世界でひとつだけの幸せ の商品レビュー
ポジティブ心理学のマーティン・セリグマンの本。 タイトルがなんだか○MAPの曲みたいで、ちょっと苦笑ものだが、内容は唸らされる。 幸福を感じる際に二つの動機がある。ひとつは快楽、もう一つは充足感。快楽は感情的、一時的なものだが、充足感は全存在的、恒久的なもの。いずれの幸せを求め...
ポジティブ心理学のマーティン・セリグマンの本。 タイトルがなんだか○MAPの曲みたいで、ちょっと苦笑ものだが、内容は唸らされる。 幸福を感じる際に二つの動機がある。ひとつは快楽、もう一つは充足感。快楽は感情的、一時的なものだが、充足感は全存在的、恒久的なもの。いずれの幸せを求めるかは個人の自由だが、仕事や人生において、後者を求める人生はきっと豊かなものになるだろう。 書中にある個人に備わった6つの美徳と24の強みはセリグマン博士のWebサイトでもチェックできる。 http://www.authentichappiness.sas.upenn.edu/Default.aspx (英語、要登録。データは学術研究に使われる)
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人間はどうすれば幸せでいられるのか。もっとお金があれば、もっと才能があれば、もっと美しければ、幸せになれると人は考えがちだ。しかし著者はそうではないという。人間の幸福の鍵は、個人の強みや美徳を発揮することによって生まれる充足感にある。つまり自分の能力や才能、あるいは勇気や優しさ...
人間はどうすれば幸せでいられるのか。もっとお金があれば、もっと才能があれば、もっと美しければ、幸せになれると人は考えがちだ。しかし著者はそうではないという。人間の幸福の鍵は、個人の強みや美徳を発揮することによって生まれる充足感にある。つまり自分の能力や才能、あるいは勇気や優しさを活かし自分一人よりも大きな何か、例えば家族や会社や社会のために何事かをなすことが幸福感につながるというのである。また著者の実験で、身動きできない状態で電気ショックを与え続け、抵抗できないことを悟った動物は、体を自由にしても逃げなくなる学習性無気力状態に陥ることが明らかになっている。それに対し、同じショックを受けても、それが制御できる、つまり自分が行動すればショックをくい止められるような場合には動物は健康でいられる。結局、自分が行動することで世界をよい方向に動かせるという確信こそが、幸福の源泉だと言えそうだ。受動的に得られる一時的な快楽は、人生を楽しむ上で不可欠であるが、それだけでは人は幸せではいられない。むしろそうした受動的快楽ばかりに浸ることは、充足感を減退させ、無気力を助長する恐れがある。第12章「子どもをたちをポジティブに育てる」には、ともに心理学者である著者夫婦が、子どもたちの能動性を育てるために実践した様々なアイデアが紹介されており、興味深かった。(菅)
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よい本なのだが翻訳がひどい。 軽くチェックしたらこんな感じ。売り物レベルではない。 https://docs.google.com/spreadsheets/d/1V8Tgfv4zh0xZqJFT0iCcuPjg2ReEShYqtr19yQjjDrg/edit?usp=...
よい本なのだが翻訳がひどい。 軽くチェックしたらこんな感じ。売り物レベルではない。 https://docs.google.com/spreadsheets/d/1V8Tgfv4zh0xZqJFT0iCcuPjg2ReEShYqtr19yQjjDrg/edit?usp=sharing 注もけずられている。
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“ポジティブになろう!”というのは、精神論として語られることが常でしたが、 心理学者が『科学的に』“ポジティブになろう!”と勧めています。 ポジティブ心理学の成り立ちについて、書かれている部分も個人的には面白かった部分です。 一番印象に残ったポイントは、「充足感」と「快楽」を区...
“ポジティブになろう!”というのは、精神論として語られることが常でしたが、 心理学者が『科学的に』“ポジティブになろう!”と勧めています。 ポジティブ心理学の成り立ちについて、書かれている部分も個人的には面白かった部分です。 一番印象に残ったポイントは、「充足感」と「快楽」を区別する、ということ。 「幸せになりたい」と嘆く私たちは、幸せになるために「充足感」を求めているのでしょうか?それとも、「快楽」を求めているのでしょうか? お金を払えば今すぐに手に入れることが出来る「一瞬の快楽」=「幸せ」と混同してしまいがちですが、 実は、本当に求めるべきものは「充足感」だということに気がつかせてくれます。 では、「充足感」はどうやったら得られるのでしょうか? この本には、自分が「充足感」を得られるための源を探るヒントが満載です☆
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軽い自己啓発本のよーなタイトルだけど、れっきとしたポジティブ心理学の学術書です。著者自身、もっと論理的な根拠がないと軽い自己啓発ブームのひとつに終わってしまうと危惧して、最後の章はなんだか難しい話になってしまってますが基本的には読みやすく、著者自身がネガティブな人間であることを告...
軽い自己啓発本のよーなタイトルだけど、れっきとしたポジティブ心理学の学術書です。著者自身、もっと論理的な根拠がないと軽い自己啓発ブームのひとつに終わってしまうと危惧して、最後の章はなんだか難しい話になってしまってますが基本的には読みやすく、著者自身がネガティブな人間であることを告白しつつも几帳面な文章に説得力があります。自分の「強み」を発見するテストはなんだか希望の光のようでオススメ。「加害者を許さないことで直接傷つけることはできないが、許すことで自分を解放できる」など、「どちらが楽か」を考えた結果ポジティブであろうとする言葉の数々に救われる気持ちになりますが、間違ってもあいだみつをの言葉を読むような気持ちで臨む種類の本ではないです。
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