コーランを知っていますか の商品レビュー
これは面白い。 日本に居るとなかなか縁の無いイスラム教/ムスリムの人々の風習について、 極めて平易で噛み砕いた感じで説明をしてくれる一冊。 より正確に言うなら、イスラム教の聖典であるコーランについての解説ということになる。 時代背景からして、ユダヤ教・キリスト教・イスラム...
これは面白い。 日本に居るとなかなか縁の無いイスラム教/ムスリムの人々の風習について、 極めて平易で噛み砕いた感じで説明をしてくれる一冊。 より正確に言うなら、イスラム教の聖典であるコーランについての解説ということになる。 時代背景からして、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教にはそれぞれ共有している点があり(というかユダヤ教がベース言うべきなのだろう)、登場人物や天使の類は意外と同じだったりするという(名前の読みはアラビア風になっているようだけど)。ユダヤ教、キリスト教と関係が深く、かつ後発となるイスラム教は、いかにして自分たちの神様(アラー)の正当さを主張するかということに随分骨を折ったらしい。実際のところ、始祖マホメットの仕事は宗教家としての布教活動だけではなく、共同体の指揮官として戦争に当たる、なんてことも含まれているので、地続きの世界のなかで自らの地位を確立してきたプロセスがよく伝わってくる。 あと、コーランはあんまり時間軸上のストーリー性を持たず、項目ごとに並べているという感じの書物だそうだ。これも意外な感じ。解釈が大変そうだな…と察せられるが、やはり宗教は解釈学と切っても切れない縁があるのだろう。 終章(第10話)には著者が2002年に実際にサウジアラビアを訪問したときの簡単な紀行文も付いているので、現代的な空気もちょっと感じられたりする。 今後、人生のどこかでイスラム圏の人と会うこともあるでしょうから、今のうちに一読しておくのが良いのでは。良書です。
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イスラム教の聖典を、阿刀田流にわかりやすく読み解く、世界一わかりやすいコーラン入門書。 大学の授業でキリスト教・仏教・ユダヤ教などは一通り講義を受けたのだが、イスラム教だけはなぜか全く触れられなかったので、ちょっとお勉強のつもりで手に取った。 数ある宗教の中でも、イスラム教は聖...
イスラム教の聖典を、阿刀田流にわかりやすく読み解く、世界一わかりやすいコーラン入門書。 大学の授業でキリスト教・仏教・ユダヤ教などは一通り講義を受けたのだが、イスラム教だけはなぜか全く触れられなかったので、ちょっとお勉強のつもりで手に取った。 数ある宗教の中でも、イスラム教は聖典を大切にすることで有名みたいだし、これを読めば「さわり」だけでもわかるかなー、と。 私のように大まかにイスラム教のことを知りたい、という人間には、大変読みやすい本だった。 解説でイスラム教の専門家(ちょっとうろ覚え・・・)も、太鼓判を押しているくらいだから、著者はコーランのことをかなり勉強しているようだし、これ一冊読めば、コーランの全体像もなんとなくわかったような気になれる。 いいなと思ったのは、イスラム教の始祖マホメットのついて多くのページが費やされていたこと。コーランはあまりストーリー性がなく、同じようなことが何回も出てくるそうだが、マホメットの生涯を辿ることで、イスラム教の教えにストーリー性が生まれて読みやすくなっていたと思う。 それにしても、イスラムのことについて私たちはあまりにも関心がないな、と改めて自覚した。 ニュースや新聞の報道だけがイメージとして定着していて、イスラムというと、そのイメージしか思い浮かばない。 それがいい悪いという問題ではなく、それ以上のことを知る気がない、ということに、私は反省の念を覚えたのである。イスラムの人々だって、日常生活はあるはずなのに、そういうことを知ろうという気がしないのだ。イスラム教国に「なんだか怖い国だ」、というラベルをとりあえず貼っておけば、それ以上のことは考えなくていいや、という意識(無意識?)が問題だなぁ、と思ったのである。 というわけで、「今だからこそ読みたい」と帯にも書いてあるように、こういうわかりやすくとっつきやすいイスラム入門書が書かれているということは、とてもありがたいことだと思ったのだった。 理解しようとすることはもちろん大切だけど、それ以上に、テレビの画面から与えられた情報が全てのはずがない、ということに多くの人が気づいてほしいなぁと(森達也氏の著作を読んだ私は)偉そうに考えたりしたのだった。
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居酒屋でたまたま隣に座ったおっちゃんがコーランの説明をかいつまんでしてくれました。 そんな感じの本。随所の親父ギャグが愛しい。 でも、軽妙に進んだ後に読む最終章のおっちゃんの独り言はとても重い。 「え、あのおっちゃん、実はすごい人だったの!?」って後になって居酒屋のおかみさんから...
居酒屋でたまたま隣に座ったおっちゃんがコーランの説明をかいつまんでしてくれました。 そんな感じの本。随所の親父ギャグが愛しい。 でも、軽妙に進んだ後に読む最終章のおっちゃんの独り言はとても重い。 「え、あのおっちゃん、実はすごい人だったの!?」って後になって居酒屋のおかみさんから聞くような。
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新約聖書の中でイエスがマホメットの出現を予言しているという記述があるなど、コーランの立場はユダヤ教、キリスト教を否定するものではなく、完成する。なるほどと思った。物語性よりも説教を重視するというコーランを面白く解説している。良書と思う。
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阿刀田氏によるイスラム教解説本。2005年。コーランを一般読者にわかりやすく教えてくれる。すべてを解説しているわけではないが、もともとが非常に難解で硬いものをやさしくやわらかく説明しているので読みやすい。きっかけにもなる。 これを読むとアラーの偉大さがよくわかる。旧約聖書、新約...
阿刀田氏によるイスラム教解説本。2005年。コーランを一般読者にわかりやすく教えてくれる。すべてを解説しているわけではないが、もともとが非常に難解で硬いものをやさしくやわらかく説明しているので読みやすい。きっかけにもなる。 これを読むとアラーの偉大さがよくわかる。旧約聖書、新約聖書では不足しているから、コーランによってすべての教えが完成される、そんな位置づけらしい。キリストは否定せず、しかし、神ではないと解釈。どんなにすばらしい人も業績も、ほかのありとあらゆるものがアラーの力によってもたらされている。やはり偉大だ。 それがわかっただけでも本書の意義は大きい。中東のニュースの見方も少し違ってくるだろう。
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個人的にはどの宗教にも属していませんが、世界の戦争のほとんどは宗教と絡んでいる(と思う)ので、各宗教の成り立ちに、文化や歴史として興味があります。宗教の歴史を知ることが、世界情勢を知ることにつながるように思います。 本書は、コーランを解説した本としてかなり良書という評判。面白い...
個人的にはどの宗教にも属していませんが、世界の戦争のほとんどは宗教と絡んでいる(と思う)ので、各宗教の成り立ちに、文化や歴史として興味があります。宗教の歴史を知ることが、世界情勢を知ることにつながるように思います。 本書は、コーランを解説した本としてかなり良書という評判。面白いのだが、なぜか読み進めない。。只今第5話途中。
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ヨルダン、シリア旅行後にイスラム教のことが知りたくて読む。 コーランの説明で、イスラム教・イスラム社会についての説明は少いので、入門書としては読みやすいけど、もの足りない感もあり。 最後の章が、メッカ・メディナのあるサウジアラビアとヨルダンを旅行したときのことが書かれてて、この章...
ヨルダン、シリア旅行後にイスラム教のことが知りたくて読む。 コーランの説明で、イスラム教・イスラム社会についての説明は少いので、入門書としては読みやすいけど、もの足りない感もあり。 最後の章が、メッカ・メディナのあるサウジアラビアとヨルダンを旅行したときのことが書かれてて、この章が1番おもしろかった。 2010/10/23読了
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アメリカのイラク侵攻の影響で、この本が出版された時期には多数の「イスラム解説本」が出ていたのを記憶しています。 コーランについて知るというのもその一つですが、この本は阿刀田流でコーランのエッセンスを易しく説明したエッセイです。 素人にとっては、コーランを原典で読むのが非常に難しい...
アメリカのイラク侵攻の影響で、この本が出版された時期には多数の「イスラム解説本」が出ていたのを記憶しています。 コーランについて知るというのもその一つですが、この本は阿刀田流でコーランのエッセンスを易しく説明したエッセイです。 素人にとっては、コーランを原典で読むのが非常に難しいそうなので、この本のように信頼できる読み手に解説してもらうのが良いと思います。とにかくこのエッセイを読むとコーランも判りやすくて面白いのですが、だからと言ってイスラム教を信じたいという気にはなりませんでした。
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・8/31 いつか読んでみたいというか読んでおかなきゃと思っていた聖典だ.新約聖書、般若心経とくればコーランも忘れてはいけないでしょう.人類として地球人として生まれてきたからには、内容ぐらい知ってないと恥ずかしいよね.旧約聖書もそのうち読む必要があるな.必須の古典は数あれど、時間...
・8/31 いつか読んでみたいというか読んでおかなきゃと思っていた聖典だ.新約聖書、般若心経とくればコーランも忘れてはいけないでしょう.人類として地球人として生まれてきたからには、内容ぐらい知ってないと恥ずかしいよね.旧約聖書もそのうち読む必要があるな.必須の古典は数あれど、時間の無さとハードルの高さで一生知らないで死んでいくのかと思うと、結構さびしいな. ・
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浦野所有。 ニュースで話題のイスラーム教の聖典クルアーン(コーラン)には何が書かれているのか。その解釈をめぐって、イスラーム教徒たちはなぜ対立してきたのか。そんなことがわかる入門書です。 しかし作中ではクルアーンの内容よりも、預言者ムハンマドが生きた時代やイスラーム教の習慣な...
浦野所有。 ニュースで話題のイスラーム教の聖典クルアーン(コーラン)には何が書かれているのか。その解釈をめぐって、イスラーム教徒たちはなぜ対立してきたのか。そんなことがわかる入門書です。 しかし作中ではクルアーンの内容よりも、預言者ムハンマドが生きた時代やイスラーム教の習慣などの解説のほうが充実しているように感じました。おそらく、阿刀田氏が自ら補足しているように、クルアーンはアラビア語で読まなければ偽物になってしまうので、「周辺からクルアーンを見つめよう」というスタンスに立った1冊なのかもしれません。
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