盲目の時計職人 の商品レビュー
生物学の本には、他の本にはない、疲労感をもたらす要素がある。この本も例外ではなかった。 読むのがとにかくしんどかったが、自身のいくつかの固定観念が壊れたのも事実だ。 生物学はアナロジー的な言質が多いが、本書はその嘘加減も暴く。一段階淘汰と累積淘汰の違いを嫌と言うほど思い知らさ...
生物学の本には、他の本にはない、疲労感をもたらす要素がある。この本も例外ではなかった。 読むのがとにかくしんどかったが、自身のいくつかの固定観念が壊れたのも事実だ。 生物学はアナロジー的な言質が多いが、本書はその嘘加減も暴く。一段階淘汰と累積淘汰の違いを嫌と言うほど思い知らされた。そして、そもそもダーウィンの『種の起源』ってなんだっけ?あれ、読んでないな、みたいなことになってきた。読もう。原典に帰らねば見えない、というところに来ている。 ・生物体はDNAの利益のために存在していて、その逆ではないのだ。 ・累積淘汰がいったんまともにはじまってしまえば、その後の生命や知性の進化には比較的わずかな量の幸運を想定するだけでよい ・『生命の起源を解く七つの鍵』 ・性淘汰のアナロジーはポップミュージックだ。 ・進化的なスケールには、カリウムーアルゴン時計のような別の種類の時計が適している。(炭素ではダメ) ・ダーウィン主義と人種差別主義を同類にしてはダメ。 ・遺伝子のアナロジーとして、設計図ではなく、料理法が適している。それは獲得形質は遺伝しない、ということからも要請される。 ・突然変異はランダムではない。(P493)
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本と映画 「ユゴーの不思議な発明」から、 時計と時間のことに 考えが めぐっていきます。 pasoboのバインダー(本棚) 「ユゴーの不思議な発明」 → http://mediamarker.net/u/pasobo/?asin=475721426X
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最高の知性による最高の進化論の解説書。 ダーウィン進化論(自然淘汰説)は専門家でなくても容易に理解できるくらい分かりやすい考えですが、その分かりやすさゆえに誤解されがちな点を平易な例えで解説しています。 猿がタイプライターを叩いて偶然シェイクスピアの作品を書くなんてことがあり...
最高の知性による最高の進化論の解説書。 ダーウィン進化論(自然淘汰説)は専門家でなくても容易に理解できるくらい分かりやすい考えですが、その分かりやすさゆえに誤解されがちな点を平易な例えで解説しています。 猿がタイプライターを叩いて偶然シェイクスピアの作品を書くなんてことがありうるのか?=目のような複雑極まりない器官が自然淘汰だけでできわけない!という誰もが抱く疑問を噛んで含めるように説明していて、その並々ならぬ説得力には何度もうなされました。 ドーキンスのストーリーテリングの才能もあって、専門書なのにまるで良質の推理小説のように読めます。最初はたとえ話から入って、これが進化論とどうつながるのかと思いながら読み進めるとハッとするような気づきに突き当たるということを何度も経験しました。
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語り口は楽しげだけど、言ってることは当たり前のことばっかりでちょっと退屈。これでは迷信に勝てないぜ。
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それほど難解ではないはずなんだけど、生物学の素養がないとつらいとこがある。これよりも読むべき本はあるでしようってことで、断捨離本。
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ダーウィニズムによる進化のメカニズムを徹底的に説明した本。 「ダーウィニズムは間違ってるんじゃないの?」という疑問を抱いた人に「やっぱりダーウィニズムは正しい」と思わせてしまうような強力な内容。しかし、逆に「ダーウィニズムが正しい」ことを当然のことと考えていると退屈かも。 生命...
ダーウィニズムによる進化のメカニズムを徹底的に説明した本。 「ダーウィニズムは間違ってるんじゃないの?」という疑問を抱いた人に「やっぱりダーウィニズムは正しい」と思わせてしまうような強力な内容。しかし、逆に「ダーウィニズムが正しい」ことを当然のことと考えていると退屈かも。 生命の起源についても触れていて、「原始の地球の小川を流れる鉱物の粒子が生命の起源となった」とする仮説を紹介していた。机上の空論かもしれないけれどSFのようで面白かった。 創造論については軽く触れる程度だが、進化に関する他の学説(ラマルキズム等)がなぜ現時点で間違いだといえるのか(あるいはダーウィニズムの反証とはならないのか)についても丁寧に説明されている。
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1 とても起こりそうもないことを説明する 2 すばらしいデザイン 3 小さな変化を累積する 4 動物空間を駆け抜ける 5 力と公文書 6 起源と奇跡 7 建設的な進化 8 爆発と螺旋 9 区切り説に見切りをつける 10 真実の生命の樹はひとつ 11 ライバルたちの末路
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キリンの首が長いのは、キリンの祖先がだんだんと木の葉を食べやすいように首を伸ばしていったのではなく、「ただ少し」首が長い種が子孫を「少しだけ」残せただけで、長い世代を経るとあの首の長さになっただけというのは、なかなか理解しいづらい。この理解しづらいのは人間の考える時間の流れより長...
キリンの首が長いのは、キリンの祖先がだんだんと木の葉を食べやすいように首を伸ばしていったのではなく、「ただ少し」首が長い種が子孫を「少しだけ」残せただけで、長い世代を経るとあの首の長さになっただけというのは、なかなか理解しいづらい。この理解しづらいのは人間の考える時間の流れより長いスパンで変化が起こるためだそうで、なるほどなと。 いろいろ勘違いしている進化論について正してくれる本。
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ドーキンスの本は大変おもしろいのだが、しかもわかりやすいのだが、たったひとつ気に入らないのは、文庫化してくれないところだ。
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