ななつのこものがたり の商品レビュー
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『ななつのこ』の再読後に、こちらは初めて読んだ。 『ななつのこ』の作中で語られるストーリーどおりなので理解はできるのだが、あやめさんの超スピード解決が、あまりにも速すぎるのではないかと思ってしまった。謎を認識する前に解決してしまうような。 繊細で色彩が柔らかくて可愛い挿絵がふんだんに使われていて、贅沢な一冊。 お母さんが息子に語る構成になっていて、本来の『ななつのこ』そのままでない構成も、憎い!読めてよかった。
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『カーテンコール!』を読んでとても感銘を受け、加納朋子さんはすぐに大好きな作家さんのお一人となりました。 その次に読んだのが、加納さんのデビュー作であり、同時に駒子シリーズの第1弾となる『ななつのこ』でした。 これがまたとても面白く、ミステリー好きでもある私の嗜好にピッタリの作品...
『カーテンコール!』を読んでとても感銘を受け、加納朋子さんはすぐに大好きな作家さんのお一人となりました。 その次に読んだのが、加納さんのデビュー作であり、同時に駒子シリーズの第1弾となる『ななつのこ』でした。 これがまたとても面白く、ミステリー好きでもある私の嗜好にピッタリの作品でした。(さすが第三回鮎川哲也賞受賞作ですね)その後も加納さんの作品は読み進めており、本書『ななつのこものがたり』で11冊目となりました。勿論、駒子シリーズは『ONE』も含めて4作品全て読了済みです。 さて、本書は『ななつのこ』で駒子の愛読書として「作中作」の形で登場する本を(完全に再現とまではいかないまでも)イメージして作られており、次の7編で構成された「絵本」となっています。 (文:加納朋子 絵:菊池健) ・すいかおばけ ・金色のねずみ ・空の青 ・水色のチョウ ・竹やぶ焼けた ・ななつのこ ・あした咲く花 本書を読んでいる間、『ななつのこ』の場面・文章が蘇り、面白いだけではなく、よく考えられている作品だなと改めて感服しました。 お母さんが息子に「お話し」を聴かせる構成になっていますが、その息子の名前と「お話し」の主人公(男の子)の名前が同じ「はやて」であり(『ONE』に出て来る駒子の息子も「はやて」です)、お母さんの名前は「逆さ言葉(回文)」である(具体的な名前は出て来ませんが、「こまこ」⁉️)となっているところなどは、加納さんらしいですね。 つまり、本書作成時点で、『ONE』の構想の一部はあったということなのでしょう。 更に、菊池健さん(駒子シリーズの全作品の他、加納さんの多くの作品の装画を担当されている方)の「絵」がまた素晴らしく、この「絵」を見ただけで駒子シリーズを思い出すことが出来ますね。 とりわけ、『ななつのこ』と同じ表紙(虫取り網を持った兄とその横に座る妹:『ONE』では、駒子の子供は兄「はやて」と妹「玲奈」ですね。表紙の兄と妹は「はやて」と「玲奈」⁉️)と51〜53ページの猫の親子の「絵」にはほっこりとさせられます。 『ななつのこ』だけでも再読したくなりました。 駒子シリーズが好きな方には、是非とも読んで欲しい1冊です。
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『ななつのこ』の作中にある話を短篇のものがたりにして、おかあさんが小さなはやてに読み聞かせするという内容。 カラーの挿し絵がページ毎にあり、児童書として楽しめる。 『ななつのこ』を読んだ後だったので、そうだった〜と思い返しながらまた楽しめた。 ○すいかおばけ ○金色のねずみ ○...
『ななつのこ』の作中にある話を短篇のものがたりにして、おかあさんが小さなはやてに読み聞かせするという内容。 カラーの挿し絵がページ毎にあり、児童書として楽しめる。 『ななつのこ』を読んだ後だったので、そうだった〜と思い返しながらまた楽しめた。 ○すいかおばけ ○金色のねずみ ○空の青 ○水色のチョウ ○竹やぶ焼けた ○ななつのこ ○あした咲く花 なかでもやっぱりななつのこが良かった。 和尚さんが言う「ものをいわない動物だって、親が子どもを思う気持ちは何一つ変わらないんだな…。すまないが、こねこがもう少し大きくなるまで、まってやってくれんか」にとても優しい気持ちになった。 その話のあとにおかあさんだってね。とおかあさんがはやてに言う言葉にも心に沁みる。 おかあさんだってね。 もしきみがいなくなってしまったら、どこまでもどこまでも、さがしに行くよ。いつまでもいつまでも、ずっとずっとさがし続ける。どこへ行ったって、どれだけかかったって、きっと見つけてあげるから…だから安心して、おやすみ。 夢の世界へ、行っておいで。 あしたの朝まで、冒険しておいで。
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【収録作品】すいかおばけ/金色のねずみ/空の青/水色のチョウ/竹やぶ焼けた/ななつのこ/あした咲く花 『ななつのこ』の作中作から生まれた物語。本編を読んでからどうぞ。
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はやと君が夜寝る前にお母さんが昔々つい最近の物語を聞かせてくれる話。それが大人になって忘れてた道徳心を思い出させてくれる話でした。 (「ななつのこ」と言うのが先にあったとは知りませんでした。)
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「ななつのこ」を子供の寝物語にお話ししているお話 「ななつのこ」そのものではない でも、だからこそこれは駒子シリーズなんだよなぁ 息子の名前が「はやて」だったり、お母さんの名前が回文だったり、羊のぬいぐるみが出てきたりね うむ、よかったよかった で、完結編の長編が待ち遠しい
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まずは「ななつのこ」を読んだ後すぐにこちらを読みました。ななつのこに出てきた絵本そのままなのかと思ったら、おかあさんが、絵本の主人公の名前とおなじ名前の息子に読み聞かせをしています。パズルのピースがはまったような足りないような感覚…。「魔法飛行」「スペース」と読んで行くうちにピー...
まずは「ななつのこ」を読んだ後すぐにこちらを読みました。ななつのこに出てきた絵本そのままなのかと思ったら、おかあさんが、絵本の主人公の名前とおなじ名前の息子に読み聞かせをしています。パズルのピースがはまったような足りないような感覚…。「魔法飛行」「スペース」と読んで行くうちにピースがするすると出てきました。三作読み終わった後の再読では一度目にはわからなかったいろいろなことが見えてきて、本当に幸せな気持ちになりました。絵本ならではの優しいイラストがとても素敵でした。
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菊池健による挿し絵がよい。なかんずく「ななつのこ」に添えた絵は素晴らしい。 追記:加納作品のカバーイラストのほとんどを菊池健が手掛けていることに後で気づいた。1枚絵で上手さが判らぬ自分が情けない。
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※このレビューにはネタバレを含みます
絵本仕立て。 下世話だけれど、ラスト1ページ読んだ感想 「あ、くっついたのか。」 恐らくこれがこのシリーズの最終巻だと思うのだが 近藤史恵氏のキリコシリーズも 北村薫氏の円紫シリーズも 今シリーズも プロポーズというか、結婚の瞬間は描かれないものを最近続けて読んでいる。。。 そんなものなのだろうか??
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小説ななつのこの劇中本(?)。 幻想的なおとぎ話のようであり、一方でどこまでも現実的な物語。 子供に読み聞かせする母の語りを描いた絵本だが、この本を本当に子供に読み聞かせたりなんかすると、そのあまりのリアルさに寝てた子が飛び起きるレベルだと思う。まぁ言い過ぎだが。ただでも絵本って...
小説ななつのこの劇中本(?)。 幻想的なおとぎ話のようであり、一方でどこまでも現実的な物語。 子供に読み聞かせする母の語りを描いた絵本だが、この本を本当に子供に読み聞かせたりなんかすると、そのあまりのリアルさに寝てた子が飛び起きるレベルだと思う。まぁ言い過ぎだが。ただでも絵本って得てしてリアルなものなのかも?! 一つ確実なのは、駒子シリーズ三部作を読んだ後から読むべき本です。
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