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琥珀捕り の商品レビュー

4.6

16件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2023/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

刺さる人には刺さる作品でしょうね。 だけれども神話系とか神々のワードを覚えるのも しんどいわっ!!と感じる人にはこれ地獄だかんな!! 基本的につながりが変なところに出てくるので あまり真剣に読むとケガします。 気になるところだけさっと読むにとどめたほうが 賢明な作品です。 だけれども冒険王ジャックは 正直者だったんだなぁ…

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2023/03/15

3/15追記 読めば読むほどどんどん好きになる。 ★5にしちゃった。 イーオー、アルゴス、メルクリウス。 “イーオーの燃える炎の燃料は、地球上の河川くらいの大きさの稲妻をたえず投げつづける木星が供給している。” ---------------- 取り留めのない与太話・御伽噺・蘊...

3/15追記 読めば読むほどどんどん好きになる。 ★5にしちゃった。 イーオー、アルゴス、メルクリウス。 “イーオーの燃える炎の燃料は、地球上の河川くらいの大きさの稲妻をたえず投げつづける木星が供給している。” ---------------- 取り留めのない与太話・御伽噺・蘊蓄話がひたすら途切れることなく延々と綴られた奇書。 大好きなんだけど、読んでると絶対に眠くなってきてなかなか読み進められない。 こう書くと地味な内容のように思わるかもしれないけど、実際に文章を読みながら浮かぶ情景は「目もあやな」と言いたくなるくらい色彩豊かできらきらしてる。香りもする。 喩えるならクリムトとヒエロニムス・ボスとフェルメールをごちゃ混ぜにした琥珀色の織物(あるいは琥珀色の迷路、あるいは琥珀色のジャンルグル)みたいな。 死ぬまでに読み終えられたらいいな。 でも一生読み終わらない方がこの本らしい気もする。 チューリップ熱の話と装飾写本の話が好き。

Posted byブクログ

2021/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

目次 ・対蹠地(アンチポーズ) ・ベレニケ ・水時計(クレプシドラ) ・デルフィニューム ・麦角(エルゴッド) ・キツネノテブクロ ・ガニュメデス ・ヘリコーン ・イーオー ・ジャシンス ・薫製ニシン(キッパー) ・ライデン ・マリゴールド ・思い上がりを罰する女神(ネメシス) ・アヘン ・ペガソス ・マルメロ ・派生効果(ラミフィケーション) ・潜水艦(サブマリン) ・速記法(タキグラフィー) ・水の精(ウンディーネ) ・ヴェロニカ ・行方(ホエアラバウツ) ・ゼロックス ・ヤーン ・回転のぞき絵(ゾエトロウプ) Amazonの紹介文がすべてです。 詩人が書く散文は、かくも難解なものになり得るのだなあ。 ギリシア・ローマ神話もケルトも、ほら話も好きなのですが、手こずりました。 ”異質なものがさまざまにはぎ合された結果、ここの部分には見覚えがあるけれど全体としては途方もない合成物になっているという点で、この本はカモノハシにそっくりである。” これにつきます。 日本語の目次ではわかりにくいのですが、原書ではアルファベット順に26タイトルが並んでいます。 そしてそれらが重なりながら、徐々にずれながら、いくつもの物語が語られていきます。 化石の中から琥珀を取り出すように、中のものを壊さないように、慎重にいろんな角度から少しずつ削り出していく。 取り出されたものは磨かれて、静かに輝きを見せる。 そんな作品でした。 いろんな知識があったらもっと楽しめたと思うと、自分の浅学が残念です。

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2021/06/20

アルファベット順に並んだ関連のなさそうな単語が各章のタイトルになっていて、各章の中で語られるのは、冒険物語とかほら話とか絵画のうんちくとか神話とかこれまた関連のなさそうな挿話の数々。 けど、実は各章はゆるいしりとりでさらり、と自然な流れでつながっていって、しかもまとまりのない各話...

アルファベット順に並んだ関連のなさそうな単語が各章のタイトルになっていて、各章の中で語られるのは、冒険物語とかほら話とか絵画のうんちくとか神話とかこれまた関連のなさそうな挿話の数々。 けど、実は各章はゆるいしりとりでさらり、と自然な流れでつながっていって、しかもまとまりのない各話は全体としてみると、すべてが一続きであるようにも感じられる。 おまけに、それぞれの話の中に文字通りの琥珀にまつわる話が散りばめられていて、それを拾い集める楽しさを味わいながら、メタファーとしての琥珀(膨大な言葉の山に埋もれたきらり光る一片の言葉)を見つける喜びも味わえるという。 原文のニュアンスはわからないけど、そのときどきで語りのスタイルを軽妙に変えてくる翻訳もあいまってめちゃくちゃ面白く読めたし、琥珀探しの構成が素敵すぎて最高でした。 きっとこれからもなんども読み返したくなる一生ものの一冊だと思う。

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2020/03/08

たぶん20年近く積ん読だったのを思い立って読んでみた。 入れ子構造なんやけど、入れ子の中身がおもしろすぎて読んでるうちに外枠のこと忘れて、一つのエピソードが終わって立ち位置がわかんなくなること数知れず。これ、また間空けて何度も読んだら都度オモロいんやろな。

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2015/12/06

一言で言い表すのは難しい、どうにも不思議な本。 作中に頻出する蘊蓄や物品の数々には惹かれずにいられない。造本の良さも魅力。 『文学におけるカモノハシ』という表現は言い得て妙。確かに似た作風は思いつかないなぁ……。 今年(2015年)の神保町ブックフェスティバルで、『シャムロック...

一言で言い表すのは難しい、どうにも不思議な本。 作中に頻出する蘊蓄や物品の数々には惹かれずにいられない。造本の良さも魅力。 『文学におけるカモノハシ』という表現は言い得て妙。確かに似た作風は思いつかないなぁ……。 今年(2015年)の神保町ブックフェスティバルで、『シャムロック・ティー』を何となく買って、そこから既刊を買い集めたのだが、買って良かった。

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2014/08/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

確か、社会人になってすぐぐらいのタイミングで出会った本。数年置きに読み返してますが、いつ読んでも面白いです。 後書きにもある通り、これは「カモノハシの文学」。パーツを個々別々に見ている限りでは見覚えのあるものの、全体を見渡してみるとかつて見たことのないような奇妙な、しかし非常に興味深いひとつのストーリーとして成立しています。この「ひとつのストーリーとして成立している」というのが要であり、この作品の傑出したところです。ただ単に、バラバラの話を並べているだけ、というわけではないのです。 アルファベット順に並んだ一見脈絡のなさそうな26の単語により26の章に分かれていて、各章ではだいたい一つか二つの大きなトピックが軸になって話が展開していきます。そして、話が進む中で現れてくるある単語やエピソードが次のストーリーを紡ぐための布石となり、いつの間にか別の話へと舞台が転換していきます。「さて、ここで別の話に移ります」といった、流れを分断するような切り替えは一切なく、話を少しだけずらして別の世界に話を飛躍させ、読者を迷わせないように誘っていく(時折、立ち眩みを起こしてしまいそうな話の転換もありますが)著者の手腕には唸らされます。 取り上げているトピックは様々ながら、中でも頻繁に登場するのが「中世のキリスト教聖人」「ギリシャ神話の神々」「オランダに関する話」「エスペラント語」、そして話の合間に頻繁に登場してそれぞれの単語を繋ぎ合わせる役割を担っている「琥珀」といったところでしょうか。このあたりのキーワードのどれかに関心がある方であれば、そこに辿り着くまでの不思議さ、そしてそこから別の話に飛躍していく不思議さも含めて楽しめるのではないかと思います。

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2014/07/07

結局読み終わらないまま図書館へ返却。 洪水のように溢れ出る薀蓄の数々、それをつなぎ合わせていく手法、装丁の美しさ、どれをとっても超一級。訳された方は本当に苦労されただろうなあと思う。ベッドの枕元に置いておいて、毎日寝る前に一章ずつ読むといい感じに眠気も誘い、気持ち良く眠れる笑 中...

結局読み終わらないまま図書館へ返却。 洪水のように溢れ出る薀蓄の数々、それをつなぎ合わせていく手法、装丁の美しさ、どれをとっても超一級。訳された方は本当に苦労されただろうなあと思う。ベッドの枕元に置いておいて、毎日寝る前に一章ずつ読むといい感じに眠気も誘い、気持ち良く眠れる笑 中学生の頃に出会って以来たまに図書館から借りてきて読んでいるのだけど、読み終わったためしがない← いずれ落ち着いたらきちんと購入しようと思っている。

Posted byブクログ

2011/12/19

あえて小説で登録。 本当に何に入れて良いのかわからない本です。 結局通して読んでしまったのですがこういう本は是非手元に置いてゆっくり、興味のあるところから読んでみたいモノだと思います。そして忘れてしまった項目はまたひも解いてみたい。でも確かに読み始めはとても戸惑いました。

Posted byブクログ

2011/10/01

過去に読んだ本。 キアラン・カーソン、初挑戦。 ほんとにとらえどころのない小説。 度々挿入されるおとぎ話が、大学の頃のケルト民話を授業を思い出させた。

Posted byブクログ