藁の楯 の商品レビュー

木内一裕(著者)

2013/07/01

なぜこの本が映画化されたのか全くわからない。どうしようもない屑を護衛することになった警察官。その屑には10億の懸賞金がかけられている。警察官の(正確にはSP)彼が九州から東京までを護衛する過程が綴られているのだが、盛り上がりというものがほとんどない。主人公の考えも色々とぶれているし、仲間が死ぬ場面でもこいつを殺してやりたいという感情が湧き上がるわけでもなかった。芯が見当たらなくて、時間潰しでももったいない気がしてしまった。

2013/06/09

まだ本は読んでいないけど映画は見ました。なんというか、金で人を釣ろうとする富裕層の汚さ、金がかかると汚くなる人の欲。ここまでにもなるんですね、という感じです。その点、大沢たかお演じる主人公は人間として凄いと思います。「その犯人を殺したところで死んだ人が生き返るわけでもない」。確かにその通りですよね。
最後に松島菜々子演じるＳＰが死んだのはショックでした。
最後の最後まで人を殺すことに快感を覚え、どうせ死刑になるのならもっと殺しておけばよかったと思う人間は最低だと思う。

2013/06/07

映画化で話題の一冊。

いやぁ、ホントこの本は
救いようがなくて読んでて辛かった。。。
辛かったけど、究極の選択とか
人間の心理とか倫理とか
いろいろ考えてしまう。

けして後味のいい話ではないけど
もんもんと考えてしまう１冊でもある。

2013/05/19

女児殺害犯に、女児の祖父から10億円の懸賞金がかけられる。福岡で出頭した犯人を東京まで移送するにあたり警護を命じられたSP。果たしてこの男は自らの命を賭けてまで守る価値があるのか？次々と襲いかかる賞金ねらいの敵たちをかわしながら東京を目指すのだが…。
ストーリーはスピード感・緊迫感が溢れ読みやすいが、読後感はすっきりしないものだった。映画はどうなんだろう？

2013/04/13

最後までスピード感が落ちず、一日で読みきってしまいました。文体にクセもなく、読みやすいです。エンターテイメント作品として、久しぶりに面白いものに出会えました。

「SWAT」という映画と仕掛けは同じなのですが、懸賞金をかけたのが犯罪者本人ではなく、被害者の親族であることによって、話の重点が倫理になるという決定的な違いがあります。
もし自分が警官で、
社会的な正義と、個人的な正義が対立する時、
理性をとりますか、人の感情をとりますか。
警官である主人公達が、職務（＝国の正義）と倫理の間で揺れる、というテーマはやはり面白いですね。答えはない問題ですが、主人公、大阪で降りた人、裏切り者だった人、それぞれ間違ってはいないと思います。

銃の描写は細かいですが、もう少し組織や物事の仕組みにスポットにも文をさけていたら良かったのではないかと思います。行動理由にもなっているのに、説明が軽いところが多々ありました。

答えのでないテーマが好きな人にはオススメです。

2013/04/06

こういうネタもあったかぁ！と思いながら読み進めました。
ありそうでなさそな、なさそうでありそな、って話。いやいやないけど。
発想が面白いと思いました。
でも面白さでいったら「デッドボール」の方が断然上！！

2013/03/25

章のタイトルの人数がどんどん減っていくところから、かなりの人間が消えるなと予想していましたが、その通りでした。人間の屑の清丸を守らなくてはいけない葛藤シーンは読んでいて引き込まれました。残念だったのは、全体的に凝ったエピソードが少なく、話としては微妙でした。ですがスピード感があるので、映像化するには最適な作品だと思います。映画だと白岩が女性の設定になっているので、そこから銘苅との関係が少し原作と違うのかもと考えると、映画見てみたいと思ってしまいますね(^_^;)

2013/01/05

作者木内氏がマンガBE-BOPハイスクールのきうち氏であることを読後知った。予め知っていたら100％手を出さなかったであろう作品。
しかし乍、これは面白い。小説書きのプロからすると何かと雑な部分が目につくのだろうが、純粋にエンタメとして良作。
やや残念とすれば、この国で殺人依頼に10億円の懸賞金を掛けるという難事を如何に成し遂げたか、はもっと丁寧に書いて欲しかったし、依頼者である老人がやけにあっさりと手を引いた辺り。

2012/12/30

サクッと読めて退屈はしないが、なんの捻りも盛り上がりもない。
何より主人公の行動に感情移入できないので読んですっきりしない。

2012/02/17

Be-Bop-Highschoolを描いた漫画家きうちさんのデビュー作と聞いて興味があって購入。ストーリー展開は面白かったですが、内容が少し浅かったのが、残念です。
映画化・TV化した方が、小説よりぐっと面白くなるような作品です。

memo.
「生きる価値のない男」を守る。命を懸けて。
2人の少女を惨殺した殺人鬼の命に10億円の値がついた。日本警察史上、最も過酷な任務に投げ込まれた5人の男たち。「人間の屑」の楯になることを拒否した警察官たちが直面する絶望の果ての最悪とは？