恋人 の商品レビュー

ジル・ドサンタヴィ(著者),佐藤まるき(訳者)

2011/07/08

［要旨］
さまざまな場所と道具で、女はありとあらゆる辱めを受ける。フランスで話題騒然となった禁断の書―Ｗｅｂ時代のポルノ的スナップショット６４篇。

《さまざまな場所と道具で女はありとあらゆる辱めを受ける》
可愛い女Ｌは、愛人Ｍの言いなりになって、どこへでもついて行き、どの相手にも痴態をさらし、どんな性行為にも挑んでいく……。とびきりエロティックで自由奔放な64の掌篇からなる本書は、まさしく Web 時代の瞬間的ポルノグラフィーと言えるもので、どの場面も目まぐるしいリズムで繰り拡げられる。無駄を省きストレートに描写される露出的かつ挑発的なＳＭシーンの連続に読者は息をつく暇もないだろう。どこまでも服従する女が甘受する恥辱と露出の世界。恥ずかしさと性的な興奮が入り交じるなか、思いもかけぬことを体験し、服従の儀式がこのうえない肉体的快楽となっていく……。猿ぐつわ、黒いレオタード、目隠し、革ベルト、鎖、革の鞭、黒のガータベルト、手錠、赤い網タイツ、奇抜なボディスーツ、貞操帯、張形、高圧浣腸器 etc … 次から次へと登場する小道具の数々によって倒錯的な性の世界が鮮やかに描き出されている。