世界中が雨だったら の商品レビュー
市川拓司はこういう作風でも文章が書けるんですね。 登場人物や描写の仕方は市川拓司らしいんですけど。 耐えられないのなら 逃げ出せばいいのよ。恥ずかしいことではないわ 多くを望まなければ、生きていくことは、 そんなに難しいことじゃないのに こういうセリフは...
市川拓司はこういう作風でも文章が書けるんですね。 登場人物や描写の仕方は市川拓司らしいんですけど。 耐えられないのなら 逃げ出せばいいのよ。恥ずかしいことではないわ 多くを望まなければ、生きていくことは、 そんなに難しいことじゃないのに こういうセリフはいかにも市川拓司という印象を受けました。 他の作品に出てくる登場人物もこんな感じだったので。 やっぱり純愛のイメージが先行しすぎたのかな。 人間の弱さと狂気を並行して書いていることに驚きました。 読み進めれば読み進めるほど。 悲しみが増幅されて重くのしかかってきます。 号泣してしまうような悲しみではなくて。 泣くに泣けない切なさのような。やるせなさのような。 悲しすぎると人間ってうまく泣けないのかな。 こんなに悲しい話はそうないと思います。 それでも、ただ絶望だけでは終わらないところが良かったです。 限りなく絶望に近いところにいたとしても、救いはきっとある。 人生捨てたもんじゃないな。 そう思うことができる人は強いと思います。 本当に強いってどういうことなんだろう。 強くなるためにはどうすればいいんだろう。 いろいろなことを考えてしまいました。 読み終わってからも色濃く残る作品でした。
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結構シリアスな内容で、驚いた…でもキライじゃない! 「ぼくはいつも思っていた。何かしら人生の節目となるような大きな出来事の前には、つねにその予兆のようなものがあって、それとなくぼくらに覚悟を促してくれるはずだと。」
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3つの短編集からなる一冊。すべての作品が何かを訴えているけど、曖昧な感じが残る。そういう感覚が嫌いな人は後味が悪いと感じるかもしれない。人間の弱さをよく描いていると思うけど、三つ目の循環不安なんかは微妙な感じ。それがいいのかもしれない。
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全体的にダークな感じ。?琥珀の中に?は最後じーんと来ました。?世界中が雨だったら?は多くの人が読めばいい作品だと思います。でも一番最後の話はハラハラドキドキさせられるだけで好感がわきませんでした。
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「循環不安」の終わり方が 中途半端で続きが気になる。 あたし的には納得のいかない終わり方 やったなぁ・・・なんて。
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【メモ】表題作含む3編(琥珀の中に、循環不安)・「琥珀の中に」主人公像が予想外・表題作はタイトルが秀逸・「循環不安」の終わり方が好き
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世界中が雨だったらは実際ネットで読んでた。 どれも恐かった。 ミステリーは苦手。 でもおもろいではないけど、なんか入っていくもんはある・・・。 循環不安が1番恐かった・・・。 何回もあるドキ!にまんまとひっかかったうち・・・。
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全体的にダークな感じでしたかね? でも、けっこう好きだったかな。後味悪いのも多かったけど(笑 「琥珀の中に」はけっこう好きだ。
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短編と言うか中篇というかが3つ、「琥珀の中に」「世界中が雨だったら」「循環不安」。 いずれも死がからむが、「琥珀の中に」と「循環不安」は殺人、「世界中が雨だったら」は、いじめを苦に自殺をはかる。ドキッとするような話で、次の展開がどうなるのか、ドキドキハラハラ感はある。でも...
短編と言うか中篇というかが3つ、「琥珀の中に」「世界中が雨だったら」「循環不安」。 いずれも死がからむが、「琥珀の中に」と「循環不安」は殺人、「世界中が雨だったら」は、いじめを苦に自殺をはかる。ドキッとするような話で、次の展開がどうなるのか、ドキドキハラハラ感はある。でも、ただそれだけにも感じられた。
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『いま、会いにゆきます』が面白かったので読んでみた市川拓司さんの本2冊目。打って変わって、この本は結構グロいと思いました。グロくて暗い。でもなんだか人間の弱さを映し出した真実味のある本だと思いました。
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