ルピナス探偵団の当惑 の商品レビュー
再読。 改めて読み返して、著者の知識の豊富さ、それを軽いテイストで読ませる文章の巧みさに驚いた。 「ようこそ雪の館へ」は、謎もトリックも人物たちよありようも、すべてが美しい佳作。 ギュッと凝縮された著者の知識や美意識が、どれも美味しく提供されているのが心地よい。 そしてなぜか...
再読。 改めて読み返して、著者の知識の豊富さ、それを軽いテイストで読ませる文章の巧みさに驚いた。 「ようこそ雪の館へ」は、謎もトリックも人物たちよありようも、すべてが美しい佳作。 ギュッと凝縮された著者の知識や美意識が、どれも美味しく提供されているのが心地よい。 そしてなぜか、登場人物の会話が、お洒落な欧州映画の翻訳された言葉のテンポのように感じる。不思議。
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本格ミステリ少女小説。少女小説出身の人だから、登場する少女キャラに違和感はない。ただトリックの説明がちょっとまだるっこしいかな。
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破天荒な女刑事を持つ女子高生と、その友人たち。 強引に巻き込まれた事件を解決していく。 女子高生たちのやりとりが なかなか楽しくて面白かったかも
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主人公を含めて、登場人物が上手く描ききれていないと思った。 ストーリーも面白くないわけじゃないけど、深みがない気がした。 この本に出会ったきっかけは、ここブクログなんだけど、 これの感想を書いていた方がすばらしく表現が豊かだった。 本書より感想文の方が惹かれた。 (図書...
主人公を含めて、登場人物が上手く描ききれていないと思った。 ストーリーも面白くないわけじゃないけど、深みがない気がした。 この本に出会ったきっかけは、ここブクログなんだけど、 これの感想を書いていた方がすばらしく表現が豊かだった。 本書より感想文の方が惹かれた。 (図書館)
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可愛らしい装幀とタイトルに、 ふむふむ、当世流行のかる~い日常の謎系ミステリね? と、油断して本を開いたら。。。 「勤野麻衣子・・・・・・第一話の犯人。」 なんて登場人物紹介ページに、堂々と書いてあるではありませんか! しかも、ルピナス探偵団4人のうち、3人目までは 「直観力に...
可愛らしい装幀とタイトルに、 ふむふむ、当世流行のかる~い日常の謎系ミステリね? と、油断して本を開いたら。。。 「勤野麻衣子・・・・・・第一話の犯人。」 なんて登場人物紹介ページに、堂々と書いてあるではありませんか! しかも、ルピナス探偵団4人のうち、3人目までは 「直観力にたけた少女」とか「雑学と洞察力にたけた少年」とか 「度胸と空想力にたけた少女」とか、 なにかしらにたけていることを前面に押し出しているのに なんと4人目は「さして取り柄のない美少女」って。 この人を喰った感じ、いいなぁ♪ 期待がむくむくとふくらみます。 表紙のイメージをこれでもか!と裏切って、描かれる3つの事件は どれも驚くほど血なまぐさいのだけれど とにかくこの津原泰水さん、登場人物の会話が自然で上手い! このままどこもいじらずにドラマの脚本にできてしまいそう。 ヒロイン彩子の憧れの人、祀島龍彦くんの雑学王ぶり、 どんな分野でもよく知っているのに、空気は全く読めないあたりも素敵です。 第一話と第二話は、その昔、少女小説文庫のために書き下ろされたらしいのですが 新たに書き加えられた第三話『大女優の右手』が素晴らしいのです。 血なまぐさい事件にも、人の死にも、なんとなく興味本位で関わってきたかのような ルピナス探偵団の心の成長を感じさせ、静かな余韻を残してくれて。 ケータイもネットも普及していなかったニ十世紀の黄昏の雰囲気を 懐かしく思い出させてくれるミステリです。
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元は津原やすみ名義で少女小説だったというので軽い感じかなと思いながら読み始めたのですが、以外に本格的な推理物でした。 刑事で姉の不二子に事件に強引に巻き込まれていく主人公彩子(とその友人達)。 彩子の想い人までをもいつのまにか巻き込んで、事件を解決に導いていく。 それぞれのキャラ...
元は津原やすみ名義で少女小説だったというので軽い感じかなと思いながら読み始めたのですが、以外に本格的な推理物でした。 刑事で姉の不二子に事件に強引に巻き込まれていく主人公彩子(とその友人達)。 彩子の想い人までをもいつのまにか巻き込んで、事件を解決に導いていく。 それぞれのキャラ立ちも良くて、半ばコントのような噛み合わない会話を繰り広げていく様子も好きです。 最後の『大女優の右手』が3編の中でも特に良くて、終盤の展開や最後の一行のインパクトが大きい。
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深く考えずに読むのが多分正しい。 ミステリであり、青春小説でもある(と思う)んだけども、なんともいえないマッタリとした空気が魅力。 本格ミステリと銘打った作品のように、小難しいトリックを見せびらかしてくることもない。 かといってえげつない感傷で作品の印象を歪めてしまうのでもない。...
深く考えずに読むのが多分正しい。 ミステリであり、青春小説でもある(と思う)んだけども、なんともいえないマッタリとした空気が魅力。 本格ミステリと銘打った作品のように、小難しいトリックを見せびらかしてくることもない。 かといってえげつない感傷で作品の印象を歪めてしまうのでもない。 これが少女小説として売り出されたことにずいぶん驚いたが、読み終わってみるとなるほどライトノベル(軽い読み物)だ。 しかし文章力はしっかりしていて、稚拙な書き口に苛々させられることもない。 濃い作品の合間に読むとほっとできる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「そうだ、検視の結果なんだけど」と姉(警察官)は言い、「いい。聞きたくない。いま食べてるし」と私(女高生)はかえすのだが、「じゃあ聞かないで。勝手に喋るから」そうして事件に巻き込まれ(押しつけられ)てゆく私たち。どうして殺人を犯した直後に被害者の残したピザなんかを食べていったのだろうか、どうして血文字のダイイング・メッセージ(らしい)はわざわざ鏡文字になっていたのか、そしてどうして死体から腕だけを無理して盗んだのか―。才人津原泰水が本格ミステリーの粋を凝らした傑作 同じ登場人物たちの短編集。主人公のさいこが、すごく普通の女子高生っぽいのに、意外なところに気づき、それをもとに謎を解き明かしていくところがすっきりとして読みやすかったです。難しいようでいて、気づいてみると納得できる謎たちが面白かったです。
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「妖都」だの「少年トレチア」だのを読みなれた者としては、「津原さんにしては妙に軽快でおとなしいなあ」という印象。なるほど、最初は少女小説から出られたんでしたっけね。実際この作品も少女小説文庫(ティーンズハートでしょうか?)のものを全面改稿+書き下ろし、みたいだし。 というわけで、...
「妖都」だの「少年トレチア」だのを読みなれた者としては、「津原さんにしては妙に軽快でおとなしいなあ」という印象。なるほど、最初は少女小説から出られたんでしたっけね。実際この作品も少女小説文庫(ティーンズハートでしょうか?)のものを全面改稿+書き下ろし、みたいだし。 というわけで、非常に読みやすい一冊。雰囲気はたしかに少女小説だなあ(ラブレターのくだりでは、なんだか背中が痒くなっちゃった)。だけどミステリとしてはきっちりしっかりかっちり。 個人的に一番気になっていた第一話の「冷めたピザの謎」なんて、予想とぜんっぜん違ってたもので思わず膝打っちゃったわ。ああやっぱりそんなありきたりな答えじゃなかったのね~という感想。ちなみに第二話では祀島くんと同じ推理を組み立て、同じように崩壊した私(笑)。どうも「ミステリ読みならこう推理するだろう」てのを読んだうえで落とし穴を掘られている気がするなあ。とことん引っかかりっぱなし。
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もとは少女小説文庫で書かれたものだったとか。 そうとは思えぬ、本格っぷりです。面白い! というか、一昔前の少女小説文庫は今よりもクオリティが高かったのでしょう。 今の少女たちの多くは見た目のオシャレに気を取られて、本を読むことを忘れてしまっておるのかしら。 可愛いのは素晴らしいこ...
もとは少女小説文庫で書かれたものだったとか。 そうとは思えぬ、本格っぷりです。面白い! というか、一昔前の少女小説文庫は今よりもクオリティが高かったのでしょう。 今の少女たちの多くは見た目のオシャレに気を取られて、本を読むことを忘れてしまっておるのかしら。 可愛いのは素晴らしいことだけれどね。 うーん。
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