことのない視点だけど、違...

 自由であるからこそ、自らの合理的判断によって「服従」(他者の提示した選択肢に従って)してしまうことを説いた本。  監督と選手の関係、職場における「OL」、自由恋愛市場における男女、建築労働現場の4つを例として挙げ、モデル化して説明している。  考えたことのない視点だけど、違和感を感じていたことに気づけきたので、面白かった。ただ、説明が必要以上に長く、本論が見えづらい部分があるかも。

Posted byブクログ

2013/06/28

他人が自分を評価しないことを受け入れることができない限り、つまり他者はいつだって自分を評価してもらいたいと考えているか限り、かえって自分は他者に縛られ、自由でありながら、自由をうしなうことになる。 ポストモラトリアム時代の若者たちにも通じる。 スティグマから逃れることも難しいが...

他人が自分を評価しないことを受け入れることができない限り、つまり他者はいつだって自分を評価してもらいたいと考えているか限り、かえって自分は他者に縛られ、自由でありながら、自由をうしなうことになる。 ポストモラトリアム時代の若者たちにも通じる。 スティグマから逃れることも難しいが、それを幻影と考えてみるのも手である。

Posted byブクログ

2012/09/11

なんとなく生きづらい、と思うことがあれば読んでほしい。 第1章と第6章を読むだけでもかなり救われる。モデル化した上での分析はいまいち腑に落ちなかったけど、結論として言いたいことはよくわかる。 自分が自由な社会の中で、なぜこんなにももがいているのかがわかった。 ちなみに、第5章は...

なんとなく生きづらい、と思うことがあれば読んでほしい。 第1章と第6章を読むだけでもかなり救われる。モデル化した上での分析はいまいち腑に落ちなかったけど、結論として言いたいことはよくわかる。 自分が自由な社会の中で、なぜこんなにももがいているのかがわかった。 ちなみに、第5章はエスノグラフィーをベースにしてあるのでとてもおもしろかった。読んでいるだけでその世界に足を踏み入れた気分を味わえるのって、いい。

Posted byブクログ

2011/04/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 「自由だからこそ、人は権力にとらわれていく」「自由でないことが問題なんじゃない、自由であることが問題なんだ」―そういった直感を、学問というフィールドで表現することはかなり難しいことでした。 いくら理屈を積み重ねてもなかなか周囲の人に理解してもらえず、自分は何か決定的な思い違いをしているんじゃないか、そう思うこともありました。 そういう試行錯誤を二〇年近く繰り返してきたわけですが、それだけ年を重ねると最初は直感でしかなかったものの姿も、かなりクリアになってきたように思います。 この本は、そうやってみえてきた姿を、できるだけわかりやすく説明しようとした結果の産物です。 [ 目次 ] 第1章 自由なら、幸せですか? 第2章 理由なき服従―W杯代表選考の場合 第3章 抵抗する、という服従―サボタージュするOLの場合 第4章 自由恋愛、という支配―男と女の場合 第5章 一人前になる、という服従―建築労働者の場合 第6章 自由だと、つらいですか? [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2013/08/04

「他者が自分を評価しないことを受け入れることが出来ない限り、つまり、他者にはいつだって自分を評価してもらいたいと考えている限り、かえって自分は他者に縛られ、自由でありながら自由を失うことになる」

Posted byブクログ

2009/10/04

われわれは「罪を犯す自由」を実は持っている。しかしそうしないのは、そうすることによって「自由」が奪われることを知っているからである。自由は不自由によって保証されるといえば、わたしの考えとかなり近い。

Posted byブクログ

2009/10/04

完全な自由など存在しない。 他人の目を気にしない人はいない。 そういえば昔、世界に2人しかいなかったら名前なんかでその人を限定しなくていいのにっていう物語があったな。

Posted byブクログ