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やわらかな遺伝子 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2020/03/23

”チンパンジーの睾丸の大きさはそれだけ見ても統計的な意味はないが,ゴリラの睾丸と比べると意味が出てくる.これこそ比較解剖学の真髄である” →データと着眼点の重要性を示す一言 ヒトのオスの睾丸の大きさはゴリラより大きくチンパンジーより小さい→不貞なオスがある程度いることを示している...

”チンパンジーの睾丸の大きさはそれだけ見ても統計的な意味はないが,ゴリラの睾丸と比べると意味が出てくる.これこそ比較解剖学の真髄である” →データと着眼点の重要性を示す一言 ヒトのオスの睾丸の大きさはゴリラより大きくチンパンジーより小さい→不貞なオスがある程度いることを示している? ”生まれか育ちか論争”は不毛 同じ類人猿でもチンパンジーとゴリラは食生活も社会システムも生殖における戦略も違う

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2018/10/20

生まれか、育ちか?この本は育ちを通して生まれを。遺伝子は生命の青写真ではない。約四万の遺伝子は柔軟に環境に適応して変わっていく。もう二項対立ではない。育ち(環境)を通して生まれが変化していくのだ。文章が、翻訳のためか、すっと頭に入ってこないところが多かった。ちょっと残念。

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2017/07/05

★科学道100 / 未来のはじまり 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=10400765

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2017/04/30

原題は、”nature via nurture"で、「育ちを通じた生まれ」というもの。英語の慣用表現"nature vs nurture"(生まれか、育ちか)をもじったもの。 この原題タイトルがまさにすべてをいい現しているな。ここまで本の内容をタ...

原題は、”nature via nurture"で、「育ちを通じた生まれ」というもの。英語の慣用表現"nature vs nurture"(生まれか、育ちか)をもじったもの。 この原題タイトルがまさにすべてをいい現しているな。ここまで本の内容をタイトルに圧縮できている本は、ドーキンスの「利己的な遺伝子」くらいじゃないだろうか。 つまり、これまで「生まれか、育ちか」という視点で、遺伝子決定論的な立場と環境決定論的な立場が、さまざまな観点から議論を繰り広げてきたのだが、この問い立てがあまり意味のないもので、遺伝的なものも、環境的なもの、つまり家庭、教育、文化などなども当然影響があるので、そのうちの一つだけが決定するというようなものではないのだ。どれも影響している。 というと当たり前のようだが、ここからが、著者の冴えている所で、どれも大切なのだが、遺伝子はなんだか人を制約するものというふうにとらえられ勝ちだが、そうではなく、人がいろいろなことをすることを可能にするためのものなのだ。 なので、遺伝的な性質は、その人が置かれた環境のなかで、発揮されたり、発揮されなかったりするようなものなのだ。 つまり、生まれは、育ちを通じて、発現するものであり、両者は相互的なプロセスなのだ、ということ。 といっても、彼が批判しているのは、線形的な決定論で、すべての結果には原因がある式の思考である。遺伝的な要素も環境的な要素もそれぞれがかなり決定的なところがあるのだが、複数の要因がからむので、決定論的であっても、そんなに単純ではない。つまり、非線形的な決定論、という複雑系的な結論に到達する。 という世界の中で、決定論も自由意志も、これまた、どっちか?と問いを立てること自体、これまた無意味ということになる。 一見、当たり前のことを言っているようで、私たちがハマり勝ちな思考のクセを心地よく揺さぶってくれる本であった。

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2014/09/19

氏か育ちかの問題に取り組んでいる本。生まれは育ちを通して(Nature via nurture)という言葉が印象的かつ、その言葉の理解を促すようにわかりやすく書かれている。 ナニナニの遺伝子があるという俗説を否定しながら、それでも遺伝子が私たちを形作っているのですと言い切る根拠を...

氏か育ちかの問題に取り組んでいる本。生まれは育ちを通して(Nature via nurture)という言葉が印象的かつ、その言葉の理解を促すようにわかりやすく書かれている。 ナニナニの遺伝子があるという俗説を否定しながら、それでも遺伝子が私たちを形作っているのですと言い切る根拠を与えてくれる。 決定論者な皆様へ、世の中はもうすこし、やわらかい。

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2014/09/01

人間を決めるのは、生まれか育ちか。この論争は今や、遺伝子か環境か と読み変えられて続いている。 9月1日の読売の夕刊で紹介されていた。

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2014/08/31

生まれか育ちかといった長年の論争に関する発見の歴史を通して、遺伝子発現のメカニズムについて語る。本能、意識、知識、経験、成長、才能といった個の源泉について、様々な角度から行われてきた実験を通して本質に迫る。 本筋からはずれるけど「言語は手話が先行して発達し、わりと近い過去に言葉...

生まれか育ちかといった長年の論争に関する発見の歴史を通して、遺伝子発現のメカニズムについて語る。本能、意識、知識、経験、成長、才能といった個の源泉について、様々な角度から行われてきた実験を通して本質に迫る。 本筋からはずれるけど「言語は手話が先行して発達し、わりと近い過去に言葉を使った会話へ移行する能力を手に入れた」とする説が興味深く思えた。

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2013/12/22

原題"Nature via Nurture"に言いたいことは尽きている感じ。 「生まれ」は変えられないが「育ち」は変えられる、のような単純な見方を否定する、そんな本です。 個人的には、例えば、胎児環境のような「育ち」側に属するような問題が、果たして変えられるだ...

原題"Nature via Nurture"に言いたいことは尽きている感じ。 「生まれ」は変えられないが「育ち」は変えられる、のような単純な見方を否定する、そんな本です。 個人的には、例えば、胎児環境のような「育ち」側に属するような問題が、果たして変えられるだろうか?という例えが印象に残った。

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2013/09/24

著者は断言を避け、あくまで中立的な位置から判断を保留して読者に遺伝学の先端を提示している 出版から10年近く経ち、その内容の偽りのなさに驚き、著者の戦略の確信を褒めざるを得なかった 「天才を考察する」などがこの本の内容をもっと分かりやすく踏み込んで伝えていますので、難しかった向き...

著者は断言を避け、あくまで中立的な位置から判断を保留して読者に遺伝学の先端を提示している 出版から10年近く経ち、その内容の偽りのなさに驚き、著者の戦略の確信を褒めざるを得なかった 「天才を考察する」などがこの本の内容をもっと分かりやすく踏み込んで伝えていますので、難しかった向きはそちらをどうぞ

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2013/01/24

遺伝子というとプログラムを思い浮かべなんか生物の生育を厳格にコントロールするように思えるが、本書は遺伝子が環境の影響を敏感に受けその振る舞いを変えることを説明している。そのあたりが「やわらかな」遺伝子とした邦題の由来なのだ。また生まれと育ちどちらもが密接に関係しあい進化や生育にバ...

遺伝子というとプログラムを思い浮かべなんか生物の生育を厳格にコントロールするように思えるが、本書は遺伝子が環境の影響を敏感に受けその振る舞いを変えることを説明している。そのあたりが「やわらかな」遺伝子とした邦題の由来なのだ。また生まれと育ちどちらもが密接に関係しあい進化や生育にバラエティを与えていることはちょっと意外だった。でも本書 遺伝子と環境の相互影響を病気や脳の発達を題に説明しているのだけどちょっと難解だった。

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