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やさしくわかる楽典 の商品レビュー

3.8

10件のお客様レビュー

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2024/09/03

 楽典の入門的な内容がわかりやすく書かれた本。いくつかのコラムでは豆知識的な話が書かれているが、なぜかコラムのところだけは別の執筆者たちによって書かれている。最後の「オーケストラの総譜を読むために」というところで、オーケストラの編成や楽器の音域、実際の《運命》のスコアを読んだりす...

 楽典の入門的な内容がわかりやすく書かれた本。いくつかのコラムでは豆知識的な話が書かれているが、なぜかコラムのところだけは別の執筆者たちによって書かれている。最後の「オーケストラの総譜を読むために」というところで、オーケストラの編成や楽器の音域、実際の《運命》のスコアを読んだりする部分が、楽典の応用的な部分が扱われていることがこの本の特徴という感じがする。  あとはこの本で勉強したことのメモ。まず色んな、というか全ての調について、どんな雰囲気で具体的にはどんな曲があるか、という話が書いているが、「ピアノでは嬰ヘ長調は指を立てて弾きますが、変ト長調では指をねかせて柔らかいタッチで弾く」(p.110)とかあるらしい。へえ。あとコラムのところでいくつか役に立ったのは、「調号を見たときに即座に調性がわかる必殺技」(p.103)という部分だった(この夏「和声法」というのを勉強した時に)。あと「交響詩」には、「ポエジー(具体的な芸術の形を生み出す前の着想段階)という意味と、ポエム(音楽外の詩歌文学などの世界)というふたつの意味が込められています。リストは前者の立場で、交響詩《前奏曲》や合唱曲《四元素》で旋律群を変奏しながら『これから表現したい何か』を追い求めているのに対し、サン=サーンスは後者で(略)《死の舞踏》が有名です。」(p.131)ということで、2つ意味合いがあるというのを知った。もう1つコラムのところで、「コンサートマスターの役割」(p.157)のところでは、「指揮者が才能を欠いていた場合(!?)」も活躍するらしい。ということは、コンサートマスターさえしっかりしていれば、おれみたいな素人が振っても演奏はできるということか、という感じだった。あとは、青島先生の解説部分。「フェルマータ」の記号は、「イタリア語で停車場の意味をもつこの印は、延長記号と呼ばれますが、そこで拍が泊まるので、副次的に長くなるだけなのです。ですから、『通常の長さの2〜3倍に伸ばす』などと書いてある本は間違いです。」(p.135)というのは納得。あと音楽のレッスンを受けていて、crescendoの反対派decrescendoだと思ってたら、みんなdiminuendoって言うなあと思ってたら、decrescendoは「近ごろあまり聞かなくなりました」(p.139)だそうだ。どうしてなんだろう。  ということで、「故・羽田健太郎氏推薦!(略)青島は教養とユーモアとわかりやすさの3本柱で、たくさんの音楽書を書いた。弾く・書く・作る3拍子揃っていることが、青島の最大の強みである。」と書いてあるけど、本当にこの人は喋りも軽やかで面白いし、音楽の面白さをわかりやすく伝えられる貴重な人だとあらためて思う。(24/08)

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2018/10/28

「楽典」というタイトルから、教科書のようなことばで記述された本を思い浮かべるかもしれませんが、本書は初歩的なことがらに絞って、著者が読者に語りかけるよう親しみやすい内容になっています。見開き2ページ単位で一つのトピックについて説明するという構成になっており、いわゆる「楽典」のテキ...

「楽典」というタイトルから、教科書のようなことばで記述された本を思い浮かべるかもしれませんが、本書は初歩的なことがらに絞って、著者が読者に語りかけるよう親しみやすい内容になっています。見開き2ページ単位で一つのトピックについて説明するという構成になっており、いわゆる「楽典」のテキストとはちがい、とっつきやすい本です。 また、楽式やオーケストラの編成についての解説も含まれています。最後の章では、著者のコメントがつけられたベートーヴェンの「運命」のスコアをじっさいに読んでみるところまで読者をみちびいてくれます。 一気に読めるので、とりあえず全体像を把握するのに適していると思います。

Posted byブクログ

2012/10/02

書店に並んでいた楽典の本で、一番易しそうだったので買ってみました。 私は、音楽は好きですが、いわゆる音符とかは苦手で、普通のト音記号でもカタカナで階名がないと楽譜が読めない位のダメっぷりです。(威張ることではないが) 学生の頃、THE Classic Collection...

書店に並んでいた楽典の本で、一番易しそうだったので買ってみました。 私は、音楽は好きですが、いわゆる音符とかは苦手で、普通のト音記号でもカタカナで階名がないと楽譜が読めない位のダメっぷりです。(威張ることではないが) 学生の頃、THE Classic Collection http://www.deagostini.co.jp/dea/product/ccl.htm を買っていましたが、解説でも分からないことがいっぱい(笑) これを読めば分かるかなと思って買いました。が、やっぱ基礎足り無すぎの人にはちょっと難しいですね。 文章は平易だし、丁寧な解説もあり、見開き2ページで1つの主題と分かりやすいと思います。でも、ろくにピアニカも弾けない人にはそれでも敷居が高かった。。。 小・中学校の音楽の教科書と合わせて読むと良いのかもしれません。

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2012/05/04

初心者、素人、趣味で興味がある人等にお薦めできる、非常に読みやすい一冊だと思います。 私自身初心者であり、素人であり、ただの趣味で興味があるだけの人間です。 義務教育で習った程度の知識しか持ち合わせておらず、一度音楽の理論(=楽典)という物を一通り眺めてみたいと思い、本書を手に...

初心者、素人、趣味で興味がある人等にお薦めできる、非常に読みやすい一冊だと思います。 私自身初心者であり、素人であり、ただの趣味で興味があるだけの人間です。 義務教育で習った程度の知識しか持ち合わせておらず、一度音楽の理論(=楽典)という物を一通り眺めてみたいと思い、本書を手に取りました。 ピアニカや笛で演奏するのには、簡単なト音記号の五線譜が読めれば事足りるからでしょうか、今まで楽典を勉強した記憶がありませんでした。 そんな当時から、音楽に興味はあるのだけれでも、いざ楽譜を読もうとすると、まず調と調号に苦労していました。 ですので、調と調号の関係を知りたいと言う、とっても単純な理由が、本書を読むに至ったモチベーションになります。 文章は、堅苦しさは全く無く、非常に取っ付き易いと思います。 最後まで一気に楽に読めました。 もちろん、自分の知りたい事も十分得られました。 細かい内容がこれで十分なのかどうか、私には判断できません。 楽典全体がどの程度のものかも知りませんので。 しかし、趣味で音楽を嗜もうとしている方であれば、十分の内容だと思います。 逆に、コードや五線譜を読めて楽器も操れるような実践的な人でも、楽典に触れた事が無いようであれば、一読の価値はあるのではないでしょうか。(より楽譜の意図を汲めるようになるかもしれません…)

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2012/04/10

楽典の基本が、口語体の説明でわかりやすい。 最近は、わかりやすい本が増えたが、そういう意味ではわかりやすい楽典の説明本の初期の本だと思う。最近の本はカラーの本が増えましたから、その意味ではカラーではないが、解説はわかりやすい。

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2011/12/01

楽典の事を面白く、かつ分かりやすく書かれています。 さらっと読めるのに内容は充実しているので、 かなりおススメです!

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2009/10/07

「題名のない音楽会」で有名な青島氏の楽典である。楽典については、数冊読んだが、これが一番わかりやすいと思う。特に調性の部分はよい。

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2009/10/04

大絶賛! どうしてこういうふうにわかりやすく楽典のことを教えてくれる人が今までいなかったんだろう、というほどの衝撃。 音大受験生などの、専門的に音楽をこれからやろうとしている人というよりも、 「なんとなく音楽に興味があったけどフツーの会社員になっちゃったしなぁ。今からもういっか...

大絶賛! どうしてこういうふうにわかりやすく楽典のことを教えてくれる人が今までいなかったんだろう、というほどの衝撃。 音大受験生などの、専門的に音楽をこれからやろうとしている人というよりも、 「なんとなく音楽に興味があったけどフツーの会社員になっちゃったしなぁ。今からもういっかいきちんと勉強してみたい気もするけど、難しいんでしょう?」 などと、音楽に対して敷居の高さや距離感を感じてとっつきにくいと思っているプロ以外の人に是非、読んでもらいたい一冊。 音楽は、音を楽しむと書いて音楽と読むのだなという、アタリマエのことながら忘れられがちな「原点」に回帰させてくれる福音書。

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2009/10/04

読む気は無かったが、何となく手にとってみたら読みやすくて、2時間くらいでさくっと読破。 著者は題名の無い音楽会でも有名な青島広志(オカマ言葉で見てても面白い)。 なかなか、ポップスにも通じているようで、私みたいな中途半端にいろいろかじってる人には丁度良い読み物であった。 楽典と呼...

読む気は無かったが、何となく手にとってみたら読みやすくて、2時間くらいでさくっと読破。 著者は題名の無い音楽会でも有名な青島広志(オカマ言葉で見てても面白い)。 なかなか、ポップスにも通じているようで、私みたいな中途半端にいろいろかじってる人には丁度良い読み物であった。 楽典と呼ぶのはどうかと思うが、ある程度知っている人が読み物感覚で読むのには面白いのではないだろうか。 一通りの楽典の内容は紹介されているが、おそらくこれで覚えられることはほとんど無いだろう。 知ってるところは面白いが、知らないところは頭に入らないままに素通りしてしまう感じ。 まぁ、ちゃんとした楽典を読んだ後の疑問点なんかは解決できる可能性はあるかな。 おそらく、こういったテイストのままで、もっと深いところまで説明があれば使える楽典と読んでいいだろう。 もっとも、そうなると半端じゃないページ数になるかもしれないが。

Posted byブクログ

2009/10/04

ギターを弾く人にありがちで典型的な楽譜が読めない自分のために、基礎から学ぼうと読んでみました。すごくわかりやすいですし、所々にあるコラムが面白い。コラムメイン読み進めても良いかも

Posted byブクログ