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こゝろ の商品レビュー

4.2

377件のお客様レビュー

  1. 5つ

    144

  2. 4つ

    111

  3. 3つ

    72

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    1

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2023/11/20

2よりの3 面白い作品だとは思うけど、今の自分には『方丈記』や『歎異抄』など古典が好きなようです。 先生の遺書は読み応えがあるけど、こういう人生観は。。うーん。 自分の感受性がおかしいのかな。。ピンとこないです。

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2023/11/16

真の意味で近代日本文学の傑作といえます。漱石の文学の結晶かも分かりません。教科書でも読ませることがよくよくわかりました

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2024/01/09

上・中・下の三部構成。上は「先生と私」、中は「両親と私」、下は「先生と遺書」というタイトルがついている。 上「先生と私」・・・「私」と名乗る青年が「先生」と慕う人物と出会い、先生との思い出を語る。 中「両親と私」・・・「私」が大学を卒業した後に故郷の家に戻ったときの物語。後半、父...

上・中・下の三部構成。上は「先生と私」、中は「両親と私」、下は「先生と遺書」というタイトルがついている。 上「先生と私」・・・「私」と名乗る青年が「先生」と慕う人物と出会い、先生との思い出を語る。 中「両親と私」・・・「私」が大学を卒業した後に故郷の家に戻ったときの物語。後半、父親の死に間際に、先生からの遺書が届く。 下「先生と遺書」・・・先生がなぜこころを閉ざしてしまい、死に至ったのか。その経緯が遺書として語られる。 Kの魔物性に力点を置いて読むか、私の怯えに力点を置くかで小説の読み方が変わってくる。 Kは「精神的に向上心のない者は、ばかだ」と思ったから死んだのか、恋の道を塞がれたから死んだのか、孤独に苛まれて死んだのか。 人の動作ではなく、人のこころの内面を描いた小説。 2024年1月9日、再読。

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2023/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

⚫︎受け取ったメッセージ 孤独は人を殺すことがある。 それを知った上で、どう行動すべきか、生きるべきか。 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) あなたはそのたった一人になれますか。 親友を裏切って恋人を得た。しかし、親友は自殺した。増殖する罪悪感、そして焦燥……。知識人の孤独な内面を抉る近代文学を代表する名作。 鎌倉の海岸で、学生だった私は一人の男性と出会った。不思議な魅力を持つその人は、“先生"と呼んで慕う私になかなか心を開いてくれず、謎のような言葉で惑わせる。やがてある日、私のもとに分厚い手紙が届いたとき、先生はもはやこの世の人ではなかった。遺された手紙から明らかになる先生の人生の悲劇――それは親友とともに一人の女性に恋をしたときから始まったのだった。 ⚫︎感想 先生の手紙を受け取った「わたし」もまた、孤独を感じる人間だったからこそ、孤独を体現していた先生に惹きつけられたのだろう。他人と共有できない部分を各々が持つゆえに、人は誰でも孤独をかかえていると言える。 また、どんなに親しくても、自分以外の人を100%理解することもできないのだとも知っている。重なり合わない部分を各々が抱えているのが人間の孤独なのだ。 だが、こう考えた。誰かと重なり合わない部分を違う誰かに共有してもらうことはできるということ。先生は死ぬ間際に「わたし」に孤独を告白し、背負ってもらった。それは先生にとっては人生の浄化、「わたし」にとっては、人生を貫く孤独があるということを知る機会となった。「先生」とは、先に生きて問題を抱えて生きた人、である。 漱石は誰もが抱える「孤独=こころ」を、先生と「わたし」の形式で見せてくれた。「こころ」を読んだ、だれもが「わたし」である。 また最初から読みたくなる構造がすばらしかった。

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2023/10/16

高校の現代文の授業から興味を持ち、個人的に読んでみたところ大当たりでした。登場人物の関係性や過去から今に至るまでの出来事全てに興味を持って読めました。 先生の性格は私はみてる分には好きです。

Posted byブクログ

2023/10/08

明治から大正にかけての小説家なので、 今でいう、令和ならではの表現があるように 時代ならではなのか、 ◯◯と言われれば、そうとも言えるが、 そうでないとすれば、そうである みたいな、表現が多くて、最初は 読みにくい笑 途中から、どっちやねん!と突っ込み入れながら読んでるとだんだん...

明治から大正にかけての小説家なので、 今でいう、令和ならではの表現があるように 時代ならではなのか、 ◯◯と言われれば、そうとも言えるが、 そうでないとすれば、そうである みたいな、表現が多くて、最初は 読みにくい笑 途中から、どっちやねん!と突っ込み入れながら読んでるとだんだん、先生に親しみが湧くようになった。 お金で人に裏切られて人間不信になった先生が 今度は恋愛で、友人を裏切り 自分の見たくない部分をみてしまい、自分も人も 人間全部を信じれなくなってしまった。 恋愛に関してはあまりにも姑息なので モヤモヤする。 悪い人間という一種の人間が世の中にあると思っているのですか。そんな鋳型に入れたような悪人は世の中にあるはずがありませんよ。 平生はみんな善人なんです。少なくともみんな普通の人間なのです。 私の中で こころ はこれが、教訓というか、たしかに。と腑に落ちた ところ。

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2023/08/02

読みやすい。中盤からの先生の手紙に引き込まれて、最後まで一気に読んでしまった。 学生時代に読んだ気はするが、大人になって改めて読んで、名作文学であることを実感した。 ただ、平坦でゆっくり進むような文章なので、あっと驚くようなミステリーが好きな自分にはちょっと肌に合わない気はした。...

読みやすい。中盤からの先生の手紙に引き込まれて、最後まで一気に読んでしまった。 学生時代に読んだ気はするが、大人になって改めて読んで、名作文学であることを実感した。 ただ、平坦でゆっくり進むような文章なので、あっと驚くようなミステリーが好きな自分にはちょっと肌に合わない気はした。 『吾輩は猫である』を読んだ時にも感じたことだが、夏目漱石の文章ってなんだか全体的にゆったりしているように感じる。

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2023/06/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

友人のような先生の自殺より、先生からの“遺書”か届く。そこには先生の過去の恋愛の懺悔が綴られていた。先生とその友人と女との三角関係や友人の真っ直ぐな心を利用したことの後悔などについて書かれてあった。またそのような心情を綺麗に、また臨場感のある描写はとても素晴らしかった。

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2023/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

話としてはシンプル。なのに描写の仕方、特に人間の複雑な心情の書き方が秀逸なので全く飽きずに読むことができる。すごすぎる。 「つまり私はきわめて高尚な愛の理論家だったのです。同時にもっとも迂遠な愛の実際家だったのです。」 ここの対比の表現がとても好き。人間はみんな高尚な理論家で、迂遠な実際家。 夏目漱石のような、純文学ももっと読んでみようと思う。

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2023/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高校2年の国語の教科書に例のシーンが掲載されており、思春期の多感な心に生々しい爪痕を遺した作品。 教科書には一部しか掲載されておらずいつか全編読みたいと思っていたが結局読了はついぞ10年以上経ってからであった。(それにしてもなぜあのシーンがずっと高校生の教科書の題材となっているのか。) 物語は三部構成で『先生と私』『両親と私』『先生の遺書』からなり『先生の遺書』は全体の半分程ある。 さぞずっしりした手紙だったろう。書留を受け取った“私”の兄さんもビックリだな。 教科書版では随分端折られていたんだな。 先生がKを出し抜きお嬢さんと一緒になってしまったことでKは死んでしまった。先生はなんて不誠実なの…高校生の頃の純な私は単にそう思っていた。(し、教科書版は端折られすぎてそう読み取るしかなかった。) 今ならわかる、そんなのはKが自殺を選んだ単にきっかけに過ぎなかったと。 先生がKを出し抜かなくてもいずれ行きつく選択は同じだったように思う。Kはもう性質から駄目っぽい。今でいうメンヘラの気がある。 それは先生も同じで二人とも孤独を抱えており、その孤独を照らしてくれたのが恋でお嬢さんだったのかもしれない。 傍目から見ると先生はKの選択を全く悔やむ必要はない。 お嬢さんのわかりやすい態度、奥さんの『あの子が不承知のところへやるはずがない』という台詞から、お嬢さんが最初からKではなく先生を好いていたのは明白ではないか。 先生は真面目な人だったのだろうと思う。 後悔、罪悪感、虚しさ恥かしさ、人そして自分への不信感、Kを失ってからの先生には様々な感情が渦巻いていただろうが、時を経てそれらは薄れることなくやがて孤独に変わり、結局は寂しくて死んだのだろう。 愛し愛される人がいながらも埋められない寂しさというのは確かに存在する。 独りぼっちで感じる寂しさと、人といても感じる寂しさと。これらは別の種類の寂しさであり、後者を知らずに生きている幸せな人も中にはいるようだが。 先生を愛しているから秘密を打ち明けて欲しい奥さんと、奥さんを愛しているから秘密を打ち明けることができない先生。 そしてついに打ち明けることなく事故に見せかけて死んでしまった先生。 先生の言い分としては愛する奥さんの記憶を純白なまま保存しておきたいらしいが、完全にエゴである。 ずっと年下の書生にまで涙を見せるくらいに先生の態度に傷付いたまま日々を過ごしているというのに。 私は奥さんがとても気の毒に感じた。 『平生はみんな善人なんです、少なくともみんな普通の人間なんです。それが、いざという間際に、急に悪人に変るんだから恐ろしいのです。-略-どんな君子でも、金を見ると悪人になるのさ。』親戚に裏切られた先生の重みのある言葉。確かに普段から悪人そのものな人はいない。 主人公がなぜ先生にそんなに惹かれるのか私にはわからなかった。 なぜ実父の死に目さえほっぽり出して、もう死んでいるかもしれない先生のもとへと駆け付けるのか。 駆け付けて、どうしたのだろう。 奥さんに真実を話すだろうか。私なら、どうするだろうか。

Posted byブクログ