蕎麦屋の恋 の商品レビュー
日常生活のはしばしに起こる情感の起伏を、さまざまな角度から物語にした短編集。総タイトルにもなった巻頭作品は、穏やかで淡い恋愛佳篇。
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大人の男女の淡くて温かくて寂しい恋を描いた表題作の他、プロ意識に厳しい著者ならではの「自然派カフェ」を風刺した作、男性の恋愛に対する勘違い、自意識過剰を描いた作の全3編収録。 初期の作風を思わせつつ、ユーモアをまじえた軽やかな作品集。
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タイトルといい中味といい そこはかと川上弘美のニオイがするのは私だけ?? いつもの作品と違って ハードさがあまりありません。 男と女の色気もそこはかと飄々としてます。 生々しくない艶があります。 私には全然ありでしたが ものたりないなって人もいたかもしれませんね...
タイトルといい中味といい そこはかと川上弘美のニオイがするのは私だけ?? いつもの作品と違って ハードさがあまりありません。 男と女の色気もそこはかと飄々としてます。 生々しくない艶があります。 私には全然ありでしたが ものたりないなって人もいたかもしれませんね。 「お午後のお紅茶」はタイトルがすばらしい。 うっかり「午後の紅茶」って読んじゃいましたが、 気をつけてください。 「お」をはずすと作品のグレードがさがっちゃいますよ。 この意味のない「お」が命なのです。笑 つまんない女の人でもそれが素敵だと言う男もいるのだと言う 「魚のスープ」よかったです。
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読み始めはいまいち・・・ と思った。 でもだんだんよくなった。何も起こらない、というか、起こってるけど、起こってない。そんな小説は好きです。 コタツに入ってテレビを見る。ただそれだけに幸福を感じる。それってとっても素敵だなと思った。そして、それを感じて、なんとなく察して、自然に...
読み始めはいまいち・・・ と思った。 でもだんだんよくなった。何も起こらない、というか、起こってるけど、起こってない。そんな小説は好きです。 コタツに入ってテレビを見る。ただそれだけに幸福を感じる。それってとっても素敵だなと思った。そして、それを感じて、なんとなく察して、自然に一緒にやってくれる男性に、そんな人に、出会いたいものです。 二つめの『お午後お紅茶』どんな話かと思いきや、うーん。最後まで!でも、小説としてうまいなぁと思った。この本の中で一番良かったのは、『魚のスープ』 姫野カオルコ、大人だな。この、なんだか微妙な短編集は、とっても微妙で。ラストもなんだか微妙で。でも、それが、真実っぽくて良い。かな。
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あんなに笑えるエッセイを書く人がこんなに優しい物語も書くのか…。 ゆっくりとした流れ、酔って歩く夜道のような浮遊感。 「ツ、イ、ラ、ク」ははげしくて青い恋であったのに対して、こういう大人の恋(?)も素敵…と大袈裟でもなく思う。 優しい話じゃないかもしれないけど優しい話だと私は思っ...
あんなに笑えるエッセイを書く人がこんなに優しい物語も書くのか…。 ゆっくりとした流れ、酔って歩く夜道のような浮遊感。 「ツ、イ、ラ、ク」ははげしくて青い恋であったのに対して、こういう大人の恋(?)も素敵…と大袈裟でもなく思う。 優しい話じゃないかもしれないけど優しい話だと私は思った。 「お午後のお紅茶」はラストが笑える。 解説は石田衣良氏(「池袋ウエストゲートパーク」の原作者。「14」?も読んだ。?が楽しみ)。
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「男女の関係」というものに、ちょっと感傷的な気分になりながら読める小品3篇、といった感じです。ただ、この登場人物たちの周囲の人々はどうなんだ?とか、2番目の自然食レストランの話は、姫野さんの私怨なのか?とか考えてしまいますが。僕は「魚のスープ」の安易で妥協的だけどちょっと幸せな結...
「男女の関係」というものに、ちょっと感傷的な気分になりながら読める小品3篇、といった感じです。ただ、この登場人物たちの周囲の人々はどうなんだ?とか、2番目の自然食レストランの話は、姫野さんの私怨なのか?とか考えてしまいますが。僕は「魚のスープ」の安易で妥協的だけどちょっと幸せな結論が、なんとなく好きでした。
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この人の作品もまだ一部しか読んでないな。直木賞候補にもなった『ツ・イ・ラ・ク』はビックリするほどに面白かったけど、他の作品は結構揺れがあって好き嫌いが分かれる。 地味に女に持てる製薬会社の課長と板前志望の女の子の不思議なデートを描く表題作、こじゃれ感を装ったものを憎む美容師小林君...
この人の作品もまだ一部しか読んでないな。直木賞候補にもなった『ツ・イ・ラ・ク』はビックリするほどに面白かったけど、他の作品は結構揺れがあって好き嫌いが分かれる。 地味に女に持てる製薬会社の課長と板前志望の女の子の不思議なデートを描く表題作、こじゃれ感を装ったものを憎む美容師小林君のタタカイ「お午後のお紅茶」、学生時代の女友達の招待で妻とスウェーデンへ行くことになった男の物語「魚のスープ」、以上の3篇が収められている。 痛快なのは「お午後のお紅茶」。小林君が勤める青山の美容院そばのレストランが標的となるのだが、いかにも「おしゃれでしょ」って感じの店で女主人は偉そうでしかも味付けは濃いし、なんか押し付けがましい!!わかるわー。なんか許せないんだよ、演出がミエミエなかんじとか。しかも店の名前は「ポプリ」だ。勘弁して欲しいわ。読みながら小林君とともに憤ってしまう作品。石田衣良の解説もGood.
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