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カエサルを撃て の商品レビュー

3.9

23件のお客様レビュー

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2011/10/28

世界史が全然分からないままに読んだ。 カエサルは名前を聞いたことがある程度。 ブルータスってのは「ブルータス、お前もか」のブルータスか?と思いつつ読んだがその場面は出て来ず。 ウィキで調べるとやはりこのブルータスでした。 カエサルのウィキペディアが面白かった。 引用↓ カエサル...

世界史が全然分からないままに読んだ。 カエサルは名前を聞いたことがある程度。 ブルータスってのは「ブルータス、お前もか」のブルータスか?と思いつつ読んだがその場面は出て来ず。 ウィキで調べるとやはりこのブルータスでした。 カエサルのウィキペディアが面白かった。 引用↓ カエサルには「ハゲの女たらし」という異名があり、彼の軍団兵たちも凱旋式の際に「夫たちよ、妻を隠せ。薬缶頭(ハゲ)の女たらしのお通りだ」と叫んだ。 最悪のあだ名である 笑。 しかしカエサルは実は凄いおっさんだった。 (普通は知ってるのでしょうが…) またウィキ引用↓ イタリアの歴史の教科書には「指導者に求められる資質は、次の五つである。知性。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。カエサルだけが、この全てを持っていた。」との記述がある。 ドイツのローマ法学者であるテオドール・モムゼンは「ローマが生んだ唯一の創造的天才」と評した。 この小説はカエサルの生涯のほんの一部分でしかない。 カエサルの書いたガリア戦記を元に作られた小説である。 内容は歴史物というよりは、青春物の印象が強い。 理想に邁進する青い若者と因循姑息な中年の、戦いと葛藤がテーマに描かれている。 幕末の尊王攘夷VS江戸幕府みたいな感じが少しした。 それにしても、出てくる女性が全員レイプされるので、女性の中には拒否反応を示す人がいるかもしれない。 私はちょっとうんざりした。

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2011/07/06

まあまあ面白かった。エンターテイメント性が強すぎるきらいもあったけど(カエサルの妻をさらう、とか話にムリが…)、お話としては楽しめた。

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2011/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ヴェルテン率いるガリアの戦いに対応する過程で、抜け毛を気にするしみったれたオヤジだったカエサルが指揮官として磨かれていく、というビックリな設定が佐藤氏らしい。ウェルテンに出会わなければさいは投げられなかった? ヴェルテンのキャラが、わがまま勝手で暴力的。実はそうみえて、不器用なだけのナイーブな彼なんです、、、なんてありがちなフォローもなく、とことん困った奴なのが面白い。

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2010/12/07

佐藤賢一さんらしい作品 ガリア戦記がテーマ 多少飽きてしまう部分もあるが、ローマがガリアを征服していく過程を取上げて面白く読ませるというコンセプトはとてもいい。

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2010/08/17

 ガリア戦記を下敷きにしているこの物語は、ガリアの若き英雄とローマのカエサル(ジュリアス・シーザー)の戦いを描き、とりあえずは歴史小説的な雰囲気で動いていくように見える。出だしなどは、宮城谷氏を読んでいるようだ。  しかし、ひ弱なイメージで登場し去っていったガリアの貴公子が再登場...

 ガリア戦記を下敷きにしているこの物語は、ガリアの若き英雄とローマのカエサル(ジュリアス・シーザー)の戦いを描き、とりあえずは歴史小説的な雰囲気で動いていくように見える。出だしなどは、宮城谷氏を読んでいるようだ。  しかし、ひ弱なイメージで登場し去っていったガリアの貴公子が再登場すると、作品のイメージががらりと変わる。かなりドライブ感のある悪党小説のようになっていく。それほど、彼の破壊神ぶりは印象的で魅力的なのである。そして、さらにもう一人の主役であるカエサルの登場、最後は二人の女性の登場と、次々と新しい面をみせてくれるこの物語は、最後の決戦を大きな山場として、読者を興奮させてくれる。  結局は二人の男の対決、「若者」と「中年男」の対立である。「心は前者!」のつもりでも、いつの間にか「心までも後者?」になっている自分に気がついてぞっとする自分には、とても苦い物語であった。が、今書いたような一文自体、前者に比べて後者が劣ることを前提としている。果たしてそうか?この物語も、「中年男」が「若者」の心を取り込み再生していくことが解決になっていないだろうか。ふくらみという点で惜しい気がする。二人をつなぐ女性の内面に、もう少しだけ筆をさいてくれたら、あるいは少し印象が変わったかもしれない。  ともあれ、ページをめくる手がもどかしいような小説。面白かった。

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2018/10/14

カエサルに内省を強い、英雄として一皮剥けさせたのは、ガリアの長ウェルキンゲトリクスであったのか・・・は、まあどちらでもいい。熱気を孕む主人公の行動が眩しい。

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2009/12/03

キリスト誕生まで50年というフランスを制圧するローマ軍とガリア人の戦いを描く。ローマ軍のガリア総督カエサルとガリア王ヴェルチンが,ガリア人対ローマ人という構図を飛び越え,心の中ではカエサル対ヴェルチンでの戦いになるまでのカエサルとヴェルチンのそれぞれの立場から物語が展開されていく...

キリスト誕生まで50年というフランスを制圧するローマ軍とガリア人の戦いを描く。ローマ軍のガリア総督カエサルとガリア王ヴェルチンが,ガリア人対ローマ人という構図を飛び越え,心の中ではカエサル対ヴェルチンでの戦いになるまでのカエサルとヴェルチンのそれぞれの立場から物語が展開されていく。結局,ヴェルチンは,ローマ軍というよりはむしろカエサルを倒さないとガリアの独立はなく,同時に,自分の勝利も得られないと悟り,カエサルを撃てと叫んでいくのである。最終的にはローマ軍が勝利するが,カエサル対ヴェルチンの戦いはヴェルチンが勝利し,カエサルは運が良かったため,ローマ軍が最終的には勝利したという話になる。

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2009/11/25

英雄中の英雄として知られるジュリアス・シーザーを いきなり冴えない中年と評するところから出発し、 この冴えない中年がいかなる選択を繰り返し、 若き英傑ヴェルキントリクスといかに対決し、 そして英雄と呼ばれるにふさわしい戦歴を残すこととなったのか。 英雄の風評を逆手にとって、 ...

英雄中の英雄として知られるジュリアス・シーザーを いきなり冴えない中年と評するところから出発し、 この冴えない中年がいかなる選択を繰り返し、 若き英傑ヴェルキントリクスといかに対決し、 そして英雄と呼ばれるにふさわしい戦歴を残すこととなったのか。 英雄の風評を逆手にとって、 意外なキャラクター造形を設定し、 しかもそれを史実と矛盾なく、むしろ「こうきたか!」という 驚きに変えて引き込んでしまうという、 まさに佐藤賢一節の真骨頂! 題材のメジャーさもあって 間違いなく楽しめる必読の一冊!

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2009/10/04

ローマに虐げられているガリアを纒め上げ、解放させようとしている英雄中の英雄、王の中の王のウェルキンゲトリクスと、若くて才能溢れるポンペイウスへの劣等感に苛まれながらもローマ都督として成功して巻き返しを計ろうとしているカエサルの対比がおもしろい。 特にウェルキンゲトクリスの存在感...

ローマに虐げられているガリアを纒め上げ、解放させようとしている英雄中の英雄、王の中の王のウェルキンゲトリクスと、若くて才能溢れるポンペイウスへの劣等感に苛まれながらもローマ都督として成功して巻き返しを計ろうとしているカエサルの対比がおもしろい。 特にウェルキンゲトクリスの存在感たるや凄いものがあり、史実を知っていてもカエサルが戦に破れてしまうのではないかとはらはらする。 焦土戦術に徹底しきれなかった時も長老たちの権力を削ぐのに利用し、カエサルに破れても大したことではないと言いきり、大義であるガリア統一をひたすら目指す。 しかし落ち目な中年おじさんのカエサルもウェルキンゲトリクスに翻弄されて窮地に立たされると、精神的な若さを取り戻し怪物的な速度で成長していく。 今一番映画化して欲しい作品だ。

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2009/10/04

 完全無欠のヒーローはいない。  カエサルは自らの禿頭とポンペイウスへの劣等感に苛まれていた。  一方、ローマに牙を剥いたガリア諸族の王ウェルキンゲントリクスは美しくも残忍な若者。『ガリア戦記』で彼は、長髪で髭をたくわえ、絶妙な戦略眼を持ち、堅忍不抜にして高潔、決断力にみちた将軍...

 完全無欠のヒーローはいない。  カエサルは自らの禿頭とポンペイウスへの劣等感に苛まれていた。  一方、ローマに牙を剥いたガリア諸族の王ウェルキンゲントリクスは美しくも残忍な若者。『ガリア戦記』で彼は、長髪で髭をたくわえ、絶妙な戦略眼を持ち、堅忍不抜にして高潔、決断力にみちた将軍として描かれている。その彼をカエサルは倒した。自画自賛めいている。  ここにはウェルキンゲントリクスからみた『ガリア戦記』と異なるもう一つの物語が描かれている

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