空色勾玉 の商品レビュー
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最近はまっている荻原規子さんのデビュー作。ダイアナ・ウィン・ジョーンズの挿絵も手がける佐竹美保さんの表紙で気分も上がる。 あんまりにも面白くて珍しく一気読みした本で、やっぱりファンタジーが好きだな、と思えました。帰って来てからずっと図書館に行けるのが嬉しくて子供の時好きだった本の続きを読もう、の流れで児童文学ばっかり読んでるけど全然飽きなくて漫画もいらなくなるくらい満足してる。 古代日本の自然の描写が綺麗。狭也が池で泳ぐところが特に好き。 夏の夜に魚になりたくなるのは、わたしばかりではなかったのか。 どこか勧善懲悪的な考えを超えたところに安心して読めました。 特別な女の子、ってのはレッドデータガールもおんなじだけど、泉水子と狭也の性格が違う、ってだけじゃなく、厳しい環境が狭也を否応無く強くしてるのかな、とも思いました。 うじうじできるのはそれを許される環境にいるから。それがいいのか悪いのかわからんけど。輝の宮にいるみたい。今のわたしも。 月代の君は最後まで完璧な王子様でした。 なんとでも。そなたが嘆くのは見ていられない。 いかにも、な古代のプレイボーイなもてもていけめん王子。 稚羽矢より目立ってる。稚羽矢と狭也が惹かれ合うのはもっとそんな俗世的なものを超えての運命的な結びつきだからかな。 でも輝の宮みたいな現代日本に生きるわたし達にできるのは、運命になんて頼らず自分の意思で選び取ることだけなのかも。 富士山火口、不死の女神=竹取物語、であわや照日御神もここまでかと思ったけど、そこで投げ入れなかったからこそ、不死と死するものの共存、という世界が続いてゆくのかな。続きが読みたすぎて他のことに手がつかなさそう。図書館行かなきゃ。 10/22/17
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古事記や日本書紀といった古代を舞台にしたファンタジーですが、これが児童書だとしたら、私は果たして理解できていたかどうか。 今は少しばかりその背景となるものを知ったせいで、これは物語としても古代に触れるものとしても楽しめました。 こういうのを読むと、もう一度きちんと古代を勉強したい...
古事記や日本書紀といった古代を舞台にしたファンタジーですが、これが児童書だとしたら、私は果たして理解できていたかどうか。 今は少しばかりその背景となるものを知ったせいで、これは物語としても古代に触れるものとしても楽しめました。 こういうのを読むと、もう一度きちんと古代を勉強したいと思わされます。
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RDG、西の善き魔女と読んできたが、デビュー作というのは鮮烈!書きたいことが溢れ出ているんだろうな。3作とも「姫物語」で、それぞれ性格の違う姫とはいえ、一貫性…裏返せばお決まりの展開と、終わり方なのだが、何というか力がある。古事記・日本書紀を読んでみたいのだけど、何を読めば挫折し...
RDG、西の善き魔女と読んできたが、デビュー作というのは鮮烈!書きたいことが溢れ出ているんだろうな。3作とも「姫物語」で、それぞれ性格の違う姫とはいえ、一貫性…裏返せばお決まりの展開と、終わり方なのだが、何というか力がある。古事記・日本書紀を読んでみたいのだけど、何を読めば挫折しない?
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ファンタジー作家、萩原規子さんの作品。「RDG」のアニメ化作品を見て、勾玉三部作、と言われるシリーズを読みたいと思い手にとった。 舞台は古代日本、姫や大王のいる時代。闇の一族の巫女として生まれながら光に憧れる狭也と、輝の一族として生まれながら、宮に閉じ込められ剣の番をしながら、地底の女神の夢を見ていた稚羽矢。彼らが出会い、運命に導かれていく物語。 RDGは学園もので楽しめたけど、この作品はファンタジー色が強すぎて、大人になった今の私はいまいち感情移入がしにくかった。 それが、悲しいかな成長するということか。
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有名すぎる勾玉シリーズなので今更私がレビューすることもないと思いますが、いつか自分が読み返すためだけに書く。 シリーズの中でもこれが一番好きな為に本棚へゴー。 冷静に考えてみましたら、これもあれですね、人ならざる者が人と関わることによって『らしく』なっていくマイ鉄板でしたね。 で...
有名すぎる勾玉シリーズなので今更私がレビューすることもないと思いますが、いつか自分が読み返すためだけに書く。 シリーズの中でもこれが一番好きな為に本棚へゴー。 冷静に考えてみましたら、これもあれですね、人ならざる者が人と関わることによって『らしく』なっていくマイ鉄板でしたね。 でもって古事記も好きだから最早無敵ですね。好きにならないわけがなかった。 稚羽矢が子供っぽくてボケているのにやたらと行動力があり自分の気持ちに素直なのが末恐ろしい。しかも美少年。恐ろしすぎる。
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古代の日本っぽい背景で、重いのかと思ったら ヒロインは現代っ子的なサバサバした性格で、さくさく物語が進んでいく。 大奥のような宮入場面もあるが、さらっと通り抜け ほんのり恋心やキャラ間の恋愛感情は匂わせられますが、 エロは一切無しの健全なファンタジー。 子供にも安心して見せられる本というポジションか。 親や保護者に「あなたの為に」と言われ強いられる事に不満をもつ 思春期・反抗期と呼ばれる頃の人にも俯瞰のきっかけに良さそう。 回りくどい事や、伏線が嫌いな人にオススメな物語。 背景や人物を丁寧に書くと3冊くらいになる所を 1冊のダイジェスト版にしたかの様な潔さがありました。 狭由良姫と月代王の話がもう少しあったらいいのにな。 映画化すると面白くなりそう。 ジャンプでマンガ化もありかなぁ。 ・・・「鎮めの巫女」の本領は発揮されず、もやっと後をひいてたり。 3部作との事なので、続編探して読もうと思います。
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歴史ファンタジー、勾玉三部作の一つ目。 神話の時代、三貴神と水の乙女の物語。 最後の稚羽矢のボケっぷりには倒れそうになりました。
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神代を舞台にした、壮大なファンタジー。 あらすじは、他の方々のレビューをご覧くださいませ。 奈良に行ったこと、そこで古事記を少し読んだことがきっかけで、やっとやっとこの本を手に取ることができたのです。 初版の時代には多分なかったと思われる、ラノベのジャンルにはいるのか… テー...
神代を舞台にした、壮大なファンタジー。 あらすじは、他の方々のレビューをご覧くださいませ。 奈良に行ったこと、そこで古事記を少し読んだことがきっかけで、やっとやっとこの本を手に取ることができたのです。 初版の時代には多分なかったと思われる、ラノベのジャンルにはいるのか… テーマはとても大きく、また、多角的で、多分、何度も読み返したくなるお話。 そして、美しい日本語で表現される、神々しいほどの自然描写。移りゆく一日の時間、季節の描写は、精密な絵画の前に立ってるかと思うほどの迫力があります。 ストーリーも良かったけど(コバルトチックでありますが)、空気感の描写が圧倒的に良かった! 美しいお話で、読書の快感のツボを刺激されますね。 シリーズで三部作らしいので、他のも読んでみたいです。 そういえば、氷室冴子も似た作品があったけど、確か未完なのだよね…残念。
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日本の神話の読み聞かせがけっこう気に入っているこの頃。やっとこの本を読んだ。なるほど。面白かった。だが、後からちょっと設定とかに疑問が湧いてきた。あれこれ考えずに受け入れて読むのが、楽しめるようです。続きは繋がっているのか?4部作をちゃんと読みたくなる。
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