だれかのいとしいひと の商品レビュー
どの短編も“記憶”がテーマにある。 過去の記憶も現在もごちゃごちゃしていて、必要な時に必要な記憶を取り出せないからこそ、理不尽で、ある意味で“いとおしい”と言えるのかもしれない。 何かを思い出すというのは、必ずその場面、情景とセットなのだろう。色彩豊かで読みやすい短編だった。
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ほぼ全ての話に 橙色 が登場。単なる偶然だけれど、私がいま取り掛かっているフライヤーのテーマも 橙色 なので胸がときめく。 人生で乗り続けるバスの比喩、コーラの縮緬のような感触、夕方 橙色が気付かないほどのさりげなさで闇に飲まれる瞬間、夏と秋がはっきりと入れ替わる日、まるで大量...
ほぼ全ての話に 橙色 が登場。単なる偶然だけれど、私がいま取り掛かっているフライヤーのテーマも 橙色 なので胸がときめく。 人生で乗り続けるバスの比喩、コーラの縮緬のような感触、夕方 橙色が気付かないほどのさりげなさで闇に飲まれる瞬間、夏と秋がはっきりと入れ替わる日、まるで大量の向日葵に支えられて建っているような彼のアパートが綺麗に描かれ過ぎていて苦しい
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寂しいけれど静かに沁み入る。 もし後に別れるとしても、人と人が出会って同じ時間を共有することには価値があるんだなと思えた。意味はなくても、価値はある。 それと、悲しいことの中にも絶望の中にも、美しいものを見つけることは可能だと分かった。周りに汚染されることなく美しいものは美しく...
寂しいけれど静かに沁み入る。 もし後に別れるとしても、人と人が出会って同じ時間を共有することには価値があるんだなと思えた。意味はなくても、価値はある。 それと、悲しいことの中にも絶望の中にも、美しいものを見つけることは可能だと分かった。周りに汚染されることなく美しいものは美しくあり続けるし、どんな状況においてもそれを見出すことは決して悪いことではない。美しいものはいつでも美しいと受け止めていいんだなと思った。
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優しいイメージを抱かせる、平仮名のタイトル。"いとおしい"という感覚。 "好き"や"愛してる"などとは違う、なにか心を温め柔らかくしてくれるような感覚。 特別な事でなくても、いつもの日常の中にある"いとおしさ&...
優しいイメージを抱かせる、平仮名のタイトル。"いとおしい"という感覚。 "好き"や"愛してる"などとは違う、なにか心を温め柔らかくしてくれるような感覚。 特別な事でなくても、いつもの日常の中にある"いとおしさ"。そんなイメージがずっと心の中に広がる本だった。
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読みやすい短編集大好き。 よく分からなかったかも…っていうお話もあったけど(よく分からないお話こそ考えたくなって魅力的だと思ったりもする)、個人的には「誕生日休暇」と「海と凧」のお話がすごく良かった。 一人は一人の人間であって、二人になっても同じ人間にはなれない。その当たり前の...
読みやすい短編集大好き。 よく分からなかったかも…っていうお話もあったけど(よく分からないお話こそ考えたくなって魅力的だと思ったりもする)、個人的には「誕生日休暇」と「海と凧」のお話がすごく良かった。 一人は一人の人間であって、二人になっても同じ人間にはなれない。その当たり前のことがすごく悲しいような寂しいような、それでも二人で生きていくことを選ぶんだなあ…と、人間の愛しさみたいなものが見えた気がする。 海と凧のお話は、お話の光景がずっと目に浮かんでいた。海のキラキラしてる感じと、静かでゆっくり時間が流れている感じ。これもまた愛おしくなる。 タイトル、最高ですね…。
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どのストーリーも色が違う、視点が違うそんな作品でした。特に、恋愛の感じ方をすごく様々な色で表現されていた。 また、ふと思い出したときに読みたくなるような優しい感情になった。
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短編集8作品収録 いずれもちょっとしたお話でしたがいまいちその世界に 入り込めなかった感じでした それぞれの主人公の気持ちなどはなんとなく理解できる ところもありました
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短編集 これはそこまではまらなかった、文学的なフレーズ多め 誕生日休暇が一番印象的だった なんとなくいったハワイ一人旅で出会った明日挙式予定の男の人の話が面白かった 10年付き合っててなんの問題もなく運命の人だと思ってた女の人にプロポーズしようと思って指輪を持って待ち合わせ場所...
短編集 これはそこまではまらなかった、文学的なフレーズ多め 誕生日休暇が一番印象的だった なんとなくいったハワイ一人旅で出会った明日挙式予定の男の人の話が面白かった 10年付き合っててなんの問題もなく運命の人だと思ってた女の人にプロポーズしようと思って指輪を持って待ち合わせ場所に向かう途中人身事故で足止めを食らう、その間に待ち合わせ場所で待ってる彼女は過去に付き合ってた男の人と偶然会い食事に行く、今日会う約束をずらそうと体調が悪いから近くの友達(なかちゃん)の家に行くと嘘の連絡を彼にする、彼は遅れてなかちゃんの家に行くが彼女はおらず結婚記念日に記念日のことを忘れてる旦那の帰りを待つなかちゃんと食事をすることになる、そこで彼はなかちゃんと結婚することになり、彼女は元彼と結婚することになった、というはなし。 めっちゃ長くなった、、 この話はもしどこかが(例えば人身事故がなければ、待ち合わせ場所が別の場所だったら、なかちゃんの住んでる場所が別の場所だったら、なかちゃんの旦那が記念日を忘れてなかったら)違えば運命は変わるから不思議だし面白いなと思った
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失恋したばっかりだったりもうすぐ終わってしまいそうな関係性であったり、曇り空みたいな内容が詰まった短編集。 自分は失恋したばかりでもないしもうすぐ終わってしまいそうな関係性も持ってないけど、自分の記憶と重なる部分があったりお話に出てくる登場人物に同調しすぎて悔しくて涙が出たり。 ...
失恋したばっかりだったりもうすぐ終わってしまいそうな関係性であったり、曇り空みたいな内容が詰まった短編集。 自分は失恋したばかりでもないしもうすぐ終わってしまいそうな関係性も持ってないけど、自分の記憶と重なる部分があったりお話に出てくる登場人物に同調しすぎて悔しくて涙が出たり。 角田光代さんは本当にみみっちい日常を切り取るのがうまいなあ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
転校生の会 その宣告は絶対的なものでいわば神様の決定と同じで、そこに、こちらの意志とか感情とかの入る余地は全くなく、一ミリも、ヒビすらないんだ 人との別れ 元恋人の部屋に泥棒にはいったり デートに姪を連れて行ったり 人の恋人と関係もったり まもちゃんが出てきた時はおどろいた 完璧なキスはちょっとむずいー
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