武田信玄 山の巻 新装版 の商品レビュー
武田信玄一代記の最終章。上杉謙信や今川義元(または息子氏真)や北条氏康(または息子氏政)との合戦や暗闘を経て目指すは京都。立ち塞がるは徳川家康、織田信長。徳川軍団を軍略で蹴散らすも生命の灯火は微かとなっていたという信玄公の偉大さと無念さが伝わる内容であった。ただし、こいひめ、里見...
武田信玄一代記の最終章。上杉謙信や今川義元(または息子氏真)や北条氏康(または息子氏政)との合戦や暗闘を経て目指すは京都。立ち塞がるは徳川家康、織田信長。徳川軍団を軍略で蹴散らすも生命の灯火は微かとなっていたという信玄公の偉大さと無念さが伝わる内容であった。ただし、こいひめ、里見を始め最期まで何人もの女にモテモテで男子の本懐は遂げていると思われる。それでも三条の方とキチンと情を交わす辺りは良かった(史実では何人も子どもを成しているので寧ろ相性が良いと推察される)。 信長が信玄を恐れていたのは事実だろうし信玄が信長の運の良さを言うのも事実であろう。しかし信玄が上杉や北条と争い今川に食指を動かす中で今川義元の首を取っても駿河方面より東は捨てて京都を目指した信長の戦略の方が的確であるように見える。
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全4巻を読了。昭和40年から8年にわたって「歴史読本」に連載された大長編ものだそうですが、さすがに読み応えがあり、充実した読了感です。 晩年の信玄。といっても53歳で亡くなるので、今から考えるとさほどの年齢ではないのですが。結核に悩まされながらも、天下統一に向けて、西上の夢を追...
全4巻を読了。昭和40年から8年にわたって「歴史読本」に連載された大長編ものだそうですが、さすがに読み応えがあり、充実した読了感です。 晩年の信玄。といっても53歳で亡くなるので、今から考えるとさほどの年齢ではないのですが。結核に悩まされながらも、天下統一に向けて、西上の夢を追いかけます。ラストの三方ヶ原の戦いで家康を破るも、そこで命が尽きる場面。さどかし無念だったろうし、もしあと10年命があったなら、その後の歴史は変わっていたかもしれません。 忘れられない歴所小説となりそうです。
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武田信玄の西上作戦が描かれている。 三方ヶ原の戦いは武田軍が一気に徳川軍を蹴散らしたイメージだったけど、徳川軍をおびき寄せる作戦を立てて実行したこと、それが時間との戦いであったこと等、面白かった。 信玄ほどの武将も病には勝てず。進軍していると思わせて信玄の体のために古府中に連れて...
武田信玄の西上作戦が描かれている。 三方ヶ原の戦いは武田軍が一気に徳川軍を蹴散らしたイメージだったけど、徳川軍をおびき寄せる作戦を立てて実行したこと、それが時間との戦いであったこと等、面白かった。 信玄ほどの武将も病には勝てず。進軍していると思わせて信玄の体のために古府中に連れて帰ろうとした重臣たち、側室たちの心中はいかばかりか。
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すごく面白かった。ますます信玄が好きになった。 ・父、信虎追放の経緯 ・山本勘助が間者という事 ・川中島や三方ヶ原の戦いの見解 ・長男、義信の離反の解明 は創作
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最終巻の中心は西上作戦。 正直、不要ではないかと思う話も少なくなかったが、三方ヶ原の戦いと信玄の最期の描写は読み応えがあった。 物語は新田の自説によって締めくくられている。
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再読2020.8.7~ 2020.9.1完了 何度読んでも涙してしまう。最期の話。 なにが悲しいって信玄のあくなき西上への執念ではなく、これから始まる武田家の凋落の一途。 たくさんの大将が討ち死にすることを思うと涙を禁じ得ない。
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歴史にifはないけど信玄が病気じゃなかったら 信長は積んでたかもね。あと信玄は若い頃より 肺炎持ち。Covid19の症状と繋がる。
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あぁ、4巻読み終わってしまった。。 何と言うか、ここまで延々と信玄の凄さを読んでしまうと、「嘘でも良いから西上を達成して!!」と思ってしまうのですが、学校で習った歴史にそんなコト書いてないですもんね。歴史は変えられない。 でも、それだけ感情移入させられた作品でした。だからこそ読後...
あぁ、4巻読み終わってしまった。。 何と言うか、ここまで延々と信玄の凄さを読んでしまうと、「嘘でも良いから西上を達成して!!」と思ってしまうのですが、学校で習った歴史にそんなコト書いてないですもんね。歴史は変えられない。 でも、それだけ感情移入させられた作品でした。だからこそ読後の寂寥感と言ったら。なんかラストだけでも美しい救いがあったら…とも思ったんですが、そこは新田次郎。あくまで信玄のカリスマと、残酷ではありますがその後の「事実」を描いたのでしょう。 不思議だったのが武田勝頼です。 どうにも最後まで、「やる気があるけど…なお坊ちゃま」の域を脱せなかった感があります。オトンもあぁ言ってるんだし、国に帰んないで西行っちゃいなよ!というツッコミを心の中で何回したことか。 しかし、そんな描き方をした張本人たる著者が『武田勝頼』という本を書いている。しかも、「ときに凡将愚将とも評価される勝頼の実相に迫る歴史大作」というフレコミつき。 高度なマーケティングなのだろうか…(笑 派手ではないものの、歴史小説というものの面白さを教えてくれた秀作でした。
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甲州・信州の全域をわがものとして、さらに駿河府中をおさえた信玄は、いよいよ京都にのぼろうとするが、織田信長に先をこされてしまい焦るばかりだ。その上、年来の病いが身をしばりつける。合理的な戦術によって、合戦に転機をもたらした名将・武田信玄の生涯を描いた長篇三千枚がいよいよ完結する第...
甲州・信州の全域をわがものとして、さらに駿河府中をおさえた信玄は、いよいよ京都にのぼろうとするが、織田信長に先をこされてしまい焦るばかりだ。その上、年来の病いが身をしばりつける。合理的な戦術によって、合戦に転機をもたらした名将・武田信玄の生涯を描いた長篇三千枚がいよいよ完結する第四巻。
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信玄の最期の章 文章の句読点が多い書き方が気になりながらもやっと最後まで読めた。 武田信玄の心残りが伝わり、そして何故信玄の死後勝頼が当主になったら裏切り者続出したのか、信玄の偉大さに加えてそれを超えるのが難しかったし、家臣を信頼できなかったのか…。 初の信玄の小説なので詳しく...
信玄の最期の章 文章の句読点が多い書き方が気になりながらもやっと最後まで読めた。 武田信玄の心残りが伝わり、そして何故信玄の死後勝頼が当主になったら裏切り者続出したのか、信玄の偉大さに加えてそれを超えるのが難しかったし、家臣を信頼できなかったのか…。 初の信玄の小説なので詳しくは知らないからまた違う作家の武田信玄を読んでみたい。
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