ファシリテーター完全教本 の商品レビュー
難易度は高く、ファシリテーション経験上級者向け。ある程度、場数を踏んでおかないと、書いてあることが理解できないのではと感じた。また独特の用語が頻出し、精読は必須。 【メモ】 ・ファシリテーターの第1の責務は、グループ・プロセスとグループ・ストラクチャーを改善し、その能力を高める...
難易度は高く、ファシリテーション経験上級者向け。ある程度、場数を踏んでおかないと、書いてあることが理解できないのではと感じた。また独特の用語が頻出し、精読は必須。 【メモ】 ・ファシリテーターの第1の責務は、グループ・プロセスとグループ・ストラクチャーを改善し、その能力を高めるのを手助けすることである。 ※プロセスとは、グループ内の働き方を指す。ストラクチャーはプロセスが安定して繰り返えされるための構造を指す。 ・プロフェッショナル・ファシリテーターアプローチの基本価値 ①確かな情報 ②情報にもとづいた自由な選択 ③コミットメント ④共感 ・相互学習モデルの基本想定 ①わたしは情報をもっているが、ほかの人たちだって情報をもっている ②わたしたちは、ほかの人の見ていないものを見ている可能性がある ③相違は学びの機会である ④人は与えられた状況下で誠実に行動しようとする ・高能力グループの9つの基礎ルール ①想定や推察を確認する ②すべての関係情報を共有する ③具体例をあげ、重要な言葉が何を意味しているのかについて合意しておく ④理由と意図を説明する ⑤「態度」ではなく、「関心」に焦点を合わせる ⑥提案と質問を組み合わせる ⑦次のステップと意見の相違を解消する方法を一緒に作る ⑧タブーを話し合う ⑨必要水準のコミットメントを生み出す意思決定プロセスを使う
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手元にもっておき、一つ一つの項目を読み、実践し、振り返る。そのように使う本である。 「最強のプロが教える理論・技術・実践のすべて」とある。まさにこれ。数時間で読み切るというものであはない。
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【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・中古が結構安いので、買っておいてもよいかも。 【目次】
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ちょっと前に読んだファシリテーションの本の内容が大昔に経験したワークショップの記憶とは異なり、ブレストだのアイスブレークだの技巧面にフォーカスしすぎな印象だったので、別のトーンでのファシリテーション本を探したのですが、日本で出版されているものはどれも似たり寄ったりだったため、米国...
ちょっと前に読んだファシリテーションの本の内容が大昔に経験したワークショップの記憶とは異なり、ブレストだのアイスブレークだの技巧面にフォーカスしすぎな印象だったので、別のトーンでのファシリテーション本を探したのですが、日本で出版されているものはどれも似たり寄ったりだったため、米国でよく読まれているという本書を読んでみました。あくまでも個人的な印象ですが、"日本版ファシリテーション"は独創的なアイディアが生まれる環境整備と予定調和に向けた合意形成が強調されるのに対して、本書でベースとしているのは、ファシリテーターを含めメンバーがお互いに能力を高めあう相互学習モデルであり、各メンバーがきちんとコミュニケートできているか推察と介入を繰り返すアプローチ。実践は難しいだろうが、確かにメンバーが自律的に出来るようになると意思決定が円滑な組織になりそうです。感情面の取り扱いにも言及しており、かなり至れり尽くせりな内容ですが、日本で実践したら「これ喧嘩売ってるだけだよな」というのもあり、ちょっと注意が必要です。読み終えて"これでもなかった感"は残りましたが、相互学習して自律する方向性への手助けがファシリエーターの役目だという点には大いに共感しました。あと翻訳も理解しづらい箇所も多かったので、原著も改訂版が出ていることもあり、何かの機会に訳も改定してもらえると良いかなと。
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- ファシリテーター完全教本 - チームを強めるファシリテーション - “グループファシリテーション”といわれるもので、ファシリテータの責務の1つめにくるのは、グループプロセスとストラクチャーを改善し、能力を高める手助けをすること ...
- ファシリテーター完全教本 - チームを強めるファシリテーション - “グループファシリテーション”といわれるもので、ファシリテータの責務の1つめにくるのは、グループプロセスとストラクチャーを改善し、能力を高める手助けをすること - プロセス:どのように話し合い、意思決定するか - ストラクチャー:プロセスが安定して繰り返される仕組み・構造。メンバー構成や各役割 - 本書ではファシリテーターをチームメンバーではなく、チーム全体のための中立な存在として定義している - ただ、実際はチームメンバーのいち員であることが多いので注意 - つまり、全体最適としてチームのメンバーの有効性を低下させるような行動には対処していき、メンバー自らの能力を高められるように内省させながら、自身で自身を変えていくことを促すことが高次には求められる。 - 相互学習モデル:困難な状況下で一方的コントロールモデルを採用してしまうがネガティブな結果を生む。そのかわりには、相互学習モデルが有効 - 互いが協働し、お互いの意見や行動からメンバーが学び合える状態を作るためのモデル - 基本ルール|自分の考えのもとになっている基本価値と基本想定を変える必要がある - 想定や推察を確認する - すべての関係情報を共有する - 具体例をあげ、重要な言葉が何を意味しているか合意しておく - 理由と意図を説明する - 態度ではなく関心に焦点を合わせる - 提案と質問を組み合わせる - 次のステプと意見の相違を解消する方法を一緒に作る - タブーを話し合う - 上記の基本ルールをベースにして、議論の際には常に介入プロセスに則ることで、ファシリテーターのふるまいを決定する - サイクルの図 - できるだけ、推察は低次のもののほうがよい
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[内容] ファシリテーションを大きく分けると、【仕込み】【さばき】に分類されるとして本書は【さばき】に重点をおいた内容となっている。 この【さばき】は本書では『観察➝介入』の2つに分けている。観察と介入をつなぐキーワードとしては『推察』という言葉で重点的に語られている。 推察=既知の何かをもとに未知の何かについて達した結論=仮説ともいうかな? これは、人々の言動に現れる。 そして、その言動は何回も出てくるのでそこを観察しなさいと言っている。 観察する際に気をつけるべきは、表向きの言葉ではなく、関心(論点ともいう)を捉えること。要は何を言いたいのかということ。 例:◯◯をしたくない!(◯◯をしたいと思ってるのか?) 言動を論点に推察する際は、意味、感情、動機、プロセスなど様々な観点からやる必要がある。 これはフレームとして覚えておいたほうがいい。 [感想・気付き] そもそもだが、ファシリテーションの介在価値の最たるものは『相互学習』であり、自分の気づいていない問題を他者を含めることで認識をし、解決策を考えて行動に結びつけることである。 前述した、観察➝介入を通じて相互学習をしていくためには、推察して論点を捉えるという自身の考え方を鍛えることはもちろんながら、mファシリテーターのアウトプットスキルも必要。 皆に分かる言葉で論点を話してあげること、専門用語を使わない。などなど。このあたりは実践のトレーニングが必要。 気付きとしては、、、アメリカの有名な本で、日本のその手の協会の会長も読んでいるくらいなので汎用性の高い知識ではあると思うし、だいたい同じようなことは書かれている。 さばき部分を深めるために、読むのは効果的だが、一冊目におすすめする内容ではないなぁ。と。 [アクション] 重点的にかかれていた、『推察』について理解を深める。推察するためには、論点を的確に捉える練習が必要。新聞、雑誌、人の言葉で要は何を言いたいのかを考える。←彼の中で考えるべき問いは何で、それについて何がいいたいのか。はトレーニング。かな
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No.655 ファシリテーションを理論的に解説している。 具体的事例をファシリテーターとして、どんなことを考えながら進めているか解説しているので、腑に落ちる。 ちょっと語句の表現(専門用語)がピントこないかも。
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ワークショップの企画運営は、授業につながるところがあると思い、この手の本を読むようになりました。参加者のモチベーションを保つ方法や、いかに参加者の行動変容を促すかなど、非常にわかりやすくためになりました。
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今まで、グループディスカッションとか話し合いとか、 難しいなと思ってて、ざっくりと言うと、 その事象とか流れが体系的に解説されていた。 介入のやり方のテンプレが何回も出てきて、 様々なケースがその流れに従って説明されているので、 読むだけでも体に染みこむかんじがし、 ...
今まで、グループディスカッションとか話し合いとか、 難しいなと思ってて、ざっくりと言うと、 その事象とか流れが体系的に解説されていた。 介入のやり方のテンプレが何回も出てきて、 様々なケースがその流れに従って説明されているので、 読むだけでも体に染みこむかんじがし、 すぐにでも始められそう。
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最近注目度が高いファシリテーションですが、決して特別なことではなく、これまでの経験の中でその一部を実行している人も少なくないと思います。そうは言っても、それらを意識的に行えるようにすることでより効果的に活用したり、体系的に学ぶことで不足している部分を補ったり、スキルレベル全体を底...
最近注目度が高いファシリテーションですが、決して特別なことではなく、これまでの経験の中でその一部を実行している人も少なくないと思います。そうは言っても、それらを意識的に行えるようにすることでより効果的に活用したり、体系的に学ぶことで不足している部分を補ったり、スキルレベル全体を底上げしたりすることはとても有用なことかと思います。本書はそのための基礎理論・基礎技術を体系的に整理された状態で提供してくれます。全体的に終始一貫した考え方と、多くのケーススタディ、わかりやすく具体的な表現で、ファシリテーションの第一人者にふさわしい内容だと感じました。私にとってとても有用な一冊です。あとは実践あるのみ、ですね。
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