心のくすり箱 の商品レビュー
この本の中の文章の一部が,今年の3月に行われた東京医科歯科大学の歯学部の後期の入試の小論文の課題文として使われたことを知り,読んでみた。 筆者の徳永さんは,鳥取県に住むお医者さん(内科医)。 本書は,徳永さんが書いた新聞のコラムをまとめたものである。 徳永さんは,終末医療との関...
この本の中の文章の一部が,今年の3月に行われた東京医科歯科大学の歯学部の後期の入試の小論文の課題文として使われたことを知り,読んでみた。 筆者の徳永さんは,鳥取県に住むお医者さん(内科医)。 本書は,徳永さんが書いた新聞のコラムをまとめたものである。 徳永さんは,終末医療との関わりが大きい方であるため,本書にも,末期がん患者を初めとする,死を間近に控えた人の話や,遺族の話がたくさん出てくる。 だからといって,全体を流れる空気は決して重くなく,筆者の経験や筆者独特の視点によって,肩肘張らずに読むことができる内容になっている。 また,医療現場で起こった様々なことが書かれている本だが,専門用語は少なく,文章は平易で非常に読みやすい。 しかも,ところどころに現れる鳥取弁交じりの文章は,筆者の人間性を反映していることもあって,とても温かい。 そして何より,薬に対して長年向き合ってきた筆者の,薬や医療に対する思い(薬や医療の意味,功罪など)が感じられる内容になっている。 医療関係者の不祥事が世間を賑わしている昨今だが,筆者のようにいいお医者さんもいる。 こういう医療関係者の増加を,望んでやまない。
Posted by
- 1
