文芸時評という感想 の商品レビュー
良かれ悪しかれマットーな「文芸時評」。高橋源一郎のように奇を衒ったところはなく、渡部・絓のようにコアに理詰めで分析を重ねていくのではなく、「感想」でしかないと断りつつも「ことば」の強度に信頼を置く著者の分析は侮れない。個人的には平野啓一郎も綿矢りさ・金原ひとみもスルーで来てしまっ...
良かれ悪しかれマットーな「文芸時評」。高橋源一郎のように奇を衒ったところはなく、渡部・絓のようにコアに理詰めで分析を重ねていくのではなく、「感想」でしかないと断りつつも「ことば」の強度に信頼を置く著者の分析は侮れない。個人的には平野啓一郎も綿矢りさ・金原ひとみもスルーで来てしまったので、懐かしいなと思いながら読まされた。理屈で小説を作る著者(保坂和志・阿部和重)を嫌い、本能で言葉を紡ぐ著者(町田康)を評価する。それは古臭い/アナクロとも言えるし、良心的であるとも言える。島田雅彦の名が登場しないのはご愛嬌か
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第5回小林秀雄賞受賞作。産経新聞で1992年から2004年まで連載していた文芸時評を1冊にまとめたもの。ただね、3200円+消費税って、高いのよ。いや、でもこれは買ってよかった。現在、他の作品を読んでいるけれど、そもそもは現代詩人なので、その詩集の方もチェックしたい。早大非常勤講...
第5回小林秀雄賞受賞作。産経新聞で1992年から2004年まで連載していた文芸時評を1冊にまとめたもの。ただね、3200円+消費税って、高いのよ。いや、でもこれは買ってよかった。現在、他の作品を読んでいるけれど、そもそもは現代詩人なので、その詩集の方もチェックしたい。早大非常勤講師かぁ。この人の授業は面白そうだよなぁ。(07/2/19)
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小説を全く読まない自分には当然、全然知らない文学作品ばかり紹介されているが、おもしろく読めた。 でも、素晴らしい評論よりもひっかかるのが「ふいんき」だ。本論とはまるで関係ない。自分は、かなり大きくなるまで(雰囲気という漢字を知った後でも)「ふいんき」だとばかり思っていた。それが、...
小説を全く読まない自分には当然、全然知らない文学作品ばかり紹介されているが、おもしろく読めた。 でも、素晴らしい評論よりもひっかかるのが「ふいんき」だ。本論とはまるで関係ない。自分は、かなり大きくなるまで(雰囲気という漢字を知った後でも)「ふいんき」だとばかり思っていた。それが、言語学者が自問自答で思いついた創作ではないかと指摘されると、狐につままれたような気分になる。
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烏兎の庭 第三部 書評 10.28.06 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto03/bunsho/jihyo.html
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marie claireの紹介記事を読んで購入しました。色々な本屋をめぐりましたがなかなかみつからず、注文も難しいようで、手にしたときは運命を感じました(笑)文学というものは作品である以上に作家というものをうつしだすものである、という視点から数々の作家達を批評していると思います。...
marie claireの紹介記事を読んで購入しました。色々な本屋をめぐりましたがなかなかみつからず、注文も難しいようで、手にしたときは運命を感じました(笑)文学というものは作品である以上に作家というものをうつしだすものである、という視点から数々の作家達を批評していると思います。私はこの立場に大いに共感しますが、人によっては、不快を感じぜずにはいられないのでは?でも文芸時評ってそういうもの。不快であろうが快であろうが読めてしまえるところが、これなのだ。一度はお試しアレといいたい本である。
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