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中国の大盗賊・完全版 の商品レビュー

4.3

36件のお客様レビュー

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2016/03/06

古書店にて250円で。取り上げられている〈大盗賊〉は「燕雀いづくんぞ……」でお馴染み陳勝に漢の高祖劉邦、明の開祖朱元璋、明朝と清朝の狭間で僅か40日天下を謳歌した李自成、太平天国を築いた洪秀全、そして〈完全版〉にて当時の原稿を復元した毛沢東。同著者の本は『三国志 きらめく群像』と...

古書店にて250円で。取り上げられている〈大盗賊〉は「燕雀いづくんぞ……」でお馴染み陳勝に漢の高祖劉邦、明の開祖朱元璋、明朝と清朝の狭間で僅か40日天下を謳歌した李自成、太平天国を築いた洪秀全、そして〈完全版〉にて当時の原稿を復元した毛沢東。同著者の本は『三国志 きらめく群像』と『水滸伝の世界』しか読んだことがないのだが、難解な内容になりそうな題材を平易な文章で判りやすく仕上げているのはさすがである。参考文献についても、どの本がお勧めでどれがイマイチかなどユーザビリティ第一に書かれており好感が持てる。

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2016/01/26

どの盗賊も盗賊皇帝も面白い。劉邦、朱元璋の天下取り。中でも毛沢東が一番メチャクチャやっている。インテリで盗賊で好戦的で、国民だったら迷惑すぎる。

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2015/05/26

中国の歴史を作ってきたのは盗賊である。我が国の歴史との違いをまざまざと見せつけられた。毛沢東の記述が興味深い。記述も平易で親しみやすい。 いわゆる歴史認識問題について、なんとなく向こうの思考回路が垣間見えた気がする。

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2015/05/08

歴史上、中国を統一した皇帝には盗賊出身が多い。有名どころは、漢の創始者、劉邦。彼はもともと面倒見の良いアニキ的ヤクザ。そんな劉邦が家柄に優れた項羽との決戦に勝利し、中国を統一する。毛沢東だってガラの悪い農家の出だ。日本で比較できるのは豊臣秀吉くらいだが、彼は将軍、天皇の一歩手前止...

歴史上、中国を統一した皇帝には盗賊出身が多い。有名どころは、漢の創始者、劉邦。彼はもともと面倒見の良いアニキ的ヤクザ。そんな劉邦が家柄に優れた項羽との決戦に勝利し、中国を統一する。毛沢東だってガラの悪い農家の出だ。日本で比較できるのは豊臣秀吉くらいだが、彼は将軍、天皇の一歩手前止まりだった点で中国の皇帝には一歩劣る。 本書は、こうした田舎の貧しい盗賊出身でありながら中国を統一してしまった6人を取り上げた成り上がり列伝。 中国でトップに登りつめるためには義とか情は邪魔。ひたすら自分より上の者を倒すのみ。家柄とか、財産とか守るべきものがあることは、逆に不利だ。そんな中国を究極のアメリカンドリーム国とみるか、そんな連中でも支配できる野蛮国とみるか。

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2014/10/19

中国の歴代王朝の発生起源は盗賊に遡る。王朝の創始皇帝の劉備や朱元璋、なりそこなった李自成、洪秀全等の盗賊人生が簡潔に述べられている。 一口に盗賊と言っても日本とは同じ常識で量れない。兵士も盗賊に近い種類であることや、劉邦が若いころしていた吏といわれる末端役人までほとんどやくざ者で...

中国の歴代王朝の発生起源は盗賊に遡る。王朝の創始皇帝の劉備や朱元璋、なりそこなった李自成、洪秀全等の盗賊人生が簡潔に述べられている。 一口に盗賊と言っても日本とは同じ常識で量れない。兵士も盗賊に近い種類であることや、劉邦が若いころしていた吏といわれる末端役人までほとんどやくざ者であるところなど説明がないと全く異なる理解になってしまうであろう。 まず中国を学ぶには中国常識学のようなものが必要ではないかと思った。日本人の常識で理解するから狂ったような左翼学者も多いのかもしれない。 また毛沢東や共産党も発生、成長過程において盗賊皇帝・王朝と変わらないことがわかる。とはいえスケールが大きく情報量も多いのでここのところはある程度分厚い他本を参照したいと思う。

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2013/10/09

 最近、高島俊男さんの本にハマっています。こんな面白い人を、発見出来たことが、とても嬉しいです。まだ読んでない本が、たくさんあるので、チビチビ読んで行きたいです。

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2017/10/09

中国の政治史、特に複雑過ぎて理解する気も失せる現代政治史を大づかみに切り分け、「盗賊」をキーワードに 面白おかしくずぶの素人にも単純に理解できるようにまとめてくれた名著。 古来より中国は力が正義。いつの時代にも武装した民衆が集まり、実力で意見を通すそれが賊、冦、盗、匪などと呼ばれ...

中国の政治史、特に複雑過ぎて理解する気も失せる現代政治史を大づかみに切り分け、「盗賊」をキーワードに 面白おかしくずぶの素人にも単純に理解できるようにまとめてくれた名著。 古来より中国は力が正義。いつの時代にも武装した民衆が集まり、実力で意見を通すそれが賊、冦、盗、匪などと呼ばれる。日本で言えば一揆が近いが、大きく違うのはその利己的な性格。正義を振りかざして政府に反乱もするし、同時に犯罪集団でもある。梁山泊でもあり、ISISでもある連中。 このとんでもない集団があることが、傍目には中国史を面白くさせているわけだが、困ったことに天下を取った中央政府も元はこういう連中にすぎない。しかも正規の政府になっても基本的にその性質は変わらない。これまで勘違いで美化されてきた太平天国や国民党、共産党までまったく同じ。 本書の中で一番おもしろいのは、歴史の教科書で理想化されてきた太平天国がいかにデタラメでどうしようもない組織だったのかを書いた下りかもしれない。 最後の国民党と共産党の闘争劇については、現代中国と日本の関係を理解するには必読のところで、そもそも両者は仲間同士だったのが途中で反目し、弱小勢力で国民党と正面から戦ったのでは勝ち目がなかった共産党軍が第三勢力として日本軍の価値に気づき、最終的に勝ちを治めることができたという視点は大事だろう。

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2013/05/21

毛沢東も盗賊皇帝。 盗賊といっても日本と違ってスケールが桁外れに大きい。ヤクザが総理大臣になるようなものだから話も面白くなる。 太平天国の乱については勉強になりました。

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2013/03/30

中国は盗賊の国ですよと教えてくれる本。 未だに中国という国がよく分からなくて手に取った本。日本でも中国政府の見解が報道されるようになったが、「こいつはあほか」という会見をしたり、自分の都合のいいようにだけ振舞う様子を見てて訳分からんと思っていた。 一方で三国志などを読んで...

中国は盗賊の国ですよと教えてくれる本。 未だに中国という国がよく分からなくて手に取った本。日本でも中国政府の見解が報道されるようになったが、「こいつはあほか」という会見をしたり、自分の都合のいいようにだけ振舞う様子を見てて訳分からんと思っていた。 一方で三国志などを読んでいて、所謂民衆の立ち上がる姿ってないのかなとか、あんなに人が多いのにあぶれた人たちは何やって生きてるんだろうなとか疑問に思っていた。 この本を読んで、「暇な人が寄せ集まって盗賊になった」ことが分かった。 中国に限らず、政府というものは「勝てば官軍」で、歴史は勝者が作るものなので、その勝者が盗賊であっても別段驚くにはあたらない。しかし、昔ならともかく今だにそうやってできた国家が世界で有数の国力を持つということは、なかなか空恐ろしいことだ。

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2012/05/06

中国における社会主義革命の本質がわかる、目からウロコの一冊。もちろん高島先生の著作なので読物としてたいへん面白い。

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