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ヒンドゥー教 の商品レビュー

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2019/11/19

8億人が信奉する悠久の地インドの民族宗教。奇々怪々な神像が意味するものは。輪廻転生をなぜ信じるのか。多にして一、一にして多。変幻自在なインドの不思議な世界をエキスパートがわかりやすく解説。(e-honより)

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2019/10/25

六派哲学とヒンドゥー教の関係についてどうまとめているか気になり、157-194だけつまみ読み。 A. ニヤーヤ(論証)⇆ヴァイシェーシカ(実在論) B. サーンキヤ(無神・二元論)⇆ヨーガ(有神・修行法) C. ミーマーンサー(無神・祭祀釈義)⇆ヴェーダーンタ(有神一元論 と...

六派哲学とヒンドゥー教の関係についてどうまとめているか気になり、157-194だけつまみ読み。 A. ニヤーヤ(論証)⇆ヴァイシェーシカ(実在論) B. サーンキヤ(無神・二元論)⇆ヨーガ(有神・修行法) C. ミーマーンサー(無神・祭祀釈義)⇆ヴェーダーンタ(有神一元論 という{無神,有神}という軸がそれぞれの教義の志向性とは別にあるという指摘に驚いた。祭祀を司るミーマーンサーが無神論に割り振られるという話など、特に驚きが大きかった。

Posted byブクログ

2017/08/09

地学・地理学・歴史学的な見地から、ヒンドゥー教の外的環境を整理した上で、解説していくので、非常に説得力があって興味深い。著者自身インドにも長期間滞在してきたこともあって、土着宗教であるヒンドゥー教の性格を良く捉えられているともいます。

Posted byブクログ

2012/01/04

ヒンドゥについて。 カルマの法則、因果応報、逃れられない、宿命論、これらが輪廻転生と固く結びついている。行為が次の行為を喚起し、その連続性の中に人間は縛り付けられてしまう。その行為とは人間の魂そのものを輪廻転生に縛りつけるもの。だから行為それ自体を放棄する瞑想に傾斜。 解脱とは...

ヒンドゥについて。 カルマの法則、因果応報、逃れられない、宿命論、これらが輪廻転生と固く結びついている。行為が次の行為を喚起し、その連続性の中に人間は縛り付けられてしまう。その行為とは人間の魂そのものを輪廻転生に縛りつけるもの。だから行為それ自体を放棄する瞑想に傾斜。 解脱とは精神的世界における解脱だと思っていた。それさえ僕らはできずにいるのだから、たとえ精神性解脱だとしてもできた者は幸せだと思っていた。でも違うような気がする。彼らは精神面のみではなく精神世界における解脱が可能ならば、それは肉体をも凌駕し、そこに残存するのはブラーフマナとアートマンの合一のみではないか? まだまだ。おもしろい。

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2009/10/04

一方に精緻な哲学思想、洗練され高度に発達した「知」の体系としてのヒンドゥー教、他方に庶民の生活や感じ方のレベルで息づくヒンドゥー教。本書は、第一部で生活に溶け込んだヒンドゥー教を語り、第二部で緻密に体系化された哲学思想としてのヒンドゥー教を扱う。もちろん、両者が密接に結びつくもの...

一方に精緻な哲学思想、洗練され高度に発達した「知」の体系としてのヒンドゥー教、他方に庶民の生活や感じ方のレベルで息づくヒンドゥー教。本書は、第一部で生活に溶け込んだヒンドゥー教を語り、第二部で緻密に体系化された哲学思想としてのヒンドゥー教を扱う。もちろん、両者が密接に結びつくものという前提にたっての二部構成である。 この試みが成功しているかどうかは分からないが、私にとっては第二部で古代から現代に至るヒンドゥー教の歴史を、手短に一望できるのがありがたかった。 意外だったのは、南アジアにおけるヒンドゥー教とイスラーム教が、歴史的にかならずしも対立状況になかったのではないかと著者が指摘ているところである。二つの宗教は、互いに「他者」という意識も希薄なまま、互いに敵意を抱かずに共存してきたというのである。そういう前提にたって、ではなぜ現代において両者が対立するのかを著者は問う。そしてその理由をイギリスのインド支配の過程で起こった三つの要因のうちに見る。詳細は省くが、西欧的な宗教観にたったイギリスによる国勢調査、マスコミの発達、西洋的な宗教観の影響を受けたインド人自身によるヒンドゥー教観の確立。その上に、インド・パキスタンの分離独立とそれに続く印パ対立が続くというのだ。 いずれにせよ、ヒンドゥー教が西欧思想と出会うことで自己理解をどのように変貌させ深めていったかは、興味深いテーマであり、本書でも第6章「近代インド思想の展開」でその点に触れられている。

Posted byブクログ