サマー/タイム/トラベラー(2) の商品レビュー
これは好みが分かれる作品ですねー。 私はどうも付いていけなかった…。 置いてきぼりにされた感じ。 状線だと思いきや違ってみたり、のんびりな展開だなぁと思っていたらいきなりフルスピードになったりで どうも世界観に浸れなく残念です。。 万人うけはしなそうだけど、ピタリとハマれば面...
これは好みが分かれる作品ですねー。 私はどうも付いていけなかった…。 置いてきぼりにされた感じ。 状線だと思いきや違ってみたり、のんびりな展開だなぁと思っていたらいきなりフルスピードになったりで どうも世界観に浸れなく残念です。。 万人うけはしなそうだけど、ピタリとハマれば面白い作品だと思います!
Posted by
SF青春小説にミステリーの要素も加わった下巻。各節に差し込まれる地図について、(なんで昔の地図なんか付いているんだろう...)としか読み終わっても気づかず、レビューみながら何やら地図オチとやらがあるみたいなんですね...再読しないとダメですね...
Posted by
ある日突然タイムトラベル能力を身に着けた女子高校生とその仲間達の一夏の交流を描いたSF青春小説。 主人公達のキャラクター設定が皆そろって劇画的で、細かな設定等も含めてリアリティは全く感じられなかったが、地方に住む現代の高校生の閉塞感は、なかなかうまく描かれていた。 印象的な猫...
ある日突然タイムトラベル能力を身に着けた女子高校生とその仲間達の一夏の交流を描いたSF青春小説。 主人公達のキャラクター設定が皆そろって劇画的で、細かな設定等も含めてリアリティは全く感じられなかったが、地方に住む現代の高校生の閉塞感は、なかなかうまく描かれていた。 印象的な猫が登場する点や、主人公達の溜まり場となる喫茶店の名称など、「夏への扉」を始めとした過去のタイムトラベル小説へのオマージュにも溢れた作品。
Posted by
“どうして? 簡単な話だ。仮に悠有を追いかけたとしよう。運良く(この大群衆の中から)見つけて、つかまえたとしよう。そうなると、やることは決まってる。ぼくはいうんだ。ちょっと口を尖らせながら。かってにいなくなるなよ、と愚痴ってから。なんで急にいなくなってんだよ、と問いつめて。確かめ...
“どうして? 簡単な話だ。仮に悠有を追いかけたとしよう。運良く(この大群衆の中から)見つけて、つかまえたとしよう。そうなると、やることは決まってる。ぼくはいうんだ。ちょっと口を尖らせながら。かってにいなくなるなよ、と愚痴ってから。なんで急にいなくなってんだよ、と問いつめて。確かめて。 そしたら、何がおきる? ぼくは理解してる。自分がその答えを知らないってことを。想像もできないってことを。そいつはナイト的不確実性だ。ぼくの遥かなる霧笛、喉にたまってしまった無数の違和感。スヌーピーあんちゃんの警告だ。 ようするに、ぼくは確かめたくなかったんだ。 悠有が何を見つけたのか。何を思い出したのか。確定したくなかったんだ。 ぼくをおいてけぼりにしてまで、片づけなくちゃいけない急用ってのが何なのか。 そうとも、ぼくは知りたくなかった。知らされたくなかった。自分がおいていかれる側の人間だってことを。それくらいなら、辺里駅の一番ホームから落っこちて列車に轢かれるほうがよっぽどましだ。 ああ神様、ぼくはそのていどの人間なんだ。”[P.81] そして彼女は走っていってしまった。 おいていかれた者を思うと辛いけど。 後にも会ってるようでそこが救い。 涼の部屋の所は思わずぞっとした。 “——もしもこの時、ぼくらが(何の理由もなく)隣にある涼の寝室へずかずかと入っていってたら、事態はもうちょっと少ない被害で決着してたかもしれない。 (中略) 百年前、あのヴァン=デル=コールハス/コールハース氏といっしょに駆け落ちしたということになってる令嬢の写真。最後のやつは、いちばんぼくらを驚かしたことだろう。なぜって彼女の顔は、悠有のおばさんにかなり似てたんだから。 その写真を見て、ある可能性に思い至った時、涼はメモをとろうとしたはずだ。始めはぴったりと動きを止め、愛用のシステム手帳までの最短距離を見定めてから。ものすごい勢いで手帳をつかみ、開く。ページをめくる。 そして、すぐまた手帳を閉じる。 たった今まで自分が何をしてたのか思い出せない、そして思い出せないということすら忘れてる、そんな顔で。 それがどんな病気の症状なのか、専門医だったら解ったはずだ。たとえば知里先生か、彼の同僚だったら。でも彼らはここにはいない。それどころかやつの両親だって立入禁止になってるんだ、この部屋は。ぼくらも部屋の中を見ていない。肝心な人はいつだって、ここ以外のどこかにいる。涼の寝室。本棚の横、白いはずの壁には大小いくつものコルクボードが架かってる。まるで、失われてゆく表層意識を塞き止める堤防のように。メモの上のメモ。重なりあう記憶。本日の予定、鍵の置いてある場所、電子レンジの使いかた、靴の履きかた。友人たちの名前と住所。数時間ごとに、これを見て再確認する。もしもぼくらが寝室へ入り、それを見てたとしたら、ずいぶんとその後の出来事は変わってたはずだ。すべてを避けられたわけではなかったにしても。—— ——でも、そうはならない。 涼の寝室は手つかずのままだった。その壁のメモを、ぼくらが見ることはなかった。ぼくと響子はずっとモニタの中の粗い画像を見つめてた。”[P.179]
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
せつない.なんだか胸がいっぱいだ. 別にハッピーエンドと言っても問題ないないようなはずなのに. たまらなくせつない. たぶん.幼馴染とかがどこかにいってしまう小説は.自分にとって一番しんどいシチュエーションなんだろう. しんどい. 久々に正統派の青春タイムトラベルをよんだきがする. しあわせにせつない.・
Posted by
予想以上の時間の加速具合に驚きました。まさしく時間を駆け抜ける勢い。でも前巻とはタイプが違うけど、同じ雰囲気がたしかに残っている気がします。喪失感と葛藤と前進が僕が感じた主な物語の構成要素でした。地図の使い方も納得の出来。それと作者の短編は何編か読んでいたんですが、リンクが好きな...
予想以上の時間の加速具合に驚きました。まさしく時間を駆け抜ける勢い。でも前巻とはタイプが違うけど、同じ雰囲気がたしかに残っている気がします。喪失感と葛藤と前進が僕が感じた主な物語の構成要素でした。地図の使い方も納得の出来。それと作者の短編は何編か読んでいたんですが、リンクが好きなことと朧気に作品の傾向がつかめた気がします。この作品をかなり気に入ったので、他の作品も読んでみます。
Posted by
物語の結末は奇を衒ったものかもしれないが、一夏を終えた肝心の主人公が物足りない。あるあるな展開を楽しませてくれるだけのものが無かった気がする。1巻を読みながら、何故ラノベと言われているのかなと思っていたが、侮蔑的意味でのラノベ扱いだったようだ。1巻は読んでいて楽しかった。1巻で...
物語の結末は奇を衒ったものかもしれないが、一夏を終えた肝心の主人公が物足りない。あるあるな展開を楽しませてくれるだけのものが無かった気がする。1巻を読みながら、何故ラノベと言われているのかなと思っていたが、侮蔑的意味でのラノベ扱いだったようだ。1巻は読んでいて楽しかった。1巻で明かされない謎が気になってしかたがない、といったことがなければ1巻で止めてもなんら差し支えは無いかと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あるSF的事象の発生に、古今東西のSF小説などからアプローチしていくくだりのある、ユニークな小説。 結局最後までもつれていく解明への心境と、もっと原始的な心境のせめぎあい。そして受け入れざるを得ないラスト。 なかなか読みごたえがある。あと鶴田謙二氏のイラストがたまりません。
Posted by
『サマー/タイム/トラベラー』の完結編です。 こっちから読んではいけません。 タイトルは「1」と「2」だけど、実質、上下巻です(笑) 3秒だけ未来へ跳ぶ能力を発見した悠有。 そのことに、心が動き始める卓人。それとは別の思いを抱く涼、コージン、饗子。 悠有が進み始めた第一歩。 ...
『サマー/タイム/トラベラー』の完結編です。 こっちから読んではいけません。 タイトルは「1」と「2」だけど、実質、上下巻です(笑) 3秒だけ未来へ跳ぶ能力を発見した悠有。 そのことに、心が動き始める卓人。それとは別の思いを抱く涼、コージン、饗子。 悠有が進み始めた第一歩。 そのシーンはとても感動的です。
Posted by
御託の多い語り口でなかなか核心に迫らない青春SF小説。タイムトラベルの力を持った女の子が出てくるけど、基本は青春。高校生の一夏の出来事的ノリ。文体で好き嫌い別れる節あり。
Posted by