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やむにやまれず の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2017/09/13

どうしても各お話の主人公が著者とダブってしまいますけれどもまあ、著者も嘘話と申している通り、掌編集といった趣の作品ですねぇ…社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー また、今回も結婚と言いますか、独身生活と言いますか、独身者の結婚に対するアレコレ…みたいなのを絡めてお話が綴られま...

どうしても各お話の主人公が著者とダブってしまいますけれどもまあ、著者も嘘話と申している通り、掌編集といった趣の作品ですねぇ…社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー また、今回も結婚と言いますか、独身生活と言いますか、独身者の結婚に対するアレコレ…みたいなのを絡めてお話が綴られますけれども、どれも良かったと思いますよ! 実際の作家さんなんかも登場してきたりして、著者の実際のエピソードなのでは? と思う向きもありますけれども、それは著者本人にしか分からぬアレであるからして、読者である僕がアレコレ想像するのは難しそうです…。 まあ、僕はまだ中年と言われるのには早い年齢なのかもしれませんけれども、実際に中年になった時にまた再読したくなるかもしれませんねぇ…。 独身中年男性の生活を想像するには良い本かと存じます…さようなら。 ヽ(・ω・)/ズコー

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2012/08/15

1960年代から70年代を青春として生きた著者の 記憶の断片がテーマとなっている18の短編からできています。 さらに、文学的知識の深さを随所のちりばめられていて、 そうとうな文学青年だったんだなとわかる。 構文の特徴としては、一文一文が短く、言い切る表現が多い。 情...

1960年代から70年代を青春として生きた著者の 記憶の断片がテーマとなっている18の短編からできています。 さらに、文学的知識の深さを随所のちりばめられていて、 そうとうな文学青年だったんだなとわかる。 構文の特徴としては、一文一文が短く、言い切る表現が多い。 情景が繋がるときは、リズムがあったいのだが、 上手く頭の中で繋がらない時は、ブツ、ブツを流れが切れてしまい、読みにくくなってしまいました。 海外で友人に出会う、深夜の喫茶店で女友達と再会するという設定は、 著者の実体験かのかな~あ、ちょっと出来過ぎていると感じます。 14話まで読んで、投了してしまいました。 18の短編からできています

Posted byブクログ

2009/10/04

若い頃を振り返ったりして、ちょっとほろ苦くなる物語18本を収めた短編集。 ネコが脇役で登場する話は3本あった。 というわけで、表紙にネコが描かれているけど、ネコ度は低かった。

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2009/10/04

 私は関川夏央のエッセイしか読んだことがない。「『ただの人』の人生」と、「中年シングル生活」の二冊である。そのため、本書もエッセイであるという先入観で手に取った。最初の数編を斜め読みしても、やはりエッセイと思って疑わなかった。しかし、裏表紙の解説によれば、これは短編小説集である。...

 私は関川夏央のエッセイしか読んだことがない。「『ただの人』の人生」と、「中年シングル生活」の二冊である。そのため、本書もエッセイであるという先入観で手に取った。最初の数編を斜め読みしても、やはりエッセイと思って疑わなかった。しかし、裏表紙の解説によれば、これは短編小説集である。  いかにも、読み進むうちにそれぞれの主人公が異なる状況にあるのが見えてくる。だが、それでもやはりこれをエッセイ、でなければ私小説と読んでしまうのは、これが限りなく実体験に近いフィクションだからなのだろう。実際、「ミラボー橋」の中には「彼」と「私」の記述に混同が見られる。誰のミスなのか、または作為によるものなのかは分からないが。   いずれの主人公も、年の頃は50。ほとんどが未婚若しくは離婚経験がある独り者。旅先だったり、その途中だったりする状況も多い。中年と老年の狭間にいる。昔はコンビニを馬鹿にしていたのに、今では何故か安らぎを覚える。若者に対する不潔感を拭えず、若くもなく年老いてもいない女性に惹かれるが、いざ一対一になると文学談義でお茶を濁すことしか出来ない。結婚している設定である「『統一』と『結婚』」も、フィクションに感じられぬ「何か」がある。  それは、男女の描写にある説得力なのか、厭わしくも懐かしい過去への思いに覚える共感のなせるわざなのか……エッセイではない、ということで却って現実味を感じると言ったら穿ち過ぎだろうか。最初から作り事だとしてしまえば、本当にあった事を書いても、前提でそれは嘘だとされる。  興味深く、面白く、巻措くにあたわずというべき秀作なのだが、読んでいるとサミシクなる。彼の文章を読むと、自分が失ってきたもの、諦めて置いてきたものを振り返って見つめたくなるのだ。色々なことを忘れて前に進もうと思う人間には、時に辛く、喪失感をいや増す一冊である。

Posted byブクログ