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殉教 の商品レビュー

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短編にこそ、著者の美…

短編にこそ、著者の美学、趣味がより現れていると思う。構成が魅力のものが多いし、恋愛感、死生観に惹かれる。

文庫OFF

「殉教」への志向は『…

「殉教」への志向は『仮面の告白』でも描かれていますね。死生観や人生観、恋愛観など、三島の思想や嗜好が詰まった一冊です。

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三島由紀夫といえば、…

三島由紀夫といえば、名作が多いことと同時に、本人が切腹自殺したことでも有名ですが、彼の死に対する憧れってすごいなぁって思います。

文庫OFF

2023/05/16

『殉教』 著:三島由紀夫 昭和57年 新潮文庫 「嫉妬は透視する力だ」ー『獅子』 三島由紀夫の短編を集めた一冊。 あとがきによると「貴種流離譚」の形を持つ物語が集められているとか。 なかなか読んで噛み砕くのにカロリーを使う読書だったけれど、面白い。 堂々と不倫する夫に対する...

『殉教』 著:三島由紀夫 昭和57年 新潮文庫 「嫉妬は透視する力だ」ー『獅子』 三島由紀夫の短編を集めた一冊。 あとがきによると「貴種流離譚」の形を持つ物語が集められているとか。 なかなか読んで噛み砕くのにカロリーを使う読書だったけれど、面白い。 堂々と不倫する夫に対する妻の復讐劇『獅子』、映画スターの心の孤独を描く『スタア』、恋愛と無縁に見える潔癖症な先生の唯一の恋?『三熊野詣』が印象に残る。 【あらすじのメモ】 『軽王子と衣通姫』 歴史物。思い合う王子と姫、政権のクーデター。姫に再会した途端にクーデター計画にやる気をなくしてしまう王子。腹心は姫にあることを頼む。 『殉教』 寄宿舎を支配する魔王こと畠山と、いじめられがちな亘理。衝突したりくっついたりする二人だが、ある日ノリから、亘理を木に吊るすことになり…。 独特の閉鎖感と美しさ漂う短編。 ☆『獅子』 夫の堂々たる浮気を知り激しい復讐心に駆られる妻は「夫を限りなく苦しめる」事を生きる力とするようになり…恐ろしい短篇。ラストの畳み掛けるような展開に息を呑む。 『毒薬の社会的効用について』 人に、時代に馴染めず、動物園のみに居場所を感じる男は、ある日動物たちを毒殺しようとするが、毒薬を所持したことで「人は毒殺されたがっている」という事に気付く。 『急停車』 戦争が終わり、電気スタンドの傘を作って暮らしている若い男は、どこかでまた戦争が起きることを待っている。 つまらない、良心的な生活から解放される日を…。 外国人からの注文に合格が出ず鬱屈とする中「急停車」が起き…。 ☆『スタア』 人気映画スターの水野豊は「自分にふさわしくない」と世間が考えるだろう付き人の加代と秘密の交際をしつつ世間を欺く事を楽しんでいる。撮影現場での虚実、本当に「見られる」事とは、新人女優の自殺未遂を考えながらやがて現実の輪郭がぼやけていき…。 ☆『三熊野詣』 和歌の先生の身の回りの世話をずっとしている常子。恋心など懐いてはいけないと思い過ごしてきたが、人生も終わりに近づき、先生から旅行に誘われる…。旅行中の先生は女物の櫛を土中に埋め始め…。 『孔雀』 かつて美少年だった男は今は見る影もない。そんな彼に、動物園の孔雀を大量に殺した疑いがかかる。 男は「孔雀は殺されてこそ輝く」と考えはじめ…最後の数行で一気に異世界に連れて行かれる短篇。 『仲間』 父と煙草を吸う少年というコンビが出会った人の家に寄生し、カーテンやらなにやらをタバコにして吸ってしまう。 「今夜から私たちは三人になるんだよ、坊や」 安部公房の『友達』を彷彿とさせる、怪しげな雰囲気を持つ童話調の短篇。

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2023/04/10

三島由紀夫自選による短編集。 異類と名付られた短編。美しさと怖さの緊張感を保ちながら、入ってはいけない領域に足を踏み入れる。三島由紀夫の文学を愛する人だけが入ることを許されたとまで思える世界観。 とても読みやすくはあり、やはり三島由紀夫の文体が好きだなと噛み締めながら読みました。

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2025/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死の直前に編まれた最後の自選短編集。自選短編集の解説を三島由紀夫自身が行う自著解説を楽しみにしていたら、本作には付いていない。三島の各作品に対する脚注と、「異類テーマ全311頁」という言葉から考えなくてはならない。 特に好きだったのは、 「軽王子と衣通姫」いつものですが笑 若く美しい王子と姫の禁じられてはないですが禁じられた美しい恋と、美しい死という結末 「殉教」やはり漂う同性愛の匂い 「獅子」繁子のサイドに100%立って読んでしまった。復讐を達成した女の美しいことよ。桜姫のことも思い出した、これで大団円なのだ。 「三熊野詣」三熊野詣、月澹荘綺譚、孔雀、朝の純愛が「自分の疲労を、無力感と、酸え腐れた心情のデカダンス」とが込められている4編だそうなのだが、月澹荘綺譚と朝の純愛、孔雀当たりの方が好きかもしれない笑 裏に透けて見える老いへの感情と、若く美しい時をとどめておくべくだ、それこそが美であるという信念とが良く伝わってくる 「仲間」ヴァンパイアの作品なんてあるのですね

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2022/07/17

自選短編集である。タイトルは「獅子・孔雀」改題となっているがどうしたわけだろう。「殉教」は寮内のいじめの話だった。あまり感心できるものではなかった。「孔雀」では遊園地で飼っている孔雀が殺される。犯人を突きとめようとするのだが、・・・で、えっ?終わり?という感じだった。まあ「急停車...

自選短編集である。タイトルは「獅子・孔雀」改題となっているがどうしたわけだろう。「殉教」は寮内のいじめの話だった。あまり感心できるものではなかった。「孔雀」では遊園地で飼っている孔雀が殺される。犯人を突きとめようとするのだが、・・・で、えっ?終わり?という感じだった。まあ「急停車」も急停車して終わった。短編独特の余韻を持たせる終わり方と言えるのだろうか。「獅子」は良かった。そうくるか、という終わり方。「母の不幸を尊敬する幼稚園児」ということばが何だか突き刺さった。この母は結局自分のことだけで精一杯だったのだろうなあ、と思う。最も美しいお話は「三熊野詣」。この中にやっと嫉妬ということばが出てくる。嫉妬するような間柄でもないのだが、一方的な嫉妬。先生が土に埋めた3つの櫛に関する挿話は事実だったのだろうか。それとも先生の作り話なのだろうか。今年度連載している文学談議で紹介しようと思って三島を読んでいるが、なかなか小中学生に読んでみてほしいものというのが見つからない。村上春樹をのぞいて最近の作家が書くものをほとんど読まないようにしているのだが、こういう乳母がいたり執事がいたりするような物語りを、子どもたちはどのように読むのだろうか。もっとも、自分自身も、すでにお手伝いさんがいるような家庭は見たこともないような時代に育ってきたのだけれど。

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2021/01/25

[再読] 若いころから好きなのは「軽王子と衣通姫」、「殉教」、「獅子」。 年を重ねて時折ふと作中の一節が頭をよぎって再読するきっかけになるのは「獅子」、「三熊野詣」。

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2018/06/02

著者自選の短編集。 異類というような、社会や世界から少しずれた人たちが出てくる作品が多い。 印象的だったのは「獅子」。愛する者を愛するがゆえに次々と殺していくという女の物語。愛するがゆえに殺すっていうのよく聞くけど、「獅子」は恐怖感がかなりあって読ませる…

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2015/10/21

三島の観念的な表現はやはり難しく、理解できない箇所も多々あった。しかし「スタア」や「三熊野詣」「孔雀」あたりは読みやすく、作者の言わんとすることも少しは理解できたのではないかという印象を持った。自分は「三熊野詣」が一番好きだった。

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