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鏡の中は日曜日 の商品レビュー

3.6

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

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2022/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

石動戯作が当たり前のように推理を外して真相に辿り着くのがクスッとなる。 読む手が止まらないし、パロディが散りばめられていたりして楽しい。 水城が魅力的で名探偵然としてるし、鮎井の押し付けがましい理想も面白かった。

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2022/08/07

久々にページを捲る手が止まらないような面白い話!第一章から徐々に引き込まれていき、その思い込みのまま読むものだから、気持ちよく騙される。石動が出てきた時点でトンデモをよそうしたものの、全く方向性の違う話でした。殊能将之さんが早逝してしまったのが、本当に惜しい。

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2022/05/18

【時間を超え交錯する謎 まさに完璧な本格ミステリ】 梵貝荘(ぼんばいそう)と呼ばれる法螺貝(ほらがい)様の異形の館で起きた殺人事件。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込まれる。 石動戯作シリーズ3作目。 [鏡の中は日曜日][樒...

【時間を超え交錯する謎 まさに完璧な本格ミステリ】 梵貝荘(ぼんばいそう)と呼ばれる法螺貝(ほらがい)様の異形の館で起きた殺人事件。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込まれる。 石動戯作シリーズ3作目。 [鏡の中は日曜日][樒(しきみ)/榁(むろ)]収録 [鏡の中は日曜日] 過去の実際に起きた事件、過去の事件を描いた小説の中の事件、現在石動が再調査している事件が出てくるため整理しながら読まないと内容がつかみにくい。 痴呆症の登場人物の視点や、詩の引用など読みづらい部分があるものの、物語のラストにかけてのどんでん返しは面白く騙された。 こういう手法もあるんだなと発見できた作品だった。 [樒(しきみ)/榁(むろ)] [鏡の中は日曜日]に出てくる名探偵が活躍する短編。こちらの方が読みやすかった。旅行が好きなひとにもおすすめ。 こんな人におすすめ ・どんでん返しが好きなひと ・本格ミステリーが好きなひと ・綾辻行人が好きなひと ・トラベルミステリーが好きなひと ・館ミステリーが好きなひと

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2021/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

異様な構造を持つ館で起きた、特異な動機の殺人事件を名探偵が解明した。これを14年後、別の「名探偵」が再調査することになる……。コアになる14年前の事件だけで充分楽しい。ただミステリとしては若干アンフェア(予め読者に提示されていない、一般的でない知識に基づく推理)なので、凝った構成の中にはめ込まれたのかも知れない。14年後の物語は冒頭から、如何にも色々仕掛けてますぜ、みたいな展開が全開で、読者はみんな地雷回避に大汗をかくんじゃないか。それでも大方は踏んづけてしまいそうだが(迂生は見事にしてやられました)。

Posted byブクログ

2021/09/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何も考えずに読みたいのだけど、ハサミ男の件もあり警戒しつつ読み、こうでしょ?と予想した展開かと思いきや、見事にひっくり返してくる。「え!?」というよりも、「あ!あぁー!!!」かな。 全部読み終わってから、第一章を読み直すと、あぁなるほど、と思い、そして優姫の誠信への愛情をひしひしと感じた。なかなか言えないし、できないことだよ。多分本当にギリギリまで家で一緒にいたんだろうね。 「もうなんにもしてあげられないんだね」 優姫のこの台詞が胸に痛い。 優姫のキャラクターがとても良かった。作中作(でいいのかな?)の樒/榁は蛇足かもしれないけれど、水城優姫の活躍を少しでも読むことができて私は満足でした。それにして、シュンちゃんはおまえだったのか笑 ハサミ男を読んで、美濃牛を読み、黒い仏で壁に本を叩きつけてしまった人(そして、この作家の作品はもう読まないと決めた人)は、ぜひシリーズ三作目のこれを読んでほしいなぁと思いました。

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2021/08/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どんでん返しされると思い色々想像しながら読んでいたけど、石動の件は予想つかなかった。 水城に関してはハサミ男のデジャヴを少し感じたけど、とてもいいキャラクターで、格好いい。 何回も読み直したくなる。 

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2021/07/14

殊能さんの最高傑作。 名探偵とは何かを考えさせる事で、新本格ミステリの終わりと推理小説の新しい時代を教えてくれた本です。 ジメジメした趣向だけ凝ったレトリックは消えさって、新しい水面へとこき出していく。それが分かる本。 ただし単発で読まずに、石動が出てくる黒い仏と美濃牛をき...

殊能さんの最高傑作。 名探偵とは何かを考えさせる事で、新本格ミステリの終わりと推理小説の新しい時代を教えてくれた本です。 ジメジメした趣向だけ凝ったレトリックは消えさって、新しい水面へとこき出していく。それが分かる本。 ただし単発で読まずに、石動が出てくる黒い仏と美濃牛をきちんと読んでから読んだ方がより感動的に思えると思います。

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2021/04/11

『黒い仏』はあまりにアレだったわけだが、こちらはいい意味で普通。端正な本格ミステリといえる。ユーモアも楽しめるし、ミステリとしても表題作のとある部分には驚かされた。人によっていろいろな楽しみ方が出来るのではないだろうか。表題作は作者の優しさも感じられる傑作。「樒/榁」も楽しめた。

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2021/02/25

石動戯作を探偵としたシリーズ第三弾。今作は前作の「黒い仏」のような感じではなく割とまっとうにミステリしている。といってもやっぱり単純なミステリではないのだが…。収録されている「鏡の中は日曜日」では石動戯作は探偵役でありながら狂言回し的な役割でもあり、水城というもう一人の名探偵の方...

石動戯作を探偵としたシリーズ第三弾。今作は前作の「黒い仏」のような感じではなく割とまっとうにミステリしている。といってもやっぱり単純なミステリではないのだが…。収録されている「鏡の中は日曜日」では石動戯作は探偵役でありながら狂言回し的な役割でもあり、水城というもう一人の名探偵の方が目立っていたともいえるだろう。物語の根幹となるトリックについては所々に違和感はあったものの気付けず。

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2020/10/27

ハサミ男でずいぶん驚かされたから、本作にも同様の期待をもって臨んだもの。メタフィクション的な構造になっているけど、それも上手く使ってどんでん返される。柱となる物語自体が、いまひとつ面白みに欠けるから、その点がどうしても弱いと思えてしまう。かなりの数のミステリ作品に対し、同様に抱く...

ハサミ男でずいぶん驚かされたから、本作にも同様の期待をもって臨んだもの。メタフィクション的な構造になっているけど、それも上手く使ってどんでん返される。柱となる物語自体が、いまひとつ面白みに欠けるから、その点がどうしても弱いと思えてしまう。かなりの数のミステリ作品に対し、同様に抱く感慨ではあるんだけれど。

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