腑抜けども、悲しみの愛を見せろ の商品レビュー
狂った2つの家族の話。 田舎におけるしがらみ。 事故で両親が死に田舎に集められた 自意識過剰な売れない女優である長女。 彼女は自分が特別であるという思い込みが強く、容姿がいいという以外、他人より優れているもののないように思われるが自信がとにかくあるのだ。 高校生の女の子。 彼女...
狂った2つの家族の話。 田舎におけるしがらみ。 事故で両親が死に田舎に集められた 自意識過剰な売れない女優である長女。 彼女は自分が特別であるという思い込みが強く、容姿がいいという以外、他人より優れているもののないように思われるが自信がとにかくあるのだ。 高校生の女の子。 彼女は姉がどうしてそんなに自意識過剰なのか気になりその姿を観察し漫画にした。 そのことで姉から酷い仕打ちを受けている。 DVが日々行われてる夫婦。 夫は姉妹の兄であり奥さんは義姉。 DVに関してはコミニュケーションの一環っていう書き方があったけど不快。それをコミニュケーションの一部として受け入れる夫婦の形の意味がわからない。 やっぱり。やっぱりあいつはあたしの価値も分からないようなクズだった。あいつはしょせん生きていても仕方のない男だった。クズはクズ同士で楽しくやればいい。死ぬほどどうしようもない、自己満足の思い出作りをずっと。 「人を苦しめていることに気づかない善意ほどタチの悪いものはない」 唯一無二の存在。あたしじゃなければ駄目だと。あたし以外は意味がないと。あたしだけが必要だと。誰か。あたしのことを。あたしを。特別だと認めて。他と違うと。価値を見出して。あたしの。あたしだけの。あたしという存在の。あたしという人間の。意味を。価値を。理由を。必要性を。存在意義を。今すぐ。今すぐに。 特別な人間なんかいないし、価値を見出してもらうより自分で価値を見出したいけど他人から見出してもらうことを望んでしまうのが人間なのかなぁ。
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自己愛が異常な姉澄伽、そんな姉を観察してマンガに表現する欲求に抗えない妹清深 登場人物全員が狂気じみてて、ありえないんだけど田舎の閉塞感の描写が上手いからリアルでこういう人達いる気がしてしまう 澄伽の暴走でみんな不幸になるかと思ったけれど、最後にどんでん返しがあったものの...
自己愛が異常な姉澄伽、そんな姉を観察してマンガに表現する欲求に抗えない妹清深 登場人物全員が狂気じみてて、ありえないんだけど田舎の閉塞感の描写が上手いからリアルでこういう人達いる気がしてしまう 澄伽の暴走でみんな不幸になるかと思ったけれど、最後にどんでん返しがあったもののスッキリしないまま終了 勢いのある文章で一気に読んだけどホラー小説のような読後感だった
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タイトルにインパクトがあり、前々から気になっていた作品、ふと手に取る。 舞台でのストーリーが本になった経緯なんだね。賛否有りそうな作品だが、舞台も見てみたいと思った。 売れない女優が田舎に帰ってきて、兄や妹と掛け合いながら進むストーリー。 強烈な感情の表現方法が渡の心には刺...
タイトルにインパクトがあり、前々から気になっていた作品、ふと手に取る。 舞台でのストーリーが本になった経緯なんだね。賛否有りそうな作品だが、舞台も見てみたいと思った。 売れない女優が田舎に帰ってきて、兄や妹と掛け合いながら進むストーリー。 強烈な感情の表現方法が渡の心には刺さったな。主人公の中に私を見てしまう。
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終始、舞台か演劇かみてるような感覚。 主人公のすみかは到底理解できない自意識過剰な人間。 その周りの人たちにも感情移入は難しかった。 前半??となる伏線のような部分が、後半読み進めるうち回収されていき面白かった。
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映画で気になっていたので、読んでみました。 本谷さん自身になぜか惹かれるので、作品は読んでみるものの なんかアタシには伝わりにくいです^^;
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演劇出身の作者。だから、なのか、キャラクターの色付けは濃く、舞台も、たまたまかもしれないが、少人数で出来る構造で出来上がっている。一つのことをキッカケに、大きく事態を急変させていく雪だるま式の物語。 田舎の狭さに加え、閉塞的な物語、更には湿った泥濘む様な重みのある内容。全体として...
演劇出身の作者。だから、なのか、キャラクターの色付けは濃く、舞台も、たまたまかもしれないが、少人数で出来る構造で出来上がっている。一つのことをキッカケに、大きく事態を急変させていく雪だるま式の物語。 田舎の狭さに加え、閉塞的な物語、更には湿った泥濘む様な重みのある内容。全体としては200ページにも満たない薄さだが、無駄を排除して十分に完結している。いくつかの人を中心に置いたストーリーを展開したり、結局のところ、全てがタイトルに集約されているのが良い。登場するメインに当たる人物は皆、腑抜けている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2004年11月10日~14日「劇団、本谷有希子」第8回公演「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」@青山円形劇場の後に発行された小説です。 2004年の公演は未見ですが、昨年9月にNHK-BS2で放映されたときに、エアチェックしていました。 公演の「腑抜けども・・・」、小説の「腑抜けども・・・」、それぞれに独立の作品、別物として、それぞれに魅力があることが分かります。 また、小説を読んだ後に、再度、公演を観てみると、初見の時とは違う観方ができました。 ストーリー うだるような夏の暑さに閉じ込められた山間の集落、赤戸前村。 ここで一組の中年夫婦が道路へ飛び出した猫を庇い、ダンプに轢かれ死亡した……。両親の訃報を受け、東京から六年のあいだ音信不通だった長女が和合家へと帰って来る。 「あんた、本当は二人が死んだことも漫画のネタになると思って喜んでるんでしょ?」 おびえる次女にそう微笑む長女。困惑する新妻の待子が夫の穴道から厳守するよう誓わされた一家の掟は次の三つだった。 『一つ、長女の澄伽には何があっても逆らってはいけない』 『一つ、次女の清深には決して心を許してはいけない』 『一つ、長男の穴道に一切の恋愛感情を抱いてはいけない』 やがて自由にふるまう澄伽によって、和合家の日常は大きく歪み始める。 それぞれの思惑が交錯し、空回り、事態は一層の泥沼へと嵌まり込んでいき───。
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不思議な感覚。圧倒される内容。 緻密な文章で、頭の中にリアルに広がる世界。 作者が劇団を旗揚げした人だし、 その劇団でも上演されたから、 これは本を読むより、そのものを見た方がいいと思った。 映画にもなったから、今度見てみたい。
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題材やポップさだけじゃなく、描写力がすごい 1979年生まれでこの技術は嬉しい 澄伽:不幸が女優としての自分を高める 待子:不幸ありきの幸せ。「水は砂漠で飲んだ方が美味い」 清深:?
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いっきに読んでみたけどなんかちがう。この作者の小説『生きてるだけで愛』と共通してるのはラストの疾走感だけ。 ずっとダラダラしてて最後だけ 引き込んで駆け抜ける感じ、 なにかちがう(._.)
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