絶叫城殺人事件 の商品レビュー
○○○殺人事件 という題名で揃った短編集。 綺麗に並んでいる目次は壮観。 後書き曰く、建物の名前でそろえたとのこと。 六篇の中でも 「黒鳥亭殺人事件」と「絶叫城殺人事件」がお気に入り。 前者は後味の悪いおとぎ話のようなお話。 後者は殺人という衝動に対するアリス...
○○○殺人事件 という題名で揃った短編集。 綺麗に並んでいる目次は壮観。 後書き曰く、建物の名前でそろえたとのこと。 六篇の中でも 「黒鳥亭殺人事件」と「絶叫城殺人事件」がお気に入り。 前者は後味の悪いおとぎ話のようなお話。 後者は殺人という衝動に対するアリスの憤りの部分が良かった。 敢えて美しく描かず、動機の部分にあまり共感できないような作風の理由がかいま見えた。
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再読です。トリック覚えているのに犯人覚えてなかったり逆もしかり。面白かった!ロジカルなものが好きらしいです。しかし著作リスト見てると手元に無いのが多くて集めたくなる。オタク残念!(笑)
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『黒鳥亭殺人事件』と『絶叫城殺人事件』のために星五つ。 有栖川作品の特徴である寂寥感が色濃い短編集だと思う。 『黒鳥亭殺人事件』では、終盤、真樹ちゃんの天使のように無垢な振る舞いと笑顔が胸を打つ。 なんの自覚もないままに行ってしまったことだけど、将来成長して過去の自分の行いに気...
『黒鳥亭殺人事件』と『絶叫城殺人事件』のために星五つ。 有栖川作品の特徴である寂寥感が色濃い短編集だと思う。 『黒鳥亭殺人事件』では、終盤、真樹ちゃんの天使のように無垢な振る舞いと笑顔が胸を打つ。 なんの自覚もないままに行ってしまったことだけど、将来成長して過去の自分の行いに気づいたとき、彼女はどうなるんだろう。子どもの無垢さというのは、雪のように綺麗で儚いものだなと思った。 『絶叫城殺人事件』は有栖川作品の中でも一、二を争うほど好きな作品。 まずは作中のゲーム『絶叫城』がすごく面白そう。久しぶりにゲームがしたいなと思ってしまった。 この作品で印象的なのは、後半のアリスの激昂。火村のためにフィールドワークに同行し、静かな語り部に徹するアリスが、ここまで感情を荒ぶらせるのは珍しいことで、すごく印象的。 『雪華楼殺人事件』は「こりゃないだろー」っていう仕掛けだけど、涼とみずえの若くも悲しい生活を描写する筆力に呑まれて、まんまと切ない気持ちになってしまった。
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発想さえ変えれば解けるという類の短編集。【壺中庵殺人事件】【紅雨荘殺人事件】はなかなかの出来だと思います。 どの作品も薄暗い影があって良い雰囲気でしたが、ミステリーとしてはありがちなパターンでイマイチでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
島田荘司『写楽 閉じた国の幻』(新潮文庫)巻末の文庫紹介を見て購入。実は、有栖川作品をちゃんと読むのは初めてだったりする。 とりあえず、文体は嫌いじゃなかった。犯罪社会学者火村英生もわりと好みのキャラだった。まずは幸せな出会いを果たせたと言ってよさそうだ。次は長編を読んでみることにしよう。 六話の中では「月宮殿」と「絶叫城」がよかった。特に「月宮殿」の仕掛け。こういうの好きだなあ。
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どの作品も切ない余韻が残って何とも言えない読後感。 このシリーズはそこにこそ良さがあると思っているので世界観に酔いしれました。 それが一番顕著に現れてるのが「黒鳥亭殺人事件」。 「紅雨荘」と「絶叫城」も後半のカタルシスが堪らない。
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読了 短編集 どれも感慨深い作品でした。 内容も濃く、満足です。 全体的に切なくなるお話でしたが、私は有栖川先生のああいう言葉まわしが大好きです。 もっとこんな雰囲気の話書いて頂けないかな。 一度読んで見てはいかがでしょうか。
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読んでて切なくなる話が多かったです。殺すつもりはなかったのに不幸な偶然が重なって悲しい結末に……。映画「マグノリア」が観たくなりました。
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うーん…やっぱり短編は物足りないなぁ…なんか尻切れとんぼっぽい気がして。 でも紅雨荘と絶叫城はなかなか面白かったと思う。
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