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輪違屋糸里(下) の商品レビュー

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49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

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2024/11/18

新撰組メンバーと島原の妓、妾や新撰組の宿屋の女将たちのそれぞれの想いが交叉した幕末は複雑な心情の坩堝だ。

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2023/09/15

「壬生浪士組」は、会津藩由来の「新選組」という名前を賜るも、傍若無人で隊風を乱す芹沢鴨一派の粛清の刻...時代の嵐が吹きすさぶ運命の糸に操られた男と女たち...文久3年(1863) 9月18日、島原遊郭での酒宴のあと、壬生の八木邸に戻った芹沢は、愛妾お梅と共に酔身を横たえた......

「壬生浪士組」は、会津藩由来の「新選組」という名前を賜るも、傍若無人で隊風を乱す芹沢鴨一派の粛清の刻...時代の嵐が吹きすさぶ運命の糸に操られた男と女たち...文久3年(1863) 9月18日、島原遊郭での酒宴のあと、壬生の八木邸に戻った芹沢は、愛妾お梅と共に酔身を横たえた...京都守護職よりの密命をおびた近藤、土方らは、八木邸を襲撃。芹沢と平山五郎を惨殺!・・・「芹沢さん、あたしら、毀れちまいましょうよ」・・・浅田節 “女たちの新選組” に感極まる。

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2023/09/01

仕上げが作りすぎかな・・・極濃の浅田節ですね。 もちっとあっさりしてたほうが、泣けたんだけどなぁ。 「おしん」を抜け出していないよね~。

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2021/11/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

↑前編同様、3.5かな…… 誰も幸せにならないだろうと覚悟していたので、きっちゃん(吉栄)とその子だけが幸せになり本当に安堵した。その幸せは糸里が命賭けたからなのだけども。。覚悟と凛とした美しさが目に見えるようだったな~。 芹沢暗殺に加担するように言われた時から、最後まで覚悟してたわけか。松平容保に直訴してきっちゃんを救う場面がものすごくかっこ良かった。 しかしこの土方は好き嫌い分かれそうだな… 私はこの小説で一番良かったのは女たちの生きざま(おまさ、お勝、お梅、糸里、きっちゃん)だと思っておりますので、土方の態度や言動に ムカムカしながら読みました。苦笑 暗殺に巻き込んどいて殺そうともするし、殺さんかったら殺さんかったで最後まで一緒に暮らそうとか言うし、正直( ^ω^)ナグリテェ…… と思ってたのは胸のうちに秘めておこう、ええ いやわかるんですよ、色恋沙汰だけで生きてるわけじゃないし、捨てきれぬ百姓としてのスタンスとかね、そんな事情もわかるんだがそれでも腹が立つよな。 (違う内容だけど、百姓と武士の踏み絵で、武士を選びたいならここで殺すなと啖呵を切った糸里もかっこ良かったな。あと筋の通し方の描き方が良かった) 浅田作品といえば壬生義士伝がやはり有名ですが その土方もこんなんなんですか?汗 比較するためにもう1冊くらいは読みたいかな…

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2018/10/08

114:芸事のため、男のため、愛のため。想いは違えどまっすぐに凛と生きる女たちの潔さと、ままならない男の不自由さの対比がいじらしく、それゆえのすれ違いが哀しい。やはり、史実をもう少し知っていたら、もっともっと理解できたろうにと悔しく思います。新撰組に関する知識が「るろ剣」で得たレ...

114:芸事のため、男のため、愛のため。想いは違えどまっすぐに凛と生きる女たちの潔さと、ままならない男の不自由さの対比がいじらしく、それゆえのすれ違いが哀しい。やはり、史実をもう少し知っていたら、もっともっと理解できたろうにと悔しく思います。新撰組に関する知識が「るろ剣」で得たレベルって……(黙)。登場人物たちがそれぞれに矜持を抱き、流れ揺さぶられつつも筋を通そうとする様が格好良くて。ラストでは涙が止まりませんでした。「ご恩だけ、胸に刻め」。成程と頷かせる筆致とやわらかいお国言葉が印象的。

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2018/09/06

これまで読んだ新撰組の小説では芹沢鴨は悪人のような描かれ方が多かったけど、この本を読んで芹沢鴨のイメージが変わった。 糸里の太夫初道中は泣けます

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2016/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

やっぱり、浅田次郎さんの本は面白い。 それぞれに善い面、悪い面があって、それぞれの考え・人生に考えさせられる。 糸里、吉栄、お梅、お勝、おまさ・・・、それぞれの想いや家、お店を守ろうと、周りの男に翻弄されながらも、一生懸命生きている様に共感できた。

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2015/05/31

【読了メモ】 (150531 1:05) 浅田次郎 『輪違屋糸里』(下)/文藝春秋/糸里、吉栄、お梅、お勝、おまさ、そして遠くはお初の方。これは物語の中なれど悲しい。もし例え彼女らの父母が彼女らに何も思いはせずとも、紙のこちらの私が彼女たちを思い、しあわせであれと願おう。/新撰組...

【読了メモ】 (150531 1:05) 浅田次郎 『輪違屋糸里』(下)/文藝春秋/糸里、吉栄、お梅、お勝、おまさ、そして遠くはお初の方。これは物語の中なれど悲しい。もし例え彼女らの父母が彼女らに何も思いはせずとも、紙のこちらの私が彼女たちを思い、しあわせであれと願おう。/新撰組だって、人の子だよね。

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2014/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新撰組初期の面々の個性に加え、時代を背景とした身分や出自がからみ、芹沢鴨の暗殺までを魅力たっぷりに描く。 それぞれの主人公の視点と口語調での記述を交え、情景が目に浮かぶところもサスガと思わせられる。 新撰組というと男臭いイメージがあるが、影に潜む糸里を始めとする女の強さを大いに感じた作品だった。

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2017/11/09

上巻は、壬生浪士組の土方に心をときめかせながらも、 浪士組の内輪もめに巻き込まれていく、輪違屋の芸妓天神糸里のその後が気になる終わり方でした。 下巻では、政治に絡む男女の仲がもっと熾烈に描かれていました。 「侍」をめざす百姓や浪人集団の壬生浪士組が、幕府を守るために京都に駐在...

上巻は、壬生浪士組の土方に心をときめかせながらも、 浪士組の内輪もめに巻き込まれていく、輪違屋の芸妓天神糸里のその後が気になる終わり方でした。 下巻では、政治に絡む男女の仲がもっと熾烈に描かれていました。 「侍」をめざす百姓や浪人集団の壬生浪士組が、幕府を守るために京都に駐在する警備隊として「新撰組」となります。それに伴って、新撰組2トップの芹沢鴨と近藤勇の仲もおかしな具合に・・・。 新たな組織としての新撰組に生まれ変わるため、近藤・土方・沖田らは、芹沢一派暗殺を企てます。 芹沢とその愛人・お梅。 芹沢の部下、平山五郎と愛人芸妓天神吉栄。 同じく芹沢一派の平間と形ばかりの愛人となった糸里。 3組のカップルは、それぞれ哀しい別れを味わいます。 芹沢と共に死を選んだお梅はともかく、平山をさしだし代わりに大夫に昇進させてもらう約束をした吉栄は、土壇場になって、心がわりをし、平山と死のうとします。それを救ったのが、糸里でした。 吉栄のお腹には平山の子供がいるから、一緒に絶対に生き延びて欲しいと、逃がしてやります。平間も同じです。糸里は、勇敢にも、こっそりと平間を故郷へ逃がしてやりました。 芹沢暗殺に成功し、晴れて「新撰組」が誕生したその陰で、 糸里は土方への思慕もたち切り、芸妓として芸を道を貫く決心をしました。 ご承知のとおり、新撰組は、たび重なる薩長軍との戦いに敗れ、憐れな最期をたどるのですが、その後の新撰組の末路については、この作品では触れていません。 新撰組が何人もの人をあやめて手にしたものは何だったのでしょう。 賢い糸里はその将来が見えていたかのように、自分の思慕をたちきっています。 糸里の故郷、小浜で平山の子供を産んだ吉栄もまた、 たった一つ残された宝物のような命を慈しんで育てる決心をします。 夢半ばで無残にちった隊士たちにくらべ、この女性たちのなんと強いこと。 作品の中で語られる京都弁の会話も、いい味をだしていました。 華々しい男の逸話の影で、 自らの生きる道を貫いた女性の凛とした美しさが印象深い作品でした。

Posted byブクログ