心のなかの冷たい何か の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
再読。思っていた以上に薄暗かった……。 最近のコージー的な若竹の印象が強かったからさ。そういえば初期はこういう系統だったっけな……。いやなんつーかまあ内容は全然覚えてなかったんですけどね。 こう、救いがないよなぁ。等身大というか、そう簡単にハッピーエンドにはならないと思い知らされるというか、現実的に考えて、すべてが丸く収まるだなんてことがありえるはずもないのよねっていう。 一部の部分は綺麗に騙されましたよね。どうにもこの「わたし」がなんか印象違うなぁと思ったらそもそも思ってた人物と違ったっていう。ありきたりな手なんだけど綺麗に引っかかった。上手いなぁ。 いやに男と女の性別に関する記述が多い話だったなという印象。この時代はこれくらいが普通だったのかしら。男だからこう、女はこういうところがある、みたいな。読んでいてさすがにちょっといらっとくる。 後半の自殺未遂について探っている部分も、ちょっといろいろと発想が飛び過ぎてないか、と。正直、宝石販売をやってたのが一ノ瀬妙子自身だった、とか、想像力逞しすぎやしませんかね。いろいろと強引なところがあるよなぁ。まあ素人探偵の一人称で、論理ガチガチの本格ものじゃないからこれはこれで「味」なのかなと思わなくもない。最終的には面白かった、っていう感想に落ち着くしな。 毒殺魔の手記の部分がすごく好きです。若竹七海、こういうマッドっぽいのも書けたんだなぁ、と改めて。 会話のやりとりとかところどころ笑える部分もあって、ああこのあたりは昔から変わってないなって思いました。 抜粋。主人公のセリフ。 「ねえ、リキ。おチンさまって、いったいなあに」 聞いてやるなよそんなことをよww
Posted by
『ぼくのミステリな日常』の続編的?作品、主人公はリストラされたOL若竹七海。 文庫化に15年もかかるとは! あの時代の推理小説なので、今は当たり前の小物が出てきません(携帯とかメールとか。 あとがきで著者の若竹さんが書いているけれど、「パソコンが立ち上がるまでに、気絶するぐらい時...
『ぼくのミステリな日常』の続編的?作品、主人公はリストラされたOL若竹七海。 文庫化に15年もかかるとは! あの時代の推理小説なので、今は当たり前の小物が出てきません(携帯とかメールとか。 あとがきで著者の若竹さんが書いているけれど、「パソコンが立ち上がるまでに、気絶するぐらい時間がかかった」そんな時代のミステリ。 その頃はまだ子供だったけど、懐かしい空気です。 若竹七海さんのシリーズでは他に、葉村晶が探偵役の物もおもしろいです。 切れ味抜群。
Posted by
時代が小説に追いついた。 フィクションだからこそ、面白かったであろうこの作品。類似の犯罪が今や普通に起きているこの現実。出版当時に読んでみたかった。 とはいうものの、第一部は「わたし」のミスリードにすっかりハマり、思わずページを遡って見直してしまった。第一部だけなら★4第二部はや...
時代が小説に追いついた。 フィクションだからこそ、面白かったであろうこの作品。類似の犯罪が今や普通に起きているこの現実。出版当時に読んでみたかった。 とはいうものの、第一部は「わたし」のミスリードにすっかりハマり、思わずページを遡って見直してしまった。第一部だけなら★4第二部はやや失速気味。
Posted by
ちょっと読みにくさはあった(;^ω^)ものの、前半はさくっと読めたし、途中で「えっ!?どゆこと!?」ってなる部分もあって、面白かった(*^ω^*) 後半から読みにくさが出てきたかな(﹡•﹏•﹡) ラストは賛否両論だろうけど、主人公の取った選択肢には賛同かな₍₍( ´ ᵕ ` ...
ちょっと読みにくさはあった(;^ω^)ものの、前半はさくっと読めたし、途中で「えっ!?どゆこと!?」ってなる部分もあって、面白かった(*^ω^*) 後半から読みにくさが出てきたかな(﹡•﹏•﹡) ラストは賛否両論だろうけど、主人公の取った選択肢には賛同かな₍₍( ´ ᵕ ` *)⁾⁾
Posted by
1部の終わりから2部の最初が全然理解できなくて、難解な小説だなあ思ってしまい、ミステリー読みにしては頭が凝り固まっているのが情けなってしまった。
Posted by
「手記」の内容と作中で実際に起きたこととが最初の方では明確に区別されていなかったので、途中で登場人物の把握がしづらかった。 主人公は真実を知ろうと突き進む過程で人の暗部にさらされ、自分も傷ついてしまう。読んでいる私も感傷的になってしまった。
Posted by
久しぶりにかっこいい女の話が読みたくなって再読。 全然、まったく、内容を覚えていなかった。こんなにトリッキーな話だったのね。 もう少ししたらまた読もう。
Posted by
面白いんだが難しい。 一度読んだだけでは、何がどう繋がってるのかよくわからなかった。 作者名らしいシニカルさは好き。
Posted by
読んでいて、嫌な気分になる。 あぁ、桐野夏生サンのミロシリーズに似ているんだ。 やけに攻撃的で、自己顕示欲が半端なく強く、精神的余裕がない感じの女性が探偵業を始めるという話をハードボイルドに書くというね。 プロットが古いのは、実際だいぶ前の作品だから仕方ない。 でも文章の書き方...
読んでいて、嫌な気分になる。 あぁ、桐野夏生サンのミロシリーズに似ているんだ。 やけに攻撃的で、自己顕示欲が半端なく強く、精神的余裕がない感じの女性が探偵業を始めるという話をハードボイルドに書くというね。 プロットが古いのは、実際だいぶ前の作品だから仕方ない。 でも文章の書き方は楽しめた。 第1部は、話を複雑に仕組んであって、なおかつ読むのが楽しみなほどサスペンス。そして終わりに話の複雑さに気付き、やられた感を突きつける。その調子で読み始めた第2部で気分は消沈。 ぐだぐだと探偵業がすすむ話は眠たくなった。 主人公・若竹さんの人柄に好感もてないせいも多分にあるだろう。 ( ・_ゝ・)<人の心理は謎だ、というミステリー。
Posted by
この作品ができた時代背景を考慮して読まないと面白くないかも。主人公がタバコをよく吸い、危険に遭遇しても事件の真相に立ち向かっていく姿はハードボイルドヒーローのようだ。読み進むうち、ささくれがあちこちに出来てきてそのうちに血だらけになるような感覚。
Posted by