二十三の戦争短編小説 の商品レビュー
『AX』に引用された「プレオー8の夜明け」を収録。第二次大戦前から南方戦線の兵士として派遣された著者だが、当時の国内の雰囲気に流されることなく、戦争に対して醒めた視線を持ち続けられたのがすごい。幹部候補落第生、虚弱、下級兵士であったことが功を奏したか、最前線に送り込まれることなく...
『AX』に引用された「プレオー8の夜明け」を収録。第二次大戦前から南方戦線の兵士として派遣された著者だが、当時の国内の雰囲気に流されることなく、戦争に対して醒めた視線を持ち続けられたのがすごい。幹部候補落第生、虚弱、下級兵士であったことが功を奏したか、最前線に送り込まれることなく戦争から生還。南方戦線の悲惨さ、日本軍の暴虐、従軍慰安婦の姿を、冷静な筆致で描く。1969年「墓地で」から95年「真吾の恋人」までの23編は、エッセイが3/4の割合だが、このような戦争体験を読むのは初めてで、とても良かった。
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作者が30年にわたって書き続けた短編集成。 この作者は50才近くになってから小説を書き始めたようです。 神経的な興奮のない、安定したリアリティのある叙述は、そういうところからもきているのかもしれません。 作者の日常を描いた私小説風の作品もあって、それはそれで面白かったです。
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以前に、新聞の記事を読んで、読んでみようと思った。二十三の短編を全部を読んでは、いないが、こころに、ひっかかるものがある。戦争体験を、こうして学習?しなければ、忘れさられてしまいそうで、おさえておこうと思った。時代を見つめる目とともに・・・
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