絶滅していく言語を救うために の商品レビュー
わかりやすい 良書 入門書としてよさそう。それなりに詳しくて、興味を広げる手掛かりになりそう 分厚いから敬遠する人もいるかもしれないけど、気になるところだけでも読めるようなつくりだし
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自分が危機言語保護を専門にするきっかけとなった本です。 言語が滅ぶ原因を様々な現実の事例と共に紹介。 さらにそれらを救うために現在行われている活動、行われるべき活動を具体的に挙げ、年に25以上もの言語が死んでいる現状に警鐘を鳴らしています。 かなり専門的な本ですが、言語を語る上で...
自分が危機言語保護を専門にするきっかけとなった本です。 言語が滅ぶ原因を様々な現実の事例と共に紹介。 さらにそれらを救うために現在行われている活動、行われるべき活動を具体的に挙げ、年に25以上もの言語が死んでいる現状に警鐘を鳴らしています。 かなり専門的な本ですが、言語を語る上で欠かせない民族の問題、歴史の問題にも膨大な資料に基づいて述べてあり、 言語学を専門としない人にとっても十分に楽しめる本だと思います。 基本的な用語の解説を書中でやってくれるのも○。 著者としてはむしろ言語について全く興味がない人にこそこの本を読んでほしかったのではないでしょうか。 分厚いので全部読むのはしんどいという場合には第10章の「ヘブライ語の再生」の章だけでも読む価値はあると思います。 ほとんど一人きりで死語となったヘブライ語を再生し、かつては祈りにだけ使われた言葉で動物を追い、冗談を言い、愛を語ることを可能にしたヘブライ語の父ベン・イェフダーの功績を伝記風に読みやすく書いてあります。 この章だけでも言語を保護し、再生することの困難さ、重要さが十分に伝わってきます。 たとえ言語に関心がなくとも、少数民族、多文化主義などのキーワードに興味がある人は目を通してみてはいかがでしょうか 。
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