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ゼロ時間へ の商品レビュー

4.1

87件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    33

  3. 3つ

    16

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    1

  5. 1つ

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殺人の瞬間へ向けて準…

殺人の瞬間へ向けて準備を着々と進める様子を描く。叙述トリックの元祖ともいうべき傑作。

文庫OFF

2026/04/05

「ゼロ時間へ」。なんてワクワクするタイトルでしょうか。まるでSF小説のような。 殺人が起きるその瞬間をゼロ時間として、物語りはそこに至るまでの人間模様がとても丁寧に描かれていて、このような展開の作品は意外と少ないかもしれません。 この先に必ず殺人がおきるとわかっているので誰が犯人...

「ゼロ時間へ」。なんてワクワクするタイトルでしょうか。まるでSF小説のような。 殺人が起きるその瞬間をゼロ時間として、物語りはそこに至るまでの人間模様がとても丁寧に描かれていて、このような展開の作品は意外と少ないかもしれません。 この先に必ず殺人がおきるとわかっているので誰が犯人なのかを疑いながら読んでいたのですが、出てくる人が皆怪しくて。どのような展開になるのか全くわかりませんでした。 そして本作では名探偵が不在で、バトル警視が捜査にあたるのですが、クリスティー作品で名探偵不在というのも新鮮でした。

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2026/03/19

微妙にアガサらしくない作風な気がするけど やはりキャラがよくできてる トリックは適当だけど笑 しかし犯人は意外だったが確かに言われてみればなぁという感じもした

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2026/02/15
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他のクリスティ作品のような派手さがある訳ではないものの、ストーリー構成や人物描写が飽きさせない。途中のエピソードとの関係性、ちょっとした描写にヒントが散りばめられており、比較的犯人が想像しやすかった方だと思う。心理描写の上手さ際立つ一冊だった。 優れた小説家は優れた人間観察者と言われるが、真面目な紳士のサイコパス性を見抜き、犯罪計画に仕立て上げる様はミステリーの女王という呼び名に相応しい組み立てだと思うのだった。

Posted byブクログ

2026/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

離婚してからも元旦那の親戚の集まりに参加しないといけないのはなんと辛いことか‥そりゃ殺人事件も起きてしまう‥犯人が誰なのか最後まで裏切られる展開だった。ケイをそこまで悪者にしなくてもと不憫に思った。

Posted byブクログ

2026/01/24
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久しぶりにクリスティー。舞台はイングランドの別荘ガルズポイント。裕福で支配的な未亡人トレシリアンの屋敷に、甥ネヴィル、元妻オードリー、新妻ケイが集い、意図的に不快な三角関係が作られる。本作は論理のミステリとしては脆弱で、心理劇としての誇張が目立つ。一方で、感情の力学を描く点では鋭い。バトル警部は「最も安全な位置」にいながら「他人に疑いを向ける状況」を設計した人物に辿り着くが、謎解きの核心に据えられた自己犠牲は、結果的に犯人の計画を完成させてしまう。そこに心理的必然性の過剰さを感じた。評価は分かれそう。⑤

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2026/01/15

人の本性はそう簡単には判らない.だからこそ最も面白いし,最も恐ろしい.逆説的な人間賛歌と読了後に思った.構成も面白く,殺人が起きる中間地点までは読者と物語の時間が共鳴しているが,殺人事件後では物語の時間が原点(殺人の起きた瞬間)遡り,一方犯人の時間は,殺人を犯した地点から目的達成...

人の本性はそう簡単には判らない.だからこそ最も面白いし,最も恐ろしい.逆説的な人間賛歌と読了後に思った.構成も面白く,殺人が起きる中間地点までは読者と物語の時間が共鳴しているが,殺人事件後では物語の時間が原点(殺人の起きた瞬間)遡り,一方犯人の時間は,殺人を犯した地点から目的達成の瞬間(原点)に向けて確かに進んでいる.

Posted byブクログ

2026/01/12

学生時代以来振りの再読。 改めて感じたのは、本作のミステリー性が「事件の謎」を解くものではなかったということ。 それよりも事件がどうやって起こる状態に至るのか、その過程こそがこの作品のテーマではないだろうか。 犯人探しやトリックが肝ではない。 登場人物の造形や互いの距離感、感...

学生時代以来振りの再読。 改めて感じたのは、本作のミステリー性が「事件の謎」を解くものではなかったということ。 それよりも事件がどうやって起こる状態に至るのか、その過程こそがこの作品のテーマではないだろうか。 犯人探しやトリックが肝ではない。 登場人物の造形や互いの距離感、感情のもつれの積み重ね。どれも単体では些細だが、それが事件に向かって整然と配置され、事件の起こる「ゼロ時間」へと収束していく。 伏線の回収も見事だが、その伏線は日常会話や何気ない描写として置かれている。回収される度に「あれもそうだったのか」と感じる心地よい構造。 探偵役も名探偵ではないが、それでもポワロと地続きの世界であり、彼の言葉を踏まえた上で起きた出来事を整理していく。 派手ではないが、地味でもない。 再読の方が読後感は強く、骨太な一作と感じた。

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2025/10/22

バトル警視が探偵役を務める、シリーズにはならなかったシリーズと呼びましょうか。ポアロシリーズの一作に登場し、本書の中にも、ポアロのことを考えるシーンがあります。 さて、不思議なプロローグです。ミスター・トレーヴによる「ゼロ時間」についての考察。自殺に失敗したアンガス・マクワーター...

バトル警視が探偵役を務める、シリーズにはならなかったシリーズと呼びましょうか。ポアロシリーズの一作に登場し、本書の中にも、ポアロのことを考えるシーンがあります。 さて、不思議なプロローグです。ミスター・トレーヴによる「ゼロ時間」についての考察。自殺に失敗したアンガス・マクワーターのボヤき。たぶん犯人の、歪んだ精神で組み立てる完璧な殺人計画。バトル警視の末娘にかけられた窃盗の嫌疑…そこからバルモラル・コートで繰り広げられるサスペンス・ドラマ、遂に起こった殺人事件。でも、それは「ゼロ時間」に至るプロセスのひとコマに過ぎなかったと、ラストに判明するのです。ポアロのような名探偵が登場しないからこそ、スパッと解決ではない意外な幕切れになったのですね。なるほど…。

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2025/08/28
  • ネタバレ

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2/3程過ぎても何も起きず、なんだなんだと読んでいたが、驚きの結末。テニスプレーヤーのネヴィルと若き妻ケイ、離婚した妻オードリー。オードリーが殺人をしたと見せかけてネヴィルだった。最後、冒頭にいたアンガスという自殺に失敗した男が目撃者になり、オードリーと結ばれるという運命的な展開。オードリーを捨てたのかと思ったがネヴィルが捨てられたのか。男の逆恨みって怖すぎる。バトル警視が探偵役。ポワロは居ないが全然面白い。

Posted byブクログ