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モノが語る日本の近現代生活 の商品レビュー

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ものから日本の辿って…

ものから日本の辿ってきた歴史を見ていく。

文庫OFF

2022/10/12

近世や近現代の遺跡や遺物を扱う考古学…。考古学って縄文時代や弥生時代の研究でしょって何の疑いもなく思ってしまっていたので、最初のページから目からウロコで、最後まで大変興味深く読ませていただいた。 この本は2004年の発行で、今現在約20年経過しているわけで、この間近現代考古学はど...

近世や近現代の遺跡や遺物を扱う考古学…。考古学って縄文時代や弥生時代の研究でしょって何の疑いもなく思ってしまっていたので、最初のページから目からウロコで、最後まで大変興味深く読ませていただいた。 この本は2004年の発行で、今現在約20年経過しているわけで、この間近現代考古学はどのような発展を遂げているのだろう…。これからも興味関心を持ち続けていきたいと思う。

Posted byブクログ

2012/01/12

考「古」学なのに、近現代を扱うの?と思う人も多いだろう。 この近現代考古学という学問は、1990年代から議論され始めた、非常に若い学問である。 筆者は、近現代考古学という学問は「主に物質文化の側面から近現代という時代の実態を明らかにする研究領域」(p.19)であるという。言い換...

考「古」学なのに、近現代を扱うの?と思う人も多いだろう。 この近現代考古学という学問は、1990年代から議論され始めた、非常に若い学問である。 筆者は、近現代考古学という学問は「主に物質文化の側面から近現代という時代の実態を明らかにする研究領域」(p.19)であるという。言い換えれば、文献史料を基盤とする歴史学では実態を明らかにできない領域を扱う学問と言えよう。 例えば、人々の「日常性」の研究などである。人々の日常の暮らしについては、当たり前であるがゆえに、記録(文献)には残りにくい。そこで、実際に発掘された遺物(モノ)を通じて、当時の人々の暮らしの実態や変遷を明らかにしていくというわけである。 このように、本書は近現代考古学の持つ可能性をコンパクトにまとめているが、それは同時に、歴史学の持つ限界を考えることにも繋がる。考古学と歴史学―二つの学問の持つ可能性と限界を考えるという点でも、本書は非常に読みやすく、勉強になる一冊である。

Posted byブクログ