ヘラクレスの冒険 の商品レビュー
引退を決意したポアロ…
引退を決意したポアロが自分の名前ヘラクレスに掛けた12の偉業に挑戦する連作短編集。連作形式の短編は他にないので楽しめた。
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ポアロが引退をするに…
ポアロが引退をするにあたって自らの名前にちなんだヘラクレスの12の難業を参考にした事件に挑戦する短編集です。殺人あり、誘拐事件あり、人探しありとバラエティに富んだ内容で、とても読みやすいです。
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250109*読了 義父の友人(読書好き)から借りたアガサ・クリスティー5冊のうちの1冊。 なんと昭和51年発刊。文字は小さいわ、茶色く変色して古い本の匂いがするわ、の年季もの。 ブクログにあるはずもなく、2004年発売のこちらを登録。訳者さんも違う。 ポアロのクリスチャンネー...
250109*読了 義父の友人(読書好き)から借りたアガサ・クリスティー5冊のうちの1冊。 なんと昭和51年発刊。文字は小さいわ、茶色く変色して古い本の匂いがするわ、の年季もの。 ブクログにあるはずもなく、2004年発売のこちらを登録。訳者さんも違う。 ポアロのクリスチャンネームがヘラクレスであるところから、ヘラクレスの12の物語になぞらえた12個の謎を解いていく短編集。 人探しから、巧妙な殺人、麻薬事件…12の物語に出てくる怪物をいかに別のモチーフと重ね合わせるか、クリスティー氏の発想に膝を打つ。 どれも魅力的だけれど、わたしが気に入っているのは婚約者の娘の熱い愛情に触れた「クレタ島の雄牛」かな。 「失われたものたちの本」の感想にも書いたように、わたしはとってもイギリスびいき。 1920年代にこんなにもウィットに富んだ推理小説を書く才能を秘めたクリスティー氏のことをとても尊敬する。 推理小説の原点ともいえる、この時代にしかも女性で!この偉業を成し遂げたのは、神からのおぼしめしだと思う。 借りているあとの4冊も、むせるような古めかしい本の香りを吸い込みながら読むとする。
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やっぱポアロは良いな。 短篇でも趣向が凝らされていてどれも面白い。 今作では『ヘラクレスの十二の難業』にちなんだ事件に挑む。 じっくり読む長編も好きだけど、バラエティに富んだ短編をサクサク読んでいくのも楽しい。 これだけの話を一冊で読めるなんてちょっとした贅沢では。
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1947年発表、エルキュール・ポワロものの短編集。本作でポワロは、ギリシャ神話の"ヘラクレスの十二の難業"にちなんだ十二の事件を解決する。題材も、誘拐、盗難、殺人とバラエティに富んでいるが、題材だけでなく状況設定/プロットにも工夫が凝らされている。何より面白い...
1947年発表、エルキュール・ポワロものの短編集。本作でポワロは、ギリシャ神話の"ヘラクレスの十二の難業"にちなんだ十二の事件を解決する。題材も、誘拐、盗難、殺人とバラエティに富んでいるが、題材だけでなく状況設定/プロットにも工夫が凝らされている。何より面白いのは、今まで待ちの(受け身の)探偵だったエルキュール・ポワロが、その持ち前の自尊心の高さを刺激され、自ら事件を欲し、首を突っ込んでいく構成にある。だからこそ、今まで超一級の大犯罪だけでなく、日常の謎が輝きだす。ポワロであることに意味がある名作短編集。
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ヘラクレスの12の難業を基に依頼を受けるポアロの短編集。色んな種類の事件があって楽しめました。ギリシャ神話のヘラクレスの話も知っていたら、より楽しめたんだろうなぁ。
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短編集だけど、そこに「ヘラクレスの難業」というテーマが加わる事でそれぞれ別の事件がひと繋がりであるように感じられるね また、あくまでも難業であり難事件に限っていない点が面白さを生み出している。だから本来ならポアロが依頼を受けるような案件でなくても難業との関連を見出だせれば受け付け...
短編集だけど、そこに「ヘラクレスの難業」というテーマが加わる事でそれぞれ別の事件がひと繋がりであるように感じられるね また、あくまでも難業であり難事件に限っていない点が面白さを生み出している。だから本来ならポアロが依頼を受けるような案件でなくても難業との関連を見出だせれば受け付けてしまう。それが本作に収録された短編をバラエティ豊かにさせているね 収録されている短編は先述したようにバラエティ豊かなものばかり。だからむしろ真っ当な殺人事件の方が少ないくらい その意味では事件への対処法すら曖昧な形で始まる『レルネーのヒドラ』は導入も終着も面白いものだったかな いつまでも止まない噂。その根本に居た怪物を探し出したポアロの手腕は見事の一言 『アウゲイアス王の大牛舎』では珍しい行動を採っているね 大物政治家に降り掛かった一大スキャンダル。普段ならスキャンダルの原因となった事件等の調査に乗り出しても可怪しくない でもポアロはその政治家の人柄を信頼できるとむしろ協力しているね。まあ、一応は世間にスキャンダルの内容そのものは報道されているから完全に隠蔽しているわけじゃないんだけどさ 意外性が有ったのは『ヒッポリュテの帯』かな よくよく考えたらミステリでは珍しくもないトリックなのだけど、2つの事件が重なり描かれた事で騙されてしまったな ミステリは「騙された!」と感じた瞬間がとても気持ち良いだけにこの短編は読後感がとても良かったよ でも一方で『ヘスペリスたちのリンゴ』のオチも中々に好みだったりする
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
冒頭のポワロによる自分の名前の由来であるヘラクレスに対する突っ込みが面白かった。印象に残ったのはアルカディアの鹿 (わりと爽やか)、ステュムパロスの鳥(推理できた)、クレタ島の雄牛(いかにもな話の流れからの急展開に意表を突かれた)、ヒッポリュテの帯 (元がわりと艶っぽい話なのでどうポワロと取り合わせるのかと思ったら上手くまとまっていた)。いい話とは思わなかったけど展開に驚いたのはアウゲイアス王の大牛舎 (ポワロ側のやり方が汚くない?)。
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なかなかおもしろかったですよ。 短編なので、トリックを楽しむというよりは引退前のポアロの生活をちょっとのぞくというスタンスでページをめくってください。
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ものすごく昔に読んだようだが まったく記憶にない…。 なので、新鮮な気持ちで楽しみました。 なんか無理くり「ヘラクレスの難業」に 絡めてるっぽい話もありましたが。 想定外の車のトラブルで ホテルに足止めをくらってる間に 若者の相談に乗ってあげる 『アルカディアの鹿』とか 現代に...
ものすごく昔に読んだようだが まったく記憶にない…。 なので、新鮮な気持ちで楽しみました。 なんか無理くり「ヘラクレスの難業」に 絡めてるっぽい話もありましたが。 想定外の車のトラブルで ホテルに足止めをくらってる間に 若者の相談に乗ってあげる 『アルカディアの鹿』とか 現代にも通用しそうな情報戦の 『アウゲイアス王の大牛舎』とかが おもしろかったです。
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