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播磨灘物語 新装版(二) の商品レビュー

3.9

29件のお客様レビュー

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2014/07/28

羽柴秀吉の播磨入りから荒木村重の謀反までを描いた第二巻。官兵衛や秀吉、信長の心情などを細かく書いているので読み易く面白い。

Posted byブクログ

2021/09/21

官兵衛は信長に新時代が出現しつつあるというまぶしさを感じていた。 「だからこそ織田家をえらんだ」のだ。 信長に拝謁した官兵衛は、「播州のことは秀吉に相談せよ」と言われ秀吉に会う。秀吉は官兵衛の才を認め、官兵衛も「この男のために何かをせねばなるまい」と感じた。 ふたりの濃密な関係が...

官兵衛は信長に新時代が出現しつつあるというまぶしさを感じていた。 「だからこそ織田家をえらんだ」のだ。 信長に拝謁した官兵衛は、「播州のことは秀吉に相談せよ」と言われ秀吉に会う。秀吉は官兵衛の才を認め、官兵衛も「この男のために何かをせねばなるまい」と感じた。 ふたりの濃密な関係が始まった。 (当書裏表紙あらすじより) 二巻も読むスピードは遅かったです(^_^;) なかなか波に乗れない歯がゆさを感じながら読んでいました。 それでも後半、播州騒乱から村重謀反まではスピードが速まりましたね。 二巻は、信長に拝謁するところから始まり、秀吉の播州入り、そして播州での騒乱が勃発し上月城の尼子残党の滅亡。さらに村重が謀反に走るところまでが描かれていました。 いよいよ次巻では有岡城での幽閉とその後が展開されていきます。 2014年大河ドラマに追いついてきました♪

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2014/05/17

ちょうど大河と同じあたりなので、情景がイメージしやすく、面白かったです。 司馬遼太郎の文章って、こんなにも生々しかったのか…

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2014/05/15

荒木村重の謀反は起きるべくして起こったことだと思う。 本にも書かれていたけど、信長は新しい世の中を切り開く力はあっても、それを維持する仁徳はなかった。 家族にまで手をかけ、延暦寺焼き討ちや石山本願寺攻め、そして上月城を見捨てるなど、未来の天下布武のためとはいえめちゃくちゃである...

荒木村重の謀反は起きるべくして起こったことだと思う。 本にも書かれていたけど、信長は新しい世の中を切り開く力はあっても、それを維持する仁徳はなかった。 家族にまで手をかけ、延暦寺焼き討ちや石山本願寺攻め、そして上月城を見捨てるなど、未来の天下布武のためとはいえめちゃくちゃである。 後に光秀にも裏切られたように遅かれ早かれ信長の運命は決まっていたのかもしれない。

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2014/02/22

本巻では、いよいよ織田信長の勢力下に入り、羽柴秀吉とともに対毛利戦をひたすら展開する。舞台のほとんどが播磨地方の戦いであるが、それもそのはず、本作品のタイトルが「播磨灘」物語だからである。 官兵衛は一応織田信長の協力者という位置づけではあるが、実態は秀吉の参謀というか軍師であ...

本巻では、いよいよ織田信長の勢力下に入り、羽柴秀吉とともに対毛利戦をひたすら展開する。舞台のほとんどが播磨地方の戦いであるが、それもそのはず、本作品のタイトルが「播磨灘」物語だからである。 官兵衛は一応織田信長の協力者という位置づけではあるが、実態は秀吉の参謀というか軍師である。他作品では強調されていた先輩軍師の竹中半兵衛との絡みは、現時点においてはそれほど描かれない。似たようなポジションは1人よりも複数いた方が対比などで話が展開しやすいが、実際はどうなのだろう。大河ドラマではかなり密接に絡ませるようだが。本作品においては、「人のいのちは短い。ようやく一事がなせるのみ。一事の他は私はやらない」というセリフが竹中半兵衛の印象的なくだり。まぁこれはどこかからの引用なのだろうが。 いやはや、私がこの時代を好きな理由は登場人物の多様さであり、その各人物のもつ魅力にある。暴論かもしれないが、これが幕末から明治維新にかけてとの違いである。たとえば昨年末読了した「翔ぶが如く」は酷かった。無口でつかみどころのない西郷隆盛、緻密なのか鈍感なのか二面性を持つ大久保利通、神経質で英雄像のかけらもない木戸孝允…。それらに比べれば、この戦国時代の登場人物は魅力たっぷり。そして現代社会に生きる私が学ぶべき姿勢や思考などが盛りだくさん。 以下に、印象に残った官兵衛、秀吉、信長のくだりを引用したい。 官兵衛 戦術1。 「百姓を集めて城の周りに集め、無数の旗を立てさせ、陣貝、陣鼓を鳴らせて、いかにも大軍の後詰めがあるように見せかければ、毛利方は驚いて撤退してしまうでしょう。」 戦術2。 集結すると、官兵衛は松明をかざして一人ずつ兵の顔を見てまわり、ねぎらってやった。さらに20分ばかり息を入れると、さらに突撃した。この時代、二度駆けはよほどの体力を必要としたが、官兵衛はこれを強いた。毛利方にすれば新手が現れたように錯覚した。 →1、2とも単純な戦術であり、戦いが高度化すると見破られてしまうのだろうが、これは功を奏した。ただ、これはあくまで局所での勝利を目指した戦術であり、長期的な視野から見た戦略ではない。後半、官兵衛の戦略が見られるのを楽しみにしている。 秀吉 ・秀吉は信長という気難しい大将に仕えるのに、さまざま心を砕いていた。彼は常に功名を独占することを憚った。功名を独占すれば、我独り偉くなったという印象を信長に与え、信長の心に疑惑を生じさせることになるであろう。他の者の名前を挙げてその実力や功を讃えておけば、いかにも謙虚に見え、信長から増上慢と見られずに済む。秀吉は出来すぎるという印象を主君に与えることをそれほど怖れていた。なおかつ、出来ないという印象を与えることも、信長にはまずいのだ。 ・秀吉は生来の陽気さと信長からでさえ無欲と見られてしまっているその気の大きさとでもって、心の仕組みは見抜かれることはなかったが、実際の秀吉は謙虚な男ではない。 →出る杭は打たれ、出ない釘は捨てられる。そんな微妙なバランスを、人たらしの秀吉は持っているのだ。 信長 ・信長がそれ以前の武将とまるで違った感覚の持ち主だったことは、そういう理由の中にもうかがえる。城というのを防御の設備のみとして考える思想が信長から消滅していた。彼は城下をもってその勢力圏の経済の中心地であると考えた。さらにはその地点から四方に命令を出し、四方に軍隊を派遣するための交通の中心であると考えるようになっていた。 ・彼は現実的計算の面だけを見れば奸物としか言いようがない。武田信玄や上杉謙信のような勝ちがたい敵を前にした時、狡猾な小動物のように媚態を呈したり、ことさら弱者を装って相手を油断させたりして、弱者の外交としてのあらゆる手段を取り、それを恥としない。が、ひとたび自分の力が相手を凌ぐとなれば急に傲岸になり、相手に利用価値がなくなればどういう仕打ちをするか分からない。 →前者はまさに新感覚の持ち主という好例。後者は「強いものには弱く、弱いものには強く」という、一見格好良くないスタンスであるが、それで良いのだ。無謀な戦いを挑むのは馬鹿らしいし、勝てる局面で徹底的に勝ち、自分より強い相手に対しては力を蓄えるか(鉄砲導入、同盟締結)、タイミングを待つか(信玄、謙信の逝去)などにより時間稼ぎをしたのである。これも立派な戦略。

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2014/02/21

官兵衛が秀吉に協力し、活躍をし始める頃を描く。自分も組織人としてこうありたいと思う。歴史小説としてだけではなく、振る舞い方として参考になる。

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2013/12/31

播州を毛利と織田で取り合う様。そこには戦わずして勝つ「調落」があり、いかに敵を味方に寝返らせるかに駆け引きがある。「調落」が失敗した場合に合戦になるのであって、むやみに戦っていたわけではない。「毛利か織田か」で迷う荒木村重。本編とはほとんど関係ないが、病気で死期の迫った竹中半兵衛...

播州を毛利と織田で取り合う様。そこには戦わずして勝つ「調落」があり、いかに敵を味方に寝返らせるかに駆け引きがある。「調落」が失敗した場合に合戦になるのであって、むやみに戦っていたわけではない。「毛利か織田か」で迷う荒木村重。本編とはほとんど関係ないが、病気で死期の迫った竹中半兵衛に関する記述がある”「人の命は短い。ようやく一事がなせるのみ。一事のほかは私はやらない」日常すべを武辺という主題に置き、その他は余事だ、、、、武辺が成功する場合、恩賞がつくその恩賞を考える事も余事であり、恩賞をあてにして武辺をなすことは武辺のけがれである” 「死もまた余事か」と官兵衛。同じく武辺の人、官兵衛の今後の活躍に期待。

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2013/12/06

司馬遼太郎は、ためになりますが、歴史書を読んでいるようで時間がかかります。 年間100冊の目標まで、あと15冊。ちょっと無理か。

Posted byブクログ

2013/11/06

織田信長の時代になると感じる黒田官兵衛。その信長から「播州のことは秀吉に・・・」と言われ秀吉に面会する。 秀吉、官兵衛お互いを認め合い濃密な二人の関係が始まる。

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2013/11/04

播磨が織田方に付くか毛利方に付くかでごちゃごちゃしていた時代。 官兵衛くんは織田方に付くよう説得しまくるも上手くいかない。 そして、摂津の荒木村重さんが信長くんに謀反を起こすまでがこの巻のお話でした。 これまでは国をまとめるってことで、押しが強くて人情よりも統一第一主義の信長く...

播磨が織田方に付くか毛利方に付くかでごちゃごちゃしていた時代。 官兵衛くんは織田方に付くよう説得しまくるも上手くいかない。 そして、摂津の荒木村重さんが信長くんに謀反を起こすまでがこの巻のお話でした。 これまでは国をまとめるってことで、押しが強くて人情よりも統一第一主義の信長くんが力を持っていたけど、それが見えてきて、徳のないトップを持つのはいかがなものか…って人が現れてきたってことみたい。 次の巻でいよいよ有岡城に官兵衛くんが幽閉されちゃうのかなぁ? わくわく!

Posted byブクログ