自衛隊の誕生 の商品レビュー
戦争に負け、軍隊も解…
戦争に負け、軍隊も解体させられた日本がなぜ再び軍隊を持つことになったのか。
文庫OFF
著者の研究論文を、新書用にまとめた感じの本。 詳しい資料を元に書かれているが、無味乾燥として面白くない。 どちらかと言えば、大学のレポート等で必要な方向け。
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2004年刊。著者は東洋英和女学院大学国際社会学部教授。◆戦後の陸海空の各自衛隊の成立過程を米国公開文書から解読していく。まず、米国文書から解読せざるを得ない点に言及しなくてはならないのが、最も恥ずべき事態。これをいい加減政府も気づくべき。まぁ、其処はともかく、陸海空と多少の色あいの違いはあるものの、基本的には米国の対ソ・対北朝鮮(中共対策も包含か)戦略の中から生まれたもので、一方、経済力・工業力等根源的国力の増強と憲法問題回避のため、過剰な負担を日本政府が回避し続けた構図が透けて見える。殊に陸自に顕著。 確かに、旧軍関係者主導の海自とは言えるのだろうが、あくまで、陸海空の比較からそう見えるだけで、結局、米国が求め、認めた以上の戦力は保有していない(豪州、ニュージーランド、フィリピン等の日本軍増大の懸念にも政治的に配慮しているし)。
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敗戦後、GHQの占領期を経て陸海空自衛隊が設立される経緯をそれぞれ描く。内容が内容だけに仕方がないのかもしれないが、前提的に山場が無く淡々とした語り口である印象を受け、あまりのめり込めなかった。
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[ 内容 ] 一九五四年に自衛隊が生まれて五〇年が経過したが、警察予備隊の発足から陸海空の三自衛隊として陣容が整うまでには、さまざまな曲折があった。 旧陸海軍将校をどう活用するかなど、アメリカの中でも意見の統一を計りがたいことが多く、日本政府との交渉も困難を極めた。 本書は、ワシントンの公文書館で公開が始まった資料をもとに、政治と社会、そして軍事と多岐にわたる自衛隊誕生の歴史的経過を明らかにするものである。 [ 目次 ] 序 自衛隊はどのように誕生したか 第1部 陸上自衛隊の誕生(警察予備隊と民事局別館(CASA) 保安隊と在日保安顧問部(SASJ) 保安隊と在日保安顧問団(SAGJ) 陸上自衛隊の誕生と在日軍事援助顧問団(MAAGJ)) 第2部 海上自衛隊の誕生(旧日本海軍関係者による日本海軍再建計画 Y委員会と海上警備隊の創設 海上自衛隊の誕生と米海軍の役割) 第3部 航空自衛隊の誕生(日本の航空部隊創設計画の開始 米空軍当局による日本“独立”空軍の創設構想 日本“独立”空軍創設に関する日米両国の一体化 航空自衛隊の誕生と米空軍の役割) おわりに 陸・海・空三自衛隊の違いはどこにあるか [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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日米の政治外交史、石橋湛山などの研究で知られる増田弘氏の著作。 戦後の再軍備関係を研究しているなら、増田氏の"Rearmament of Japan"の史料集の名を知らない人はいないだろう。 その増田氏が執筆した戦後の再軍備過程を描く著作なので、期待...
日米の政治外交史、石橋湛山などの研究で知られる増田弘氏の著作。 戦後の再軍備関係を研究しているなら、増田氏の"Rearmament of Japan"の史料集の名を知らない人はいないだろう。 その増田氏が執筆した戦後の再軍備過程を描く著作なので、期待して読んだのだが、この新書あまり高く評価できない。 もちろん、膨大な一次史料に立脚した信憑性の高い研究だとわかるのだが、いかんせん文章に面白味が全くない。何か年表をそのまま文章にしたかのような文章で、内容が頭の中に入ってこない。(もちろん、これは私の勉強不足でもあるのだが…) 研究書としては分量が足りないし、新書としては内容が専門的すぎる。帯に短し襷に長し、と言ったところだろうか。
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