ウェルカム・ホーム! の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
普通の家族ってなんだろう。 結婚するって、家族の意味って、なんだろう。 普段は考えないことを違った視点から考えさせてくれる、普通の小説に見えてすごく新しいと言うか、意外。そして心温まる。自分をフツーじゃないと思う必要はなくて、人を思う気持ちがあればいい。そんなことを思わせてくれる素敵な物語。 1つめの物語(ふたりのパパのお話)、2つ目の物語(男運の悪いバツ2のキャリアウーマンのお話)とも、ありそうでなさそうな家族設定。多様性の現代ではこんな家族も実際には存在しそう。 家族愛、血の繋がりとは関係ない親が子を思う気持ち、そして子が親を思う気持ち、言わなければ伝わらない思い、口にする勇気と通じ合った時の喜び。やっぱり言わないと伝わらない。感謝も謝罪も。
Posted by
バブル期の話もあり、今とずいぶん状況が変わったなーと驚く(主婦のランチで普通に2万円のコースを食べるなど)。普通の生き方とは何か、普通の家族とは何か。世間が考える「普通」なんて意味がないよね!というメッセージを受け取った。勢いがあって読みやすかった。
Posted by
同性愛者でも無く、血のつながりも無いけれど、男2人で子供を育てている家族の話。 血のつながりのない娘を真実愛しているけれど、離婚を機に別れ別れになってしまった母娘の2編です。 軽快であっという間に読ませる中編なのですが、妙にほろりとさせられます。血のつながりはとても重要だけれど決...
同性愛者でも無く、血のつながりも無いけれど、男2人で子供を育てている家族の話。 血のつながりのない娘を真実愛しているけれど、離婚を機に別れ別れになってしまった母娘の2編です。 軽快であっという間に読ませる中編なのですが、妙にほろりとさせられます。血のつながりはとても重要だけれど決定的なものでは無い。身を持って体験している自分だからこそとてもとても共感してしまったのかもしれません。
Posted by
自分の子供ではない子供を育てる二人の人物がそれぞれ主人公の2編物でした。この作家さん初読みです。最初の渡辺毅の方は、この本の前に重いテーマのを読んだせいか、主人公の喜怒哀楽についていけませんでした。個人的には2作目の方が好きかな。主人公の児島律子が昭和30年代生まれのバブル時代を...
自分の子供ではない子供を育てる二人の人物がそれぞれ主人公の2編物でした。この作家さん初読みです。最初の渡辺毅の方は、この本の前に重いテーマのを読んだせいか、主人公の喜怒哀楽についていけませんでした。個人的には2作目の方が好きかな。主人公の児島律子が昭和30年代生まれのバブル時代を背景に描かれているので、バブル時代未経験の私には珍しくもあり、世界観に馴染めない部分もありました。でもラストはほっこり、うるっと来ました。
Posted by
「渡辺毅のウェルカム・ホーム」「児島律子のウェルカム・ホーム」。 血の繋がらない親子関係を描く2編。 どちらかといえば、児島律子篇のほうが、暖かな気持ちにさせる。
Posted by
これは亡くなる1ヶ月ぐらい前に出た本かな? 舞台にもなりました。 血のつながりの無い2つの家族の物語。 時代はバブルがちょっと終わった頃。 自分のだらしなさが原因で何もかも失ったタケパパこと渡辺毅。 全くだらしなくも無かったのに息子以外全てを失った英弘。 英弘の提...
これは亡くなる1ヶ月ぐらい前に出た本かな? 舞台にもなりました。 血のつながりの無い2つの家族の物語。 時代はバブルがちょっと終わった頃。 自分のだらしなさが原因で何もかも失ったタケパパこと渡辺毅。 全くだらしなくも無かったのに息子以外全てを失った英弘。 英弘の提案で、毅は主夫(シュフ)をやることになる。(二人は恋人同士ではない) 奇妙な男3人の生活。その息子、憲弘が書いた作文がタケパパを驚愕させる。。 2度の結婚に失敗した児島律子。1度目は旦那の浮気、2度目は旦那の借金。 2度目の旦那には連れ子の聖奈がいた。 天使のようにかわいいそのこを律子は一生懸命育てた。 しかし、離婚という形でそれは終わった。。 それから数年。聖奈と結婚したいと言う男が現れた。 なぜ?今?私に?困惑する律子。しかしそこには聖奈の切実な律子への思いがあった。。 二つの物語は繋がってはいないけど、どちらもほっとする読後。 血の繋がりなんて関係ない。家族は家族だと言ってるようだ。 物語の最後には、「おかえり」と誰かが誰かに言ってるのが聞こえてきそうです。
Posted by
あったかい家族の話が2つ入った本。 父、息子、父の友人で暮らす男3人。 血の繋がらない娘と数年ぶりに再会する育ての母。 軽快でさらっと読めるのに、こんなに心に残るのはなんでだろう。 珍しい題材というわけではないし。 「ふつう」の幸せな家庭を築くのに失敗した人たちが、...
あったかい家族の話が2つ入った本。 父、息子、父の友人で暮らす男3人。 血の繋がらない娘と数年ぶりに再会する育ての母。 軽快でさらっと読めるのに、こんなに心に残るのはなんでだろう。 珍しい題材というわけではないし。 「ふつう」の幸せな家庭を築くのに失敗した人たちが、(当人にとっては自然な流れではあるのだけど)「ふつう」ではない形でつかむ幸せ。 じーんとあったかい涙が浮かんでくる。 作者の鷺沢さんは、2004年に亡くなられています。遺書はないらしいですが自殺という報道です。 こんな優しい本を書く人の心中で、一体何があったんだろう。 理由を想像してみてもわからないけど、新作がもう出ないというのは残念でたまらない。遡って他の作品も読んでみようと思う。
Posted by
「家族」の話。 血がつながってるだけが家族じゃないよなあと。帰りたいって思ったときに頭に浮かぶ人が家族なんだろうか。
Posted by
面白かったーーー!!! 家族って、家っていいよね! わたしもしゅふになりたいんだけど、バツイチのいい人いないかなぁ⊂( ^ω^)⊃ 上智ロシア語中退ってプロフィールに惹かれて読んでみたんだけど、特にロシアンじゃなかった。でもどこかしらロシアンだった。このロシアに少しでもかかわる...
面白かったーーー!!! 家族って、家っていいよね! わたしもしゅふになりたいんだけど、バツイチのいい人いないかなぁ⊂( ^ω^)⊃ 上智ロシア語中退ってプロフィールに惹かれて読んでみたんだけど、特にロシアンじゃなかった。でもどこかしらロシアンだった。このロシアに少しでもかかわる人に共通する感じ、なんなんだろーなー。わたしもそうなれてたら、うれしくないけどうれしい。
Posted by
お父さんが2人いる家。料理のできない女性。自分の娘じゃないけど、親子。 とか、そんな「普通じゃない」家族もちゃんと家族している。 大抵の小説は2回目に読むと、印象が変わるものだけど、鷺沢さんの小説の包容力は不思議と変わらない。
Posted by