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春を待ちながら の商品レビュー

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2009/10/04

カサンドラは途方に暮れていた。数カ月前、顧客の一人からベネディクトという男性を紹介された。ひと目で心奪われた彼と、情熱的な夜をともにし、思いがけず妊娠してしまったことに気づいたのだ。ベネディクトにとっては、ほんの遊びだったに違いない。だから彼には何も告げず、一人で子供を育ててみせ...

カサンドラは途方に暮れていた。数カ月前、顧客の一人からベネディクトという男性を紹介された。ひと目で心奪われた彼と、情熱的な夜をともにし、思いがけず妊娠してしまったことに気づいたのだ。ベネディクトにとっては、ほんの遊びだったに違いない。だから彼には何も告げず、一人で子供を育ててみせるわ。親友のパトリシアは、すべてを打ち明けたカサンドラに、彼には知る権利があると反論する。いいえ、いいの、これですべて解決だわと叫んだとたん、カサンドラは深みのある男性の声に驚いて振り向いた。「まったくだ、カサンドラ。すべて解決だ。君は僕と結婚する」。 ヒーローが短慮というか、自己中。家族のことは自分の責任と思うのは勝手だが、黙っていることで振り回される回りは堪らないだろう。家族や事業は夫婦で共有すべき事項だろうに、それを隠していれば疑われても当然。なにより初対面で互いに理解し合えない嫁姑を残して出かけるのは愚の骨頂だろう。飛行機乗り遅れに関しても普通に電話すればいいことだろうに。幸い成功したから良かったようなもののもし失敗するようなことになっていたら、事態を知らされなかった家族が傷つくとは思わなかったのか。 とにかく自分だけな男。ヒロインの趣味を疑う。

Posted byブクログ