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サマー/タイム/トラベラー(2) の商品レビュー

3.7

34件のお客様レビュー

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時間を飛び越えること…

時間を飛び越えることの出来る少女の物語。自分の意思で時間を飛んでいく彼女を悪意が巻き込んでいく。ハッピーエンドとは言い難いかもしれない。それでも納得のいく終わりを迎えているのではないだろうか。

文庫OFF

2021/07/11

タイムトラベルについて、もう少し掘り下げてくれるかと期待していたが、あまり詳細を解明せずに終わったので残念でした。何だか消化不良な気がします。。面白そうな材料を残したまま、淡々と進んできたので、回収できるのかと心配してました。やっぱり回収は出来なかったけど、後半で一気に展開があり...

タイムトラベルについて、もう少し掘り下げてくれるかと期待していたが、あまり詳細を解明せずに終わったので残念でした。何だか消化不良な気がします。。面白そうな材料を残したまま、淡々と進んできたので、回収できるのかと心配してました。やっぱり回収は出来なかったけど、後半で一気に展開があり面白くなったのでそれなりに満足してます。

Posted byブクログ

2020/06/15

#日本SF読者クラブ 悠有は「時を駆け抜ける少女」になった。1巻からのレビュー続きです。高校生5人組のプロジェクトは、騒動というか事件になり、悠有は時を駆け抜けた。青春も駆け抜けるもの。やはり青春SF小説だ。  1巻のレビューで本書のタイトルを「夏/あの時/往く人」と解釈したが...

#日本SF読者クラブ 悠有は「時を駆け抜ける少女」になった。1巻からのレビュー続きです。高校生5人組のプロジェクトは、騒動というか事件になり、悠有は時を駆け抜けた。青春も駆け抜けるもの。やはり青春SF小説だ。  1巻のレビューで本書のタイトルを「夏/あの時/往く人」と解釈したが、まあいい線いっていたと思う。「往く人」というよりは、そのまんま「旅人」だったけど。あと、喫茶店「夏への扉」がキーとなっていた。「難しい言葉が出てくる」とか「読むのに疲れる」とかいうレビューもあるようだが、そこは悠有のように駆け抜けて(?)読めばよい。  エピローグで、未来の出来事として大地震と原発事故が起きたとの記述があった。本書は2005年に出版されている。時代設定も同時代だ。すでに阪神淡路大震災もチェルノブイリ原発事故も起こっていた。でも誰か未来を見てきたヤツがいるに違いない。そう思うと楽しいじゃないか。

Posted byブクログ

2020/02/10

SFと青春ものの親和性は高い。そのことを改めて思い知らされました。 3秒だけ未来に跳ぶ幼なじみ。時空間跳躍少女開発プロジェクト。本に囲まれた自分たちの居場所。放火事件。最後の夏休み。 頭のいい高校生たちがタイムトラベルについて、ああだこうだと理屈に理屈を重ねる。そんな様子を眺め...

SFと青春ものの親和性は高い。そのことを改めて思い知らされました。 3秒だけ未来に跳ぶ幼なじみ。時空間跳躍少女開発プロジェクト。本に囲まれた自分たちの居場所。放火事件。最後の夏休み。 頭のいい高校生たちがタイムトラベルについて、ああだこうだと理屈に理屈を重ねる。そんな様子を眺めている幼なじみの姿。意味のないものに熱中し、完成しないものに取り組む。 何もかもが青春という名の箱に収められているよう。それはこの物語が主人公の回顧録だからかも知れません。 現在の話として語られながら、不意に過去を振り返る記述を織り交ぜることにより、現在が過去になりそこにノスタルジィが生まれる。 SFは未来を語りながら過去を語っているのかも知れない。だから青春と隣り合わせになるのだろうか。 はじめから別れは示されています。別れがある前提で物語は進みます。 しかしその別れは未来へと繋がる別れ。未来なんてろくなもんじゃない。そのはずだった。でもその未来は幼なじみの彼女に繋がっている。ならば少しでも綺麗にしておこう。 その思いが、過去と今と未来を繋ぐ物語の幕を閉じるのです。

Posted byブクログ

2019/10/05

あの夏、 放火事件が町を揺るがし、 隣市との合併問題が議会を揺るがし、 兄は精神病院の病室で頭の中だけ並行世界に住み続け、 友人は住基ネットにハッキングをしかけて、 BGMはシカゴのSaturdayInTheParkで、 そして僕らはただいつもの「夏の扉」で本を読んでいた、 あの...

あの夏、 放火事件が町を揺るがし、 隣市との合併問題が議会を揺るがし、 兄は精神病院の病室で頭の中だけ並行世界に住み続け、 友人は住基ネットにハッキングをしかけて、 BGMはシカゴのSaturdayInTheParkで、 そして僕らはただいつもの「夏の扉」で本を読んでいた、 あの夏。 マラソン大会のただ中3秒間だけ未来へ時間旅行をした 幼馴染を巡って、僕らがSFを読み漁り実験を繰り返して 「時空間跳躍少女開発プロジェクト」に夢中になったあの夏。 ジャンル:「頭のいい高校生が額つき合わせてうだうだ」系衒学小説。 小難しい理屈と、大量のSF本を元ネタに一説ぶちまけるのがメインであるかのようなこの本の元ネタについていくのはちょっとムリだけど、やってることのSFくささに対して のんびりお話してるだけの登場人物たちを見てるのは楽しい。 こういうところは米澤穂信みたいだなー。 衒学趣味も好きですよ? ところで衒学的であるというときに、「衒学的」という言葉を使ってしまうと既に衒学的であるというのは面白いと思いませんか?

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2017/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

伝えようとしているところは悪くないとは思うが、好みではなかった。物語として描ききれていないように感じるというか、終盤の強盗計画にしろ、主人公の感情の動きにしろ、いずれも唐突感を覚えてしまう。バラ撒いた街の描写、社会の描写、各年代における街の地図、各種SF(TT)作品への憧憬、そういったものをもう少しまとめられるとよかったかなと。どうにもバラけてしまった印象を覚える。

Posted byブクログ

2017/07/12

この人の作品の面白さはカタストロフにある。最後のどんでん返しという奴だが、今回はそれを最後の前に置いているので最後のあれがストンと落ちる。速いストレートを見せつけられた後のフォークボールを空振りするかのごとく。だからこそ、あの落ちがある意味小気味いいのだ。なお、この作品は2005...

この人の作品の面白さはカタストロフにある。最後のどんでん返しという奴だが、今回はそれを最後の前に置いているので最後のあれがストンと落ちる。速いストレートを見せつけられた後のフォークボールを空振りするかのごとく。だからこそ、あの落ちがある意味小気味いいのだ。なお、この作品は2005年の本である。ここは強調しておこう。つまり、良くも悪くも預言書の類になっているのだ。SFにとっての悪夢とあとがきに書いてあるにも関わらず。

Posted byブクログ

2016/03/10

細部細部はおもしろい。キャラが立っていて、SFというより、ミステリーでもあり、雰囲気や舞台も良かった。 ただ、全体的にちぐはぐ感が強く、いろいろ詰め込もうとした結果、崩壊している。

Posted byブクログ

2015/05/22

最初は読みにくいなと思ったけど、いつの間にか没入してた。 最後の地図オチというのはよくわからん。また読みたい。

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2014/07/23

手の届く最良のものをつかまえて、そいつと共に歳をとれ。クライマックスへの盛り上がりが勢いよく、随所に盛り込まれるSF論も嫌みがなかったです。9年前の小説ですが、なんか最後の方で色んな予見が当たってしまっていて苦笑い。それにしても、時をかける少女は、いつだって未来へ一人でかけていく...

手の届く最良のものをつかまえて、そいつと共に歳をとれ。クライマックスへの盛り上がりが勢いよく、随所に盛り込まれるSF論も嫌みがなかったです。9年前の小説ですが、なんか最後の方で色んな予見が当たってしまっていて苦笑い。それにしても、時をかける少女は、いつだって未来へ一人でかけていくもんなんですね。ハインラインの「夏への扉」みたいな、ご都合主義なラストじゃないのも良かったです。女の子が強く未来へ向かっていく姿は、清々しいです。

Posted byブクログ