女性天皇論 の商品レビュー
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朝日新聞の論説委員だった著者が極めてアカデミックに歴史上の天皇観、明治憲法・皇室典範制定時の議論、そして戦後の同様の議論を明らかにして女帝が日本でどのように考えられてきたか、説得力を持って解き明かしています。紹介されているように高樹のぶ子が積極的女帝推進論に立って、平和の国に生まれ変わった象徴として今の日本に相応しいと主張したというのはまことに素晴らしい考えだと思いますし、著者も肯定的に考えているように見えます。それにしても浩宮の人格否定の動き発言以来、明らかになった皇室の諸問題が「皇室の人たちへの人権侵害」をむしろ明らかにしていることへの抵抗の声であるというのは全く同感であり、一歩踏み込んでこのような時代に天皇制が必要なのかとむしろ思うしだいです。男系、直系、嫡長子という万世一系の天皇という思想そのものが明治に生まれたことを論証しているわけで、そう考えると、女帝を認めるかどうかということは、現在の保守的な考え(皇国史観など)に染まった人々には大きな壁になっているわけも納得できます。
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