老子・荘子 の商品レビュー
「無があっての有」とか「木鶏」は高校の漢文でやった記憶があった。 全体的に「儒教を嫌ってる」ということ、「取り繕うこと(意識して振る舞うこと)を嫌っている」ということはわかった。いい人間になりたければ、自分を磨き、勉学に努め、意識して他人に優しくしようとするというのはごく自然に...
「無があっての有」とか「木鶏」は高校の漢文でやった記憶があった。 全体的に「儒教を嫌ってる」ということ、「取り繕うこと(意識して振る舞うこと)を嫌っている」ということはわかった。いい人間になりたければ、自分を磨き、勉学に努め、意識して他人に優しくしようとするというのはごく自然に感じるが、これは理想の状態ではないということだろう。 例えば、「腹黒いことを考えているが、人前では絶対悪口を言わない人」と「心が完全に澄んでいるが故に人前では絶対に悪口を言わない人」がいたとして、出力されるパフォーマンスとしては両者同じだが、前者は持続性・再現性がない(誰でもできることではない)。より多くの人に教えを実践してもらうことを考えると、後者になれるように導けるなら理想である。 厳密には上記の例は違う話だと思うが、読みながらそんなことを思ったりした。
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禅や文人画家の考え方の根底には老荘思想がありそうだな、としばらく前から関心を持っていたので、まずは入門書から…。「老子」「荘子」の成立した時代背景の説明などが最初にあったおかげで、すんなり本文に入れました。解説がとても親切でわかりやすい。 老子は教訓的な短い言葉で書き表されてい...
禅や文人画家の考え方の根底には老荘思想がありそうだな、としばらく前から関心を持っていたので、まずは入門書から…。「老子」「荘子」の成立した時代背景の説明などが最初にあったおかげで、すんなり本文に入れました。解説がとても親切でわかりやすい。 老子は教訓的な短い言葉で書き表されている一方、荘子は他の事象に仮託した説話のような語り口。どちらかといえば荘子の方がわたし好みです。「混沌の死」とか、イメージ的にも鮮烈でとても好きだなあ。 大事なことは言葉では伝えられない、という言葉への不信感があちこちに露わになっていて、ここが「不立文字」を旨とする禅宗とつながっているのですね。次は、こうした老荘の考え方がすでに存在する中国に、仏教(禅宗)が流入してきた時の相剋と受容について書かれた本が読みたいです。いや、その前に抄訳ではない老子・荘子を読むべきかな?
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老子や荘子の言葉を読んでいく中で知っているものがいくつかあった。書き下し文だけを読んでもなにかあまり分からなかったけど、現代語訳と解説が付いてくれていて助かった部分が多い。普段読む本とは形式が異なるので読み進めるのに苦労した。 老子の第三十三章(自らを知り、足るを知る)について書かれているページがお気に入り。 「人を知るものは知なり、自ら知る者は明なり。人に勝つ者は力有り、自ら勝つ者は強し。足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り。其の所を失わざる者は久し、死して亡なわざる者は寿し。」 外部の世界は無限だからそれに目を向けてあこがれるより、まず内なる自己を見つめることが大切。 自分を見失わないで、自分らしい生き方を求めるのは今も昔も変わらないことを知れた。
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孔子の論語を読んでおいてよかったかなと思いました。 儒教と老荘思想との対比が面白かったです。 荘子の胡蝶の夢で「あれあれまあ、荘周ではないか。」と言いながら夢から覚める一節は、荘子って可愛い人だなと思いました。
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学んでおきたかった古典。 非常にわかりやすかった。 自然な生き方というのは、どこか令和的な考えだなと。 誰とも争わずに自然体で生きて行くことは一番難しい事だと思う。 こういう軽やかな生き方、憧れます。 老子 困難なことをするには容易なうちに手を打ち、大きなことをするには細部から...
学んでおきたかった古典。 非常にわかりやすかった。 自然な生き方というのは、どこか令和的な考えだなと。 誰とも争わずに自然体で生きて行くことは一番難しい事だと思う。 こういう軽やかな生き方、憧れます。 老子 困難なことをするには容易なうちに手を打ち、大きなことをするには細部から手を付けていくものです。 ここが一番心に残った。
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技術、知識に捕らわれない、もう一歩進んだ価値観を持つために必読の書です。 論語、中庸、大学と、孔子に連なる本を読んでいたところ、友人から「バランスを取るために老子も読んでおいた方がいい」と薦められました。 読んでみて納得です。 万物斉同(すべてのものはすべて1つである)という...
技術、知識に捕らわれない、もう一歩進んだ価値観を持つために必読の書です。 論語、中庸、大学と、孔子に連なる本を読んでいたところ、友人から「バランスを取るために老子も読んでおいた方がいい」と薦められました。 読んでみて納得です。 万物斉同(すべてのものはすべて1つである)という万物一元論を基に、孔子の考え方を「表層的」と暗に批判する姿勢に、孔子との違いを比較せずにはいられませんでした。 孔子が唯一であるよりも、比較対象があってこそお互いの意見にもっと寄り添うことができます。孔子が現実的、具体的であるとすれば、老子は、非現実的、抽象的です。そして、現実的である孔子の言を以て、まだ浅いと指摘しているのです。 どちらが良いか?と言われると、迷います。 老子、荘子の言葉がより深遠に読み取れますが、深すぎて、明日の仕事に換言できません。 孔子が説く、恕(「じょ」:思いやりの心)や、富国、楽しむ力の方が、より自分の生活に言い換える事ができます。 孔子の言葉が25メートルプールで泳ぐ助言だとすると、 老子はの哲学は潜水専用プールで役立つヒントのようです。 深い、万人に通じるイデアだけれど、万人の理解は難しい。泳ぐというよりは、思考を深く潜る意識が必要でした。 最後に、印象的な言葉を3つほど引用させてください。 ・無用の用 ソクラテスの無知の知を彷彿とさせる、常識を覆すような言葉。 ・無為にして民自ら化す トップダウンであれこれ言うと、民衆は反発する。無理な改革、新技術のおしつけをやめれば、おのずから人は変わる。 ・足るを知るの足るは、常に足る 満足していることを知っている人は、常に満足できる。 最後の一文は自分の座右の銘だったのですが、実は語源を知りませんでした。 こういう出会いがあるから古典は辞められません。 論語と同じく、「早く読んでおけば良かった」と思える1冊です。 2021年ベストブック認定です。
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あんまり高校の授業でも時間を割いて習わないであろう老荘思想。けれど、中国思想史においては儒教に並んで大切な思想、ということがわかった。特に、李白や白居易の詩句に『老子』『荘子』の一説を踏まえた表現があることが解説されていたのが良かった。士大夫のA面は『論語』で出来ていて、B面は『...
あんまり高校の授業でも時間を割いて習わないであろう老荘思想。けれど、中国思想史においては儒教に並んで大切な思想、ということがわかった。特に、李白や白居易の詩句に『老子』『荘子』の一説を踏まえた表現があることが解説されていたのが良かった。士大夫のA面は『論語』で出来ていて、B面は『老子』『荘子』なんだなぁ。 内容で言うと、個人的には『荘子』の「尾を塗中に曳く」が好き。高校の頃に一度読んでやたら記憶には残っていたけど出典を覚えていなかった話。命を削ってまで人の役に立とうとするより、人にほめられたりうらやましがられたりされなくてもいいから、自分に合った生き方をしたいという今の自分の原点はここだったっぽい。デクノボー万歳。もしかしたら「弱いままで生きていく」という今、一番、私が気になってることの端緒もここなのかしら?? それから、100分de名著の『荘子』の回を玄侑宗久さんが担当されていた理由も腑に落ちた。なるほど、仏教、特に禅の思想の受け入れの中国における下地を作ったのが老荘思想だったのねー。もちろん、両者は同じではないけれど、通じ合うところが多かった、ということらしい。「万物斉同」って「山川草木悉有仏性」によく似てるなーと思ったら、そういうことだったか。 あと、巻末の『老子』『荘子』由来の成語一覧は便利。日常目にするいろいろな言葉が実はここから来ているのを知ると、その言葉の捉え方がきっと違ってくると思う。
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古文調→現代語訳→漢文の流れで構成。途中まで古文は頑張ったが、正直ちっとも分からないので途中でギブアップ。 老子は、本人が後世に伝える気がなかったというだけあって、なんでそんなことを言い出したのかちっとも共感できず…荘子については色々な解説本を読んでいたので概ね理解できた。 なか...
古文調→現代語訳→漢文の流れで構成。途中まで古文は頑張ったが、正直ちっとも分からないので途中でギブアップ。 老子は、本人が後世に伝える気がなかったというだけあって、なんでそんなことを言い出したのかちっとも共感できず…荘子については色々な解説本を読んでいたので概ね理解できた。 なかなか最初から原文を読むのはかなり厳しいか。。 仏教の禅(本書の中でも荘子の影響があると明記)、ニーチェに考え方が近いのは興味深い。
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老子荘子の主な言葉を原文で引用し、解説がつけられている。 原著を読むとなると大変なのでコンパクトに読んでみるのにはとても良い。 老子や荘子の考えは現実離れしていたり、 言葉遊びに感じる部分も多く、 韓非子や荀子、孫子や孔子の方が的を得てるなと感じる。 無為自然はあたかも自然の...
老子荘子の主な言葉を原文で引用し、解説がつけられている。 原著を読むとなると大変なのでコンパクトに読んでみるのにはとても良い。 老子や荘子の考えは現実離れしていたり、 言葉遊びに感じる部分も多く、 韓非子や荀子、孫子や孔子の方が的を得てるなと感じる。 無為自然はあたかも自然の摂理のようだが、生命が生きる上での論理には当てはまらないし、真実をついてもいない。 無を説くも中庸のほうが説得力がある。 ただ、老子の考えは一部ハッとする所もあった。 仁を絶ち義を棄つれば民は考慈に復る。とか。 荘子に至っては何でこんな頭の悪い人が賢者となるのか意味不明。おっさんのぼやきにしか思えなかった。 本自体はコンセプトがとても良いので、 老子や荘子の思想に触れるのにはちょうど良いでしょう。
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NHK Eテレの教養講座「100分de名著」5月は『荘子』であった。荘子に接するのは初めてだったが、玄侑宗久氏の解説がとても親しみ易く、もう少し原文にも触れてみたいと思い本書を入手した。 本書は老子と荘子がセットになっているが、老子は以前かなり読んでいるので、今回は荘子の部...
NHK Eテレの教養講座「100分de名著」5月は『荘子』であった。荘子に接するのは初めてだったが、玄侑宗久氏の解説がとても親しみ易く、もう少し原文にも触れてみたいと思い本書を入手した。 本書は老子と荘子がセットになっているが、老子は以前かなり読んでいるので、今回は荘子の部分だけを読むこととした。 解説部分は玄侑宗久氏による「100分de名著」のテキストの方が数倍詳しく解説してあり、しかも映像を通してだから、そちらに譲る。だが、原文と読み下し文は本書のほうが若干詳細(丁寧なルビが振ってある)なので、音読することができた。最近は現代国語や古典ばかりではなく、英語も音読の効用が取り沙汰されている。この際このような中国古典(いわゆる漢文)も、昔のお侍さんたちが勉強したように、大きな声で音読して親しみたいと思った。 そして今回もブクログにはたくさんの引用を登録した。文章を引くことで、また親しみも倍加するように思える。
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