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こゝろ の商品レビュー

4.2

377件のお客様レビュー

  1. 5つ

    144

  2. 4つ

    111

  3. 3つ

    72

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    1

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2024/05/20

浮世はままにならぬ、酒と色の二河白道。 過去に苛まれながらも、それを投げ出したりせず背負っていくのは、ある程度人の心がまだ残っている証拠なんじゃないかな。

Posted byブクログ

2024/05/11

「先生」の断片的で淡々とした言葉と、「私」 の情熱的な言葉が対照的で、だからこそ両方がスッと入ってきた 昔読んだ小説に、「明治の精神に殉職する精神が…」みたいな「こころ」の感想(とはいっても発言者は読んだことがないようだったが)を言うシーンがあって、それを思い出した…今となっては...

「先生」の断片的で淡々とした言葉と、「私」 の情熱的な言葉が対照的で、だからこそ両方がスッと入ってきた 昔読んだ小説に、「明治の精神に殉職する精神が…」みたいな「こころ」の感想(とはいっても発言者は読んだことがないようだったが)を言うシーンがあって、それを思い出した…今となっては何の小説だったが思い出せないが 先生のKへの罪悪感と妻への思いが伝わってきて、最後は苦しかった…Kも先生も自殺で失ってしまうなんて、妻も苦しいだろうと思った

Posted byブクログ

2024/05/06

国語の教科書に載っていたのを思い出して読書。 人の心のどこか冷めた部分を的確に表現していて、読んでいて共感することもあればはっとすることがたくさんあった。

Posted byブクログ

2024/05/05

かつて親友Kを裏切り、自殺に追い込んでしまった心の傷を負って生きる「先生」と 「私」の交流。 美しい日本語を堪能するなら漱石に限る。あの日本語のリズムの身を浸したいと思って図書館で借りました。漱石を読むのは久しぶりすぎてすごく新鮮だったし、やはり日本語の美しさが心地よいです。 ...

かつて親友Kを裏切り、自殺に追い込んでしまった心の傷を負って生きる「先生」と 「私」の交流。 美しい日本語を堪能するなら漱石に限る。あの日本語のリズムの身を浸したいと思って図書館で借りました。漱石を読むのは久しぶりすぎてすごく新鮮だったし、やはり日本語の美しさが心地よいです。 「こゝろ」は初めて読んだんですが(そもそも漱石ほとんど読んで無い)、すごく引き込まれました。自分と先生、父の死、そして先生の遺書という三部に分かれているのですが、非常に内証的で心に響くお話ながらサスペンスを読んでいるように読み進めずにはいられない構成で楽しかったです。 若き日に嫉妬に狂っておかしな行動に出てしまい、そのことを後々まで黒歴史として抱えて生きるということって多分みんなそうなんじゃないかと思ったりします。ふとその黒歴史の思い出が蘇って恥ずかしくて悶絶したりするじゃないですか。だもんでこの本のお話も顔を真っ赤にしながら読んだ箇所もありました。しかし最後に至る結論については悲しすぎて身悶えしました。時代的に流行りだったのかもしれないけど、彼岸に憧れを求めるのは本当に悲しすぎる。 そんなこんなでやはりとても良い読書体験でした。今後も漱石読んでいこうと思いました。さしあたり猫のやつとか。

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2024/05/02

金言ばかり。刺さる。 ただ後半は少し恋愛ばっかでうざったい。でもその中にも金言がある。 学問についての記述は、的をいているものばかり。人間不信、プライドが高い、そして誰よりも人のことが好きだからこそ、嫌われることを恐れてしまうヤマアラシのジレンマ。自分のことが信じきれず、社会から...

金言ばかり。刺さる。 ただ後半は少し恋愛ばっかでうざったい。でもその中にも金言がある。 学問についての記述は、的をいているものばかり。人間不信、プライドが高い、そして誰よりも人のことが好きだからこそ、嫌われることを恐れてしまうヤマアラシのジレンマ。自分のことが信じきれず、社会からの評価と地位が欲しい気持ちにも蓋をしてしまう。自分の実力に失望するのが怖くて、社会の批判に晒されることを恐れる「先生」。周囲からは厭世的と評されるけれど、その実はプライドの高さと自分を信じきれない不安とで押しつぶされているという乖離が生じている。 こんな思いを日頃から抱いている、そんな人間が作家になるんだと思った。

Posted byブクログ

2024/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

〜 しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。わかっていますか」 先生は「私」に尊敬される事を重荷に感じている。自分にはそんな価値がないと思っている。それは何だかわかるような気がした。 尊敬のあとの落胆を恐れる気持ちも。 「かつてはその人のまえにひざまずいたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を載せさせようとする」 「私は何千万といる日本人のうちで、ただあなただけに、私の過去を物語りたいのです。」 3章の遺書に入ってからつまらん!ってなってしまった 個人的にKはかなり嫌い 先生はKを尊敬してるけど、同時に彼を嘲る理由を探している 誰も彼もある意味人間らしいのだけど。

Posted byブクログ

2024/04/25

先生みたいな人間にあいたい 自殺すんだろうなと思ったらほんとにした こーゆー話昼ドラと少年漫画にもある

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2024/04/18

⭐︎4.0 再読です。ただし中学生以来、実に30年以上。 まぁなんというか面白いくらい忘れていて、私の中では友達は割腹自殺したことになっておりました。嗚呼なんということでしょう。もう笑うしかありません。ワッハッハ 時の流れって、そんなもんすかね。とさだまさしがちょっと見え隠れしつ...

⭐︎4.0 再読です。ただし中学生以来、実に30年以上。 まぁなんというか面白いくらい忘れていて、私の中では友達は割腹自殺したことになっておりました。嗚呼なんということでしょう。もう笑うしかありません。ワッハッハ 時の流れって、そんなもんすかね。とさだまさしがちょっと見え隠れしつつ。 ところで、「こころ」先生の遺書がやたら長くって、閉口したのを覚えていまして、それというのも、いまドラマで舟を編むをいたく気に入って観ているのですがその中で、このこころが話題に上り影響されやすい拙僧は早速手に取ったわけであります。30年経って読むと、この先生の遺書はこうでなくてはならないと、改めて思いました。 ドグラマグラのスチャラカをやり過ごした後の風景と似たような素晴らしいものが見えてくるではありませんか。あちらはスチャラカの後のものかたりがありますが、こちらそうではない。遺書をやり過ごしたら、後のものかたりは、自分の心の中で展開するのだ。 改めて読み返して気づいたこと。 *乃木希典の殉死にある程度影響されて書かれたものなのかと思った。明治精神・あるいは文化への殉死。 *昨日の泥流地帯もそうだが、ものかたりで近代史が学べる気がする。エッセンスとでもいうのか。 *割と現代でも、親が子に思うことが、明治の時代も変わらんものだなぁ。などと思う。「子供に食わせてもらったが、現代では子に食われる」的な感じ。

Posted byブクログ

2024/04/13

何回も何回も読んでる作品。読む度に新しい発見と感じ方がある大好きな作品。心理描写が丁寧で読みやすかったです。

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2024/04/06

誰もが知る名作ですがきちんと読んだことがありませんでした。 娘からの薦めと、「舟を編む」劇中セリフの 「遺書長すぎでしょ」が気になり読み始めました。 書いてある文字を読んでいるだけなのに、 登場人物の「こころ」が手に取るように分かる。 先の展開をこうなるんじゃないかと推理しながら...

誰もが知る名作ですがきちんと読んだことがありませんでした。 娘からの薦めと、「舟を編む」劇中セリフの 「遺書長すぎでしょ」が気になり読み始めました。 書いてある文字を読んでいるだけなのに、 登場人物の「こころ」が手に取るように分かる。 先の展開をこうなるんじゃないかと推理しながら読みました。 私の「こころ」にいつまでも残る一冊になりました。

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