グローバル社会民主政の展望 の商品レビュー
グローバル化についての議論をそれぞれの分野で明確にわけ、非常にわかりやすくなっている。グローバル・イシューについてもこれを読めば理解できる。世界政府を想起させるようなヘルドのグローバル社会民主政、しかしその実施は困難で彼の中ではその前の段階としてグローバル・ガバナンスを提示する。...
グローバル化についての議論をそれぞれの分野で明確にわけ、非常にわかりやすくなっている。グローバル・イシューについてもこれを読めば理解できる。世界政府を想起させるようなヘルドのグローバル社会民主政、しかしその実施は困難で彼の中ではその前の段階としてグローバル・ガバナンスを提示する。個人的にはグローバルな概念が経済構造に生まれ、政治構造の変化にもグローバルな概念の導入、つまりいわゆるパラダイムシフトが必要に感じる。その点でいえば、既存の国家概念の世界規模化である世界政府構想ではグローバル・イシューには対応できないと思う。 いずれにしてもグローバル・ガバナンスとは重層的なガバナンスであり、それぞれの問題領域に最も関わるアクターが加わるべきであるという彼の考えはガバナンスの正当性の基準にもなりえる。こういったガバナンスに対する彼の視点は実に新鮮で面白い
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