“快楽消費"する社会 の商品レビュー
欲しいものは満たされ…
欲しいものは満たされている時代の消費者の心理とは。
文庫OFF
快楽的消費について自説を述べた本。 ポストモダン・アプローチの研究者は、消費者情報処理モデルをはじめとする“モダン”のアプローチに批判的または否定的であることが多いが、著者は肯定的であることは興味深い。 ただし著者の主張に従うと、ごく一部を除き消費に関わるものは何でも快楽とな...
快楽的消費について自説を述べた本。 ポストモダン・アプローチの研究者は、消費者情報処理モデルをはじめとする“モダン”のアプローチに批判的または否定的であることが多いが、著者は肯定的であることは興味深い。 ただし著者の主張に従うと、ごく一部を除き消費に関わるものは何でも快楽となってしまい、これでは議論が乱暴過ぎるように思われる。 「あとがきに代えて」で著者は免責のように弁明しているが、確かに著者が述べているように、これを論文にしてジャーナルへ投稿してもリジェクトされるだろう。ただ、あとがきで言い訳していることは、研究者としていかがなものかと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本書では「快楽」を効用よりも広い概念と理解する。これは、非合理的な意思決定をする人々を措定した考えであり、本書は古典的な経済学の枠組みを越境して消費行動を検討する。ただ、著者自身、学術書で書くべき内容を想定していたからだろうが、記述につきやや冗長の感は否めない。特に「快楽」の内容説明がそれ。一方で、本書の結論は、独創的とはいえないものの、オーソドックスな内容(ただし、経済学的な意味合いでどうかは不明だが)で納得しやすい。なお、快楽追求には効用逓減の法則が妥当しない、とは言い得て妙。
Posted by
[ 内容 ] 人はなぜモノを買うのだろうか? さまざまな商品があふれる現在では、必要最低限の商品を仕方なく買うのではなく、買いたい商品を自分の欲求にしたがって選ぶほうが多い。 しかし、消費者は移り気で、どんなモノをなぜ買うか、一貫した法則はないように見える。 本書は、「快楽」とい...
[ 内容 ] 人はなぜモノを買うのだろうか? さまざまな商品があふれる現在では、必要最低限の商品を仕方なく買うのではなく、買いたい商品を自分の欲求にしたがって選ぶほうが多い。 しかし、消費者は移り気で、どんなモノをなぜ買うか、一貫した法則はないように見える。 本書は、「快楽」という視点から「デパ地下」「自分にご褒美」など多様な消費者行動に見られる共通の原理を明らかにする。 人とモノとの新しい関係とは。 [ 目次 ] 1章 消費者の行動をさぐる 2章 快楽消費のロジック 3章 日本における快楽消費の歴史―高度経済成長期以降 4章 今どきの快楽消費―全体的な傾向は? 5章 今どきの快楽消費―個別トピックス篇 6章 明日へとつづく快楽消費 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
Posted by
こちらもゼミの課題につき、読ませてもらいました。心理学というか、マーケティング学というか…前のゼミで読んだ本よりは面白かったかなぁ…
Posted by
下流ほど快楽消費傾向がww。 「出世、家、車」とかいうものが崩れた昨今、社会はなにを求め消費行動に走るのか〜とかなんかそういう感じかしら。 格差社会にも波及できるので、今度は購入してじっくり読み、卒論に利用可能性ありだ。
Posted by
豊かになって好き放題できる金があったら。欲望の赴くままでんがな。でも欲望の形なんて不安定であやふやで、結局どうすりゃマーケティングできるの!ていう売り手の気持ちを代弁。
Posted by
- 1