猫舌男爵 の商品レビュー
初めて皆川博子さんを読んだ。 綺麗な狂気というか、読書でしか味わえないジワジワした怖さと美しさを感じた。 猫舌男爵、というかわいいタイトルと、内容のギャップがすごい。
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読んでいくうちに、舞台が近未来で主人公達は体が結合して生まれた奇形の兄妹だと分かり戦慄する。命を大事にしすぎる現代への皮肉か。皆川博子作品にはシャム双生児が多く登場する。(第一話) 最終話のロシアのコサック兵の物語も忘れがたい。
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「水葬楽」いつかの未来を生きる男女の結合双生児の視点から語られるあまりに陰鬱な世界。 繋がれていることが幸福だとは限らない、けれど、繋がりを断たれることは間違いなく苦痛でしかない。幸福なんてどこを探したってないし、あなたはもうどこを探してもいないのだ。 『薔薇密室』読んだばっかだ...
「水葬楽」いつかの未来を生きる男女の結合双生児の視点から語られるあまりに陰鬱な世界。 繋がれていることが幸福だとは限らない、けれど、繋がりを断たれることは間違いなく苦痛でしかない。幸福なんてどこを探したってないし、あなたはもうどこを探してもいないのだ。 『薔薇密室』読んだばっかだし、『双頭のバビロン』もあったけど、結合双生児ネタ好きだな~~~皆川博子先生・・・。いや分かるけどね!うん!でも男女でもやるとは思わなかった! 「猫舌男爵」先生にしては珍しいギャグってかなんてーかブラックユーモアというか・・・。エログロもあるよ!マジでなんでも飛び出してくるし引き出しの多さ半端ないな先生・・・。いや、まあでもこれはある意味ハッピーエンドだしな・・・うん・・・。 「オムレツ少年の儀式」これも暗かった・・・。労働に明け暮れる日々の中、母とその恋人に虐げられ裏切られ傷付いた少年の辿り着いた先は・・・。 「睡蓮」狂乱した美しい女性画家の半生を書簡体小説と日記体小説で読み解く物語。構成が面白いよな・・・すごい・・・。幼少時の無垢だった女性画家と晩年の差違が・・・ショッキング・・・。でも個人的に好きです・・・。ちょっと兄妹の愛憎もうっすらあって・・・。 「太陽馬」先生お得意の戦争パート多めで、でも幕間に入る幻想小説?がめっちゃ入り組んでて・・・どこからが現実でどこまでが・・・?????ってのが当時から変わらずの皆川節だったんだな・・・。
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「猫舌男爵」とは、棘のある舌を持った残虐冷酷な男爵が清純な乙女を苛む物語…? 爆笑、幻惑、そして戦慄。小説の無限の可能性を示す、瞠目すべき作品世界。表題作ほか4編を収録した短編集。(アマゾン紹介文) 水葬楽 猫舌男爵 オムレツ少年の儀式 睡蓮 太陽馬 皆川さんの本で「爆笑」っ...
「猫舌男爵」とは、棘のある舌を持った残虐冷酷な男爵が清純な乙女を苛む物語…? 爆笑、幻惑、そして戦慄。小説の無限の可能性を示す、瞠目すべき作品世界。表題作ほか4編を収録した短編集。(アマゾン紹介文) 水葬楽 猫舌男爵 オムレツ少年の儀式 睡蓮 太陽馬 皆川さんの本で「爆笑」って評価、初めて見た。 ただ、その評が間違っていないのがびっくり。表題作『猫舌男爵』は笑えました。こういうのを書くんだと新鮮な読み心地。 ほか四作はいつもの皆川節。 読むのがつらいと思わされたのは『睡蓮』で、最も後に残りました。
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sorry jp makes better 人が生きる意味A面: 雲さん、おまへはどこへゆく。坊ちゃん、私は知りません、風のまにまに行くばかり。私の持ってる水だけが、いくらか人のためになる。大切なのはそれだけであとは何でもありませぬ。
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2015.12.30読了 難しい。とても難しい。 途中であきらめそうになった。 でも他の作品も読んでみたいという気になった。 フシギ。もっとじっくり読み込めるぐらいになったらまたチャレンジしたい。 とりあえずの読了はできた。
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読んでるんだけど、わけがわからなかった。 主人公がモノローグで言っていることの、夢か現実かの見極め困難。 主人公家族が、「奇妙」な人なので頭に入ってこない。見極めが難しいよ。 読み手が、情緒を求めずに読んだら話が見えてくるのかもしれん。 挫折した。ディアボロもそうだけど、読むの挫折したわ(二回言う)海賊女王みたいなライトな皆川作品を私が好きだからかもしれぬ。
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難解。難解。超難解。 正直僕レベルの頭ではまったく理解できなかった。 と言っても過言ではない。 もっとこれを読めるレベルに達してから読まないとね。 とはいえまったく理解できないながらも、この本が面白いであろうと言うことはなんとなくわかった。 「水葬楽」と「オムレツ少年」は単純に面白かった。理解できてないけど。 「猫舌男爵」はもっと文学的知識があったら爆笑してたんじゃないかな? 「睡蓮」と「太陽馬」はなんか面白い気がする。という感じ。 不思議な本だった。 まあまったく理解できていないんですけどね。
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表紙がかわいいが、内容とあまり関係ないので、ジャケ読みした身としては若干腑に落ちなかった(完全に自分のせいではあるが)
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短編集。皆川さんの小説で笑えるのに出会ったことがなかったので<猫舌男爵>にはびっくり。とってもコメディ!笑ったー。他では<水葬楽><睡蓮>が悲しかった。好きだけど。<太陽馬>は第一次~第二次大戦時の東部戦線での話と幻想が入り乱れる短編なので、皆川さんの文章は好きで引き込まれるし一...
短編集。皆川さんの小説で笑えるのに出会ったことがなかったので<猫舌男爵>にはびっくり。とってもコメディ!笑ったー。他では<水葬楽><睡蓮>が悲しかった。好きだけど。<太陽馬>は第一次~第二次大戦時の東部戦線での話と幻想が入り乱れる短編なので、皆川さんの文章は好きで引き込まれるし一気に読んだけどつらく悲しい。猫舌男爵のコメディさが異色で、他4編は美しいけどとても悲しい気持ちになった。好きだけど。
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